【25社調査】この冬のリップクリームは100%動物実験してないのを使うぞ【例外は認めない】
乾燥がヤバい。
うちのわんちゃんは皮膚的に湿度が大敵なので、いい具合に乾燥しているのはいい。
しかしほどよくない乾燥はしんどい。
鼻から息を吸うと流れてくる空気が鼻腔や喉、気管支を刺激して苦しい。
さすがに寝るときには加湿器をつけるとしても、やはり愛犬の皮膚病が再発するのを恐れて日中はとりあえずの水分補給でこの乾燥に耐えるしかない。
そんななか、唇もまた乾燥がヤバい。
カサカサに乾いていて痒い所をかくにはちょうどいい。
そんなん言わずにリップクリーム塗ろうと探したものの、なんか埃とか毛クズとかがついてて汚い。
というか1年前のものを使う気になれない。
働きに出てた時は夏でも使ってたのに、人に会わないと唇のかさつきなんてどうでもよくなんのね。
というわけで新しく買おうとヨドバシオンラインを覗いてみる。
この時点では、以前使っていた花王の『NIVEA』か健栄製薬の『ベビーワセリン』のどちらかに決めていた。
しかしふと思いとどまる。
そういえば動物実験してないメーカーに鞍替えしたいんだっけか。
他人事のように前々からくすぶっていた考えを思い起こす。
とりあえずこのときはサッと調べてサッと買ったんだけど。
いい機会なのでメモ代わりにもなるし、どのメーカーが動物実験をしているのかいないのか、現状を書き留めておく。
ちなみに現存するものすべてを調べると発狂しかねないので、価格.comの『リップクリーム・リップケア』カテゴリに表示されるメーカー22社+αを調べてみました。
なので順番もその表示順。
せっかちさんは目次と結果発表を見てね。
①ロート製薬(ROHTO) ×
メンソレータムで有名なロート。
「ロート製薬 動物実験」で検索すると、上位には2016年に方針を変えた表明に関する記事がずらり。
公式リリースはコチラ。
これによると、「2016年1月27日以降、化粧品(医薬部外品含む)製品(原料)開発において、外部委託も含めた動物実験は行いません。」とある。
しかし注意書きには、「*社会に対して安全性の説明責任が生じた場合や、一部の国において行政から求められた場合を除きます。」とも。
要はやむを得ない場合にはしてるってことですな。
②近江兄弟社 ×
名前が紛らわしいメンタームの近江兄弟社。
検索すると、いくつか商品レビューに「していない」という文言は見られるが、公式っぽい表明は見当たらない。
SNSで問い合わせたものの回答はなし。
怪しきは×せよ。
③花王(kao) ×
ニベアの花王。
私が動物の福祉を意識する以前からひと悶着があった印象のある花王。
公式で動物実験を行わない方針を表明しているが、注意書きで「*社会に対して安全性の説明責任が生じた場合や、一部の国において行政から求められた場合を除きます。」とある。
他社もそうだけど、説明責任が生じてもしないを貫け。一部の国に輸出しなければいい。
中国は市場がでかいから外せないんだろうけど。
結局自分たちの利を優先する形だけの方針にほかならない。
④資生堂(SHISEIDO) ×
ウォーターリップの資生堂。
資生堂も「社会に対して安全性の説明をする必要が生じた場合」と断りながらの動物実験やってないよの表明。
コンテンツ潤沢にさせても要はやってんでしょと反感を買うパターン。
こんなのがあと18社もあると思うと気が重い。
「うち完全廃止してるよ!」って会社が聞こえてこないってことは、どうせ全滅なんだろうなと期待を薄くしながらも残りを調べる。
⑤DHC ×
公式に明記されたページはなし。
SNSで問い合わせすると、丁寧に返答があって好印象。
ただ内容は、「動物実験は一切行ってないけどサイトには明示していない。明示しない理由は教えられない。原料メーカーについては把握していない」とのこと。
他社の注意書きの文言にあるような、中国などに輸出する際も例に漏れずしていないのかという問い合わせについては何度か質問するが回答なし。
まあ後ろめたいことがなければ堂々と回答するよねってことで、私的判断は×。
⑥ユニリーバ(Unilever) △
「世界中の化粧品の動物実験を5年以内に終わらせることを目標としたヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナル(HSI)の #BeCrueltyFreeキャンペーン 」を支持してるらしい。
同じ記事のリンクが今年4月のものに更新されてたけど、それにも注意書きなしで動物実験はやってませんよという文言。
