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エルドレインの王権 ランクドラフトミシック到達までの道【その1:カード評価編】

こんにちは!びどぅんTCGと申します!

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先月、10月のエルドレインの王権ドラフトでミシックランクに到達!自身初の成果なので大変喜んでおります!先月頭のELD環境攻略記事から1か月の戦いの成果をできるだけ言語化したい~という気持ちで書かせて頂いてます。今回の内容は前回のファーストインプレッションを踏まえて反省会&練習法などに触れる攻略記事になります。おまけとして今回はなんと、私びどぅんTCGの独善的点数表のスプレッドシートが付いてきます。

紙面の都合上カードのテキストの説明を省いています。少々読みづらいのですが必要に応じて公式のカードイメージギャラリーを参照してください。

目次

1.環境とおすすめアーキタイプ
2.ミシック到達までのアプローチ
3.個人的AI評価ズルカード10選
4.おまけ:びどぅん的独善的個別カード評価スプレッドシート
5.まとめとごあいさつ

1.環境とおすすめアーキタイプ

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ドラフトもまずは環境理解から

1.1個人的tier表

tier1
青黒(LO) 
青単(LO)
黒緑(ミッドレンジ)
赤単(アグロ)
tier2
赤青(ドロー) 
白緑(出来事) 
赤黒(騎士)
赤緑(非人間) 
赤白(騎士)
緑単(ミッドレンジ)
白単(アグロ)
tier3
黒単(アグロ?)
青白(置物)
白黒(騎士)
青緑(ランプ)

構図としてはこんな感じ。触れることの多いtier1のデッキに絞って解説していきます。

1.2 LO系

自分の配信でも非常に怨嗟の声が上がることが多く、話題に尽きないアーキタイプ。組む人も相対する人も骨格を理解することが重要。

キーカード

LO材:
マーフォークの秘守り
圧倒される弟子
無礼への罰
幸運のクローバー

対応札:
共に逃走
極小
湖での水没

レア:
ヴァントレスのガーゴイル
メア湖の海蛇
空想の書物

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 Tier1であるこのデッキは自分も最も使用率が高く、できるときは可能な限り優先してピックしていました。マーフォークの秘守りが安く11手目あたりまで流れてくるので1週目でこれを見たときに取るか、流すかの判断を覚えることが重要です。1週目で取るべきパーツを確保したうえで秘守りを獲得できるのが理想。
 アンコ以上の枠で特徴的なのはまずクローバー。ピック順位はかなり卓に依存するので再現性は高くないですが、t2クローバーから始まるLOは数あるプランの中でも最速で削り切ることができる強力な上振れです。
 レアに関してはメア湖の海蛇ヴァントレスのガーゴイルはLO仕切れない構築の場合でも強引に殴り切ることができるので強力です。低速デッキ相手の場合空想の書物も1枚から完全LOを狙えるので採用に値します。黒を混ぜてハンデス,除去を入れるパターン、白のフライヤーと混ぜるパターンなどカスタマイズ性も高く安定して組めるのがLO系の良いところ。

 続いて対応札について。秘守りだけで削り取るのは難しいため、よく用いられるのが共に逃走無礼への罰です。特に無礼への罰は秘守り以上に安く,環境が遅いのも手伝って採用率が高いです。LOに相対する側はこの二枚をケアすることが勝利への近道。特に共に逃走はこちらのコンバットトリックなどに合わせて打たれやすく、一層ケアが必要です。
 青系の共通項ですが魔法の眠り、極小、蛙化とエンチャント除去が多く、緑系の場合自然への回帰を忍ばせておくと目論見をずらすことができます。アグロの場合は秘守りのタフ4ラインを越えられる戦線の構築も重要になります
 ライブラリーアウト系のアーキタイプがドラフトで成立する環境は珍しく、個人的には楽しめています。

