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本当にあった怖い話。pairsで仲良くなった人は、住民税滞納で預金差押、職歴詐称、親と同居のはずの妹はヤンキーで勘当、嘘がいっぱい。_マッチングアプリで出会った男性の記録。

プロフィール詐欺ってほんとにあるんだね。仕事とか年収とか、過去のことを書いてて、それを10ヶ月経ってから知ることになった怖い話。本人は嘘ついてる自覚がないっていう。

pairs知り合った44歳の男性と、週末恋人さながら過ごしてはや10ヶ月。一年は早い。このへんとかの人だ。

自分としては、とても素敵な人だと思っていて、居心地もよく、他の人には出せないアホな自分をだすこともできて、幸せな日々を過ごし、将来を夢想していたのだが。

結果、表題のとおりである。本当にあった怖い話、第二弾。おばけの話ではない。長い。ちなみに第一弾はこちらであるが。

恐怖体験エックスデーの1ヶ月前くらいから、前のように土日まるっと一緒にいられなくなり、土日も仕事になったみたいで会えないことが増えて、なんか変だなと思うようになり、ちょっと聞いてみた。
最近変だよね。なんかあった?今までみたいに会うのが嫌になった?
って。

したらば、話すから会おうと言われて、私の部屋にやってきた彼。静か。顔が白い。声が小さい。なかなか話そうとしない。
話に来たんじゃないの?と言うと、

住民税の支払いを放置し続け、行政から預金口座の差し押さえにあった。預金はもちろん税金に持っていかれ、給与もきっちり何に使うか管理されて自由に使えるお金は全部税金いきになり、さらに返すために、いまより働かなくてはいけなくなった。土日も働けるように会社と調整して働いている。親の認知症もはじまり家のこともやらなくてはいけなくなった。たまに実家に帰って面倒見なきゃいけなくなった。感情の問題じゃなくて、自分のことで塞がってしまった。と云う。

ん?なんか思ってた話と違う。好きじゃなくなったとか言われるのを想像してたんだが。

住民税滞納というのは、会社員の場合、給与から天引きだから、そもそも発生しない。
あなた、会社員じゃないの?
親の介護は、妹夫婦が同居してるんじゃないの?

問い詰めはしないが、話を黙って聞いていたら、こういうことらしい。

会った当初、彼は上場企業の営業部長だと言っていたが、実はその2年前には退職し、当時の同僚と起業したものの、コロナがはじまって事業として成り立たずに解散。その後2年間は個人事業主という名の無職だったと判明。
出会った当初話していた仕事の話は、2年前のことをさも今ありなん風に話していたのである。

リモートワークで管理職だから暇だ的な話や、仕事だと電話かけたりしていたことや、毎月第3営業日は全体会議で表参道行くからご飯食べようと言われて表参道で会ったりしたが、あれはすべて嘘(正確には過去)。
怖い。
当時を振りかえっても違和感を感じるところはなく、リアルな会話だったが、過去のことを今おきているかのように話していた彼が怖い。
なんか彼だけ2年前を生きてたのかな、SF?
嘘つきっていうか、過去つき。カコツキ。キツツキみたい。

そしてその個人事業主の2年間は本来すべき確定申告をしていなかったらしく納税をしていない。2、300万、滞納してるのじゃないかな。そういった行政の一切の手続きをあえてしていなかったらしく、国民健康保険にも加入していなかったようである。
どおりで、身体の調子悪い時に病院にいくことを勧めても頑なに行きたがらなかったわけである。タフな漢は病院なんていかない、と言ってたが、ただ保険証とお金がなかっただけ。

当時結構羽振りよくご飯ご馳走してくれたり、レンタカーでいろんなところ連れてってくれたり買い物したりしてたが、すべて貯金を切り崩していた模様。もしくは借金かな。
競馬が趣味で本気じゃない風を装ってたけど、今思うとあの競馬は、元手を増やすための本気。どおりで週末のレースに出る馬の前走の動画をYouTubeで見たり解説動画みたりを散々していたはずだ。いつ見てんだろ?っておもってたけど、だって本気。そして仕事してないから見る時間はいくらでもある。いまや、私も競馬好きであるが。馬かわいい。