本家公式の表明はコチラ。
ただ、使用している成分のサプライヤーなどについては、現段階呼びかけ頑張ってるよというもの。
完全廃止には至っていないということね。難しい。
日本人は無頓着な人種だと思われてるからか、ユニリーバジャパンの公式にはなにもなし。
実態はわからないけどこのほにゃららキャンペーンを支持みたいな、なんらかのスペシャルな働きがあると好感度はあがる。
⑦カネボウ(Kanebo) ×
「※万一、社会に対して安全性の説明責任が生じた場合や、一部の国において行政から求められた場合を除きます。」
日本企業は軒並み揃ってこれ。
これをやめたら一定数の消費者からの支持は増えるわ箔はつくわでよさそうなのに、愚か。
⑧サンマリーノコレクション ×
HPがなく、輸入代理店のHPにも特に記載なし。
検索すると出てくる「10th anniversary of animal test ban in San Marino」はこのブランドのものなのか。
一説に動物実験はお金がかかるので、資金のない会社は動物実験やらないよってというのがあるけど、明示されてないってことは関心がないってことなんだろうということで趣旨がちょっとずれてる気もするけど×。
⑨クラランス △
検索すると、動物実験してないメーカーを取り上げた記事に多く掲載されているクラランス。
HP上でも動物実験への考えを掲示。
「マイクラランス」ブランドについては動物実験義務付けされてる国には売ってないよってことなんだけど、他のブランドについては例外もあるよって書き方にとれる。
SNSで問い合わせしたところ返事はなし。
⑩サベックス(Savex) ×
ブランドのHPもなければ、取り扱い企業による専用ページもないサベックス。
検索すると「動物実験してない」というワードが出てくるけど、ソースが不明。
JAVAの本にでも載ってんのかしら。
問い合わせもできないので、疑わしきは、ということで×。
⑪伊勢半(ISEHAN) ×
こちらも検索すると「動物実験してない」という個人の感想は見られるものの公式にはなし。
問い合わせると、原料ベースでも動物実験は行っていなけど中国で販売するときはしてるよとのこと。
返事が丁寧だったのは好感もてるんだけど、「中国が動物実験を求めてこないことを願ってます」と言っていて、そしたら今は中国での販売やめたらいいんじゃないの?なにその他力本願&責任転嫁なスタンスと思ってしまう。
CSって難しい。
⑫エテュセ(ETTUSAIS) ◎
ネット上にはほとんど情報なし。
しかし公式に問い合わせると、原料ベースでも動物実験はしておらず、中国もECでの販売のみだから大丈夫よとのこと。
HPに明示してないのは今後の参考にしますとだけ返事されたけど、なんでしてないんだろうか。もったいない。
⑬ユースキン(yuskin) ×
他の企業とは反対に、検索すると「動物実験してる」というワードが多く見られる。
そんな感じなので当然公式に明示しておらず。
問い合わせフォームから問い合わせしてみると、電話じゃないと答えられないとのこと。
めんどくせ。
文書で残せない理由があると解釈しました。
そもそもユースキンは昔主婦湿疹ができたときに使ったらぐじゅぐじゅのボロボロになった経験があるので一生使うことはないと思う。
⑭太陽油脂(TAIYO YUSHI COROP) ×
リップクリームのブランドでもあるパックスナチュロンのサイト上で動物実験していない旨が明示。
ただ中国支社もあるので念のため問い合わせると、他社と同様「すべてのパックス製品は(略)、社会に対して安全性の説明責任が生じた場合や、行政から求められた場合を除きます」とのこと。
ちなみにマウスのホイールでページを見ようとすると、思ったように動かない。
⑮佐藤製薬(sato) ×
リップ出してんの?って企業が続くが、こちらは象のさとうくんが目印の佐藤製薬。
HP上に特に記載はないが、検索してみると某求人サイトので動物実験頑張ってます!的なページが上位に表示される。
こんな感じでログが残るのがネットの怖いところ。
というかいくら動物実験に対して風当たりが強くない頃でも、なんの危機意識もなく肯定する発言を載せる精神がわからん。
問い合わせる気すら起きない。
⑯コスメテックスローランド(COSMETEX ROLAND) ×
検索するとうっすら動物実験してないよ的な文章を見つけるも、公式には明示されておらず。
みんなどこで動物実験してないって情報仕入れてるんだろ。
やっぱり問い合わせ?