1.3黒緑ミッドレンジ

 Tier1であるLOへの対抗手段として有力な黒緑は2番目に優先して作成したアーキタイプです。やる/やらない判断は序盤に流れる各種優良アンコモン,レアに寄ります。決め手に欠けるコモンだけで組めるデッキではないですがアンコ以上に強力なものが多いので組みやすさ自体は高く、最も初心者に
おすすめできます
。序盤のアンコ以上の流れが無い場合は緑単と混合で見ることもでも参入しやすいですね。

キーカード

各種ボムレア
食物系アンコモン全て
コンラッド卿
各種除去
永遠の若さ

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 ぱらぱらと流れてくる食物系コモンを合わせれば多少不格好なマナカーブでもデッキになるのが良いところです。コモンの中では誘いの魔女が安手の割にフィニッシュとして優秀でおすすめです。
 コンラッド卿、永遠の若さを擁する黒はライブラリーアウトに対する防衛術として優秀で、メタゲーム上の地位を向上させています。
 食物系アンコは沼のいたずら好き、パンくず、狩人、いずれも優秀ですが魔女のかまど大釜の使い魔は単体性能が低くカウントできない印象です。
除去の中では魂裂きが安く集まるので安い巡目で拾いましょう。
 食物デッキはとにかくカードが尽きないので今環境の中では一番カード1枚1枚の味が出て趣深いですね。

1.4赤単

白単と並び組みやすい、速い単色系。白単は苦手なので自分は赤単を3番目に優先していました。赤単の魅力はとにかくすべてコモンのみで完結することです。その代わりマナカーブに対してはシビア。土地は16。余程前に寄った場合は15でしょうか。アンコモン以上に目ぼしいものがない場合赤、白、緑単はコモン以下でデッキが成立しやすくよい逃げ道になります。

キーカード

リムロックの騎士
7人の小人
怒り狂うレッドキャップ
エンバレスの聖戦士

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 組む際の注意点として、赤のコモンには信頼できる2マナ域が少ないです(小人とリムロックくらい)。3マナ域はヘンジを歩くもの含め採用ラインのものが多いので3マナを抑えて2マナをしっかりとると綺麗に組みやすいです。4マナ域は一杯集まるエンバレスの聖騎士のために空けておくのもカーブ的には重要です。
 細いカードを使って強引に勝ちに行く手法をいくつか水晶の靴は1枚刺すと2ターン目に設置してダメージレースだけでもテンポロスを避けるという妥協案に使えたりします。事前評価通り1/2二段攻撃にリムロック突き破りを載せる動きはハマりやすいです。採用範囲外の武器置き台,僻境の暴虐などでのパワー増加もこのカードの投入で採用ラインにすることができます。そして投げ飛ばし+エンバレスの聖騎士などもピックが弱い時の小技としては決定力が高いです。
 更地にエンバレスの聖戦士を突っ込ませるアクションが個人的フェチです。

2.ミシック到達までのいくつかのアプローチ

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気合!だけじゃ解決しないよね..

 2章目はミシック達成までに自分が行った練習方法や考え方についてです。この章からはかなり自己流の思考が多く、恥ずかしいのですが..ともあれこれからELD環境、ランクドラフトに挑む方に役立つアイデアがあれば..と思い、書き残させていだたきます。

2.1.自分の中のカードの絶対評価を固定化させる

 ドラフトを制するために必要なのはピック戦略を明確にすることです。少し正解からずれていても自分の中のカード評価を持つことが重要だと考えています。9月末のドラフトリリース初日から着手した自分の場合,まずはフルスポイラーを眺めてプレイする前にすべてのカードを眺めて点数表を作成しました。そして自分の理解のアウトプットのためのnote記事の投稿を行いました。もう一つ重要なこととして、上手い方の評価を参考にしましょう。上述の記事でもLSV氏の点数表をスタートラインとして点数評価を行いました。
 特に資金面の事情でドラフトにあまりジェムを使えない方は、敗北による無駄な損失を防ぐためにも座学で詰められる内容は詰めておくことをお勧めします。