会社のことに絶句していたら、親の痴呆の介護をしなきゃいけない話でそっちもお金がかかると言い出した。そんで、俺は一人息子みたいなもんだからと言った。
あれ、早期退職で悠々自適な両親で羨ましくて自分もそうなりたい、って言ってなかったっけ。
妹夫婦が同居してるんじゃなかったっけ。中学生の姪がいて、「今の中学生が暇つぶしに行くのはスタバらしいぜすごくね?」って姪っ子エピソード話してなかったっけ。

実は別に実家は裕福でもなく年金のみの収入で、妹はヤンキーで高校の時に勘当されて家を出て行ってそれっきりだとのこと。娘は実際にいてシングルマザーぽいが連絡は取っておらずどこにいるか知らないって。
あれ、、?

何が怖いって、自分がついていた嘘を、悪びれもせず、嘘をついていたことすら忘れているかのような、嘘をついていたと気づいていないようなこれらの説明の時の口振り。
「わたしは前にこうきいてたよ?」って言っても、「いやいやちがくて、こうなんだ」って普通にいう。
「見栄張っててごめん」とかそういう態度でもなく、「言ってあったよ」的なそぶりすらあって怖い。
虚言癖?つらいことから逃れようとしてなんかおかしくなってる人の言動じゃない

住民税のは、彼の家で督促の黄色い封筒見かけたことがあるから、本当だろうなと思うけど、「なんでバレるんだろう」「なんで預金口座わかるんだろう」「税金ってやっぱり払わなきゃいけないのな…」「税務署ってすごいのな、給与全部持ってこうとするんだもんな」っていう彼の発言がやばい。怖い。
国だぜ、何でも調べられるんだよ。44歳、そんなことも知らんのか、こんなこと言うのか…。

そんなこんなで自分のことで詰んでしまって、私のことがどうこうとかじゃなくて、それすら考える余裕がなくて、この話をしにきたってことだった。金銭的にも、時間的にも、今までみたいな過ごし方はできなくなる、って話だった。

本人はこの告白の間中、顔面蒼白で打ちひしがれており、あの何もしてなかった2年を後悔しているようだが、後の祭りである。

一瞬、一緒に暮らせば生活費浮くから返済しやすくなるんじゃない、とかもよぎったけど、口には出さなかった。
前は一緒に住みたかったけど、いまとなっては、一緒に住んでなくてよかったと思う。あと結婚とかしてなくてよかった。てか、そもそも、私たち、付き合ってないんだった。確認会話してないんだった。

お金貸してって言われるのかと思ったけど、言われなかった。迷惑はかけられない、これから2、3年かけて何とかしないといけない、と言った。

私とのことは、考えてこなかったらしい。私とどうしていきたいかは、全然頭になかったらしい。

話を聞きながら、急激に冷静になってしまった。悲しいとかもなく、喪失感もなく、妙に冷静な。
住民税滞納で差押ってのは結構インパクトある事象だが、それよりもこの虚言癖のがこわい。そっちのがインパクトある。なんだこれ。

一通り話を聞き終えて、帰るわ、って言ったから、とりあえず自分のこと頑張ってってのと、私とどうなりたいか考えてって言って、うん考えるわって本人から言われて、その日は解散した。


それから5ヶ月経った今も、連絡はこない。
その間クリスマスも正月も相手と私の誕生日もあったけど、お互い連絡していない。
LINEをたまにみて、ブロックされてないことを確認しちゃって、アホか自分はとか思って、でもブロックは出来ずに、また放置の日々。
付き合ってないので、別れてもいない、という謎の状態。
ただ知り合いが一人いなくなった感じ。

いや、あの10ヶ月は本当によかった。楽しかったし、このことがなければまだ一緒にいるんじゃないかと思うが。

金の切れ目が縁の切れ目ってこのことなのね、って身をもって体験。

楽しかったけど、貴重な一年を無駄にしたなとも思う。

あーあ。


2021年末の出来事
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