例に漏れず私も問い合わせてみると、「それについてはHPに載せてるので見てくれ」と言われる。
いやいや、トップページのURLじゃなくてその掲載してるページを提示してくれよ。
どこ検索しても見つからないし。
動物実験実施是非以前(中国語みたい)に対応が×。
激怒糞糞丸!
⑰ジョンマスターオーガニック(john masters organics) △
これ公式でしか売ってないでしょな感じだけど、しっかりとHP上に明示してるジョンマスター。
「―オーガニックブランド」はPETA(アメリカの動物保護団体)にも承認されてるらしい。
ようわからんけどお墨付き得てるってことよね。
でも「―ナチュラルブランド」の説明には「動物実験はしません」とだけ。
片方に欠けてると物足りなくなる病。
BODY SHOPやLUSHみたいに使う原料メーカーも一切動物実験してません!ってしっかり明示してくれればいいのに。
しないってことはなにかあるのねと勘繰ってしまう。
⑱Blistex(ブリステックス) ×
もはや知らないしなんの情報もない。
日本法人?代理店?のHPはあるので問い合わせてみる。
対応が丁寧で好感度ましまし。
わざわざアメリカ本社に確認してくれたよう。
ただ残念ながら、他国で法的に求められた場合には例外あり。
⑲丹平製薬 ×
なんの情報もなし。
企業自体知らんし動物実験してなかったらしてないと明示してるだろうと見切りをつけて×。
⑳ヴァセリン(Vaseline) ×
名前だけ聞くとやってなさそうな感じがするワセリン。
日本語で検索するとユニリーバのブランドサイトが表示されるんだけど、動物実験についての記載は特になし。
しかし英語で検索してみると、「ヴァセリンは動物実験してるし、今後もやめる気全くないよ?」という記事で溢れる。
公式から回答をもらったわけではないので鵜呑みにするのは憚られるが、問い合わせする気も起きないほど叩かれまくり。
火のないところに煙は立たねえ。
そうなるとかのキャンペーンに参加してクリーンなイメージ作り出そうとしてるユニリーバも結局ダメねという話になる。
ヴァセリンも巻き込むか手を切るかしたらようやくスタート地点じゃないすか?(上から)。
㉑第一三共ヘルスケア ×
HPには潔く「動物に配慮して実験してます」と明示。
控え目に言ってうんち。
㉒健栄製薬 ×
ググると過去に行った実験資料が出てくる。
そこには動物実験の結果内容がばっちり記載。
エタノール飲ませんな。お前が飲め。
抜け道くぐってごまかす企業も腹立たしいが、堂々としてますけど?な企業はそれ以上にうんち。
早くつぶれないかなー。
ちなみに
価格ドットコムに載ってないところも調べてみた。
ってなると膨大すぎるので、期待を裏切らなさそうなところだけ。
㉓BODY SHOP(ボディショップ) ◎
LUSHと並んで先進的に動物実験廃止に取り組むボディショップ。
ウォッシュ系オンリーかと思いきや、化粧品も充実してるボディショップ。
リップクリーム(リップケア)の商品ラインナップは乏しいけど、すごいぜボディショップ。
㉔MARKS&WEB(マークスアンドウェブ) ◎
ルミネとかマルイで見かけるとつい立ち寄りたくなるマークスウェブ。
下記ページにはしてないよと書かれているものの、例外はないのだろうか。
問い合わせてみると、早々に丁寧な回答が。
いわく、中国では販売してないので例外なく動物実験は完全に行っていないそう。
加えて原料についての説明もしてくれたんだけど、国内では厚生省の認可申請時に2001年3月末まで動物実験が義務づけられていたそう。
そうなると、それまでに認可を受けている原料を今も使用しているということは、動物実験が行われたものを使用しているのとイコールになるらしい。
MARKS&WEBでは可能な限り動物実験を行わない原料メーカーを選んでるけど現状難しいとコメント。
国内企業の先駆けとなって、完全廃止に導いてほしい。
※一応Amazonリンク貼りましたが、公式で買った方が安いです。
㉕Aesop(イソップ) ◎
2021年10月追記。
インスタグラマー御用達のイソップ。
ここの商品は動物実験してないクルエルティフリーどころか、動物由来成分すら使用しないヴィーガンらしい。
https://assistance.aesop.com/hc/ja/articles/360001128616
最強かよ。
※公式で購入した方が安いです。
結果発表
なんだかんだでご丁寧にお返事いただいた企業のみなさま、実験してるかどうかはともかく、ご対応ありがとうございました。
おかげで結果を発表することができます。
すでに書いてる時点で発表もなにもないけど。
そんなわけで、流通はあまりしてないのでAmazonとか公式とかで買うしかないんだけど、こだわりたいなら「エテュセ」か「BODY SHOP」か「MARKS&WEB」か「イソップ」。
流通多くてリーズナブルなのから選ぶとギリギリ「ユニリーバ」。
他の化粧品と合わせて買うなら「クラランス」と「ジョンマスターオーガニック」でも。
ちなみに今回私はミスを犯している。
冒頭に書いた通り、購入時、サッと調べただけの私は、WEB上の信ぴょう性の足りない情報につられて「近江兄弟社」のものを買ってしまった。
この記事書いてから買えばよかったのだが、時すでにお寿司。
そのときは一秒でも早く唇を潤したかったのだ。
使い切ったら淀みなく動物愛護を推進する「BODY SHOP」のを買って塗りたくりたいと思う。むしろ食べちゃう。
考察
今回調べて気になったのは、中国で売るときには動物実験するよって例外提示してる企業を「してない企業」として紹介してる記事やSNS投稿の多いこと。
しかも結構エンゲージメント多い。
こうして間違った情報がどんどん広がっていくのねと。
というかお前が騙されてんじゃねえかって話。
まあ私の主だったスタンスは「その人がいいと思うならいいんじゃない?」というものなので、「間違ってますよ!」と正す気はない。
「動物実験してるメーカーのなんて使っちゃダメだよー」と花王のリップを塗りたくりながら一方的に諭してくるやつには断固として戦い、リップを食わしてやるが!
そもそも動物実験してるメーカーで働く社員はなんとも思わないんだろうか。
私はマウスやウサギの目や皮膚をただれさせて用済みになったら生きたまま処分した上に成り立った製品で利益あげた会社から賃金もらって働きたくないけどな。
生活のためにしかたなくですかそうですか。
その生活ってそこまでして守る価値のあるものですか?
とまあ軽口はさておき、こんな感じで動物実験反対初心者の私だが、今回のことで固まったポリシーがある。
それは「動物実験してないメーカーは余すことなくその旨を表明しているので、そういう企業を選択する」ということ。
そう、BODY SHOPやLUSH(ラッシュ)のように。
BODY SHOPも精力的だが、LUSHはLUSH PRIZEなる動物実験反対についての優秀な取り組みを表彰する事業もやっていて、好感度しかない。
もうLUSHが中心になって動物実験反対な企業を囲んで協会作ってくれたらいいのに。
今回のリップだってLUSHが良質なもの出してくれたら済むんだけど、ウォッシュ関連しかないからなー。
いろいろ商品ラインナップ増やしてほしい。
追加します
この記事を読んでくれる人がどれだけいるのかはわからないが(長いし)、もし「ここ完全に動物実験してないよ!」ってところがあったら追加するので教えてくれると嬉しいです。
今回はリップクリームに限り。
次は入浴剤を調べるかね。
お受けするサポートは私と私の分身(犬)の血となり肉となり薬となるでしょう。