2.2.AI相手のピック手法に絞って練習する

 すでに広く出回っている内容ですがAIのピックには一定の法則があります。AIは一旦自分の作るデッキの色を決めた後はおおよそ決められたスコア通りにカードを集めます。この特性の隙間を縫って強いカードを集める裏技を獲得することで強いデッキを作るのが意外と重要です。このAIの好みは実際にドラフトを練習するまで判らないので上のカード評価とは異なり実践で習得したい知識です。

2.3.再現性の高いデッキを練習する

 資金が少ない中でやりくりする場合、できるだけ少ない回数で練度を上げることが必要になりますそのために強いデッキに練習を絞ってピック、プレイングを練習するようにしていました。ドラフトでは意図したデッキを必ずできるわけではないですが、ピック基準に悩んだ時にはっきり「このデッキをやる!」と決めておけば自然と該当デッキを握る回数を増やすことができます。構築と同様、自分の手になじむアーキタイプが生まれたりしますね。
 環境柄、ELDドラフトではマーフォークの秘守りの安さから青系LOが環境を席捲しています。LOに勝ちやすい単色アグロデッキ,永遠の若さコンラッド卿を積むことができる黒系多色がそれに対するカウンター的ポジション。できる限りこれらを狙う戦略を取りました。
 黒緑は予想通りアンコモンより上にに単体、もしくは食物系で強いカードが多く安定して組めることも手伝い積極的に組める多色でした。
 赤青も予想通りに組みあがった時の精度は高いのものの、特定のアンコモンの数に依存してしまうため組むことが少ない色でしたね(ここは自分のクセ)
 単色は事前評価の印象から変わり、安いカードで成立しやすく組みやすいと感じました。特に赤単がコモンのみで勝ち筋を作れるため積極的に活用していました。白単は強い評価の方が多いのですが苦手意識があり回さなかったです。逆に緑単を多く回していました。黒単は勝ち筋の形成が難しいのでほぼ無しで見ていましたね(これも自分のクセ)。

 こういった周辺事情のなかで決めた自分の指標となる優先順位は

LO系>黒緑>赤or緑単>その他Tier2

でした。Tier2以下群の中では赤緑非人間が好きな動きだったので結構取るようにしてみました。ガチの中にもちょっとしたフェチズムを残したりすると嫌にならずに続けられる気がします。

3.個人的AI評価ズルカード10選

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bot相手に出し抜き/Outflank

前章の通りピックの練習を通してAIの癖を読み取るのが大事なことです。
ELD環境におけるAIのピック癖のなかでも特に顕著な部分について個人的偏見も含まれますが書き残します。

まずは10手目以降でも取れる安定して安めのカードから。

①マーフォークの秘守り
②無礼への罰

LOの成因となるカード。詳しくは前章へ。10-11手くらいまで見かけます

③エンバレスの聖騎士

赤の一徹騎士、先4 5/2速攻はゲームを壊しがちです。これも10-11まで取れます

④ジンジャーブルート

赤単、白単の他にツリーフォークなどでバフできる緑,ファクト補佐ができる
青白など広く需要のあるカード。食物付きなので黒緑でも行ける。
自分はもはや相棒とよべるまでにピックしまくりました

⑤僻郷の暴虐

アンコモンですが本当にAIが見向きもしないカード。攻撃時のみで痒いところに届かない弱さがありますが1枚刺すと赤単、赤緑が輝くこともあり見かけたら覚えておくと〇

ここからは卓による、というニュアンスもある。↑よりは高め

⑥銀炎の従者
性能の割にはAIに軽視されているバットリ。白系ならどこでも使えます。
バットリで安くアンタップによる奇襲性もあるカードなので相手が使用してくることも視野に入れましょう。ビートダウン系の速度のデッキで不自然なパスがある場合は十分にケアしましょう

⑦夜の死神
環境が遅く活躍しやすい1枚。パワー4飛行が優秀で青黒LOが削り切れない場合のサブプランにできるのも〇

⑧チューインベイルのツリーフォーク
決して点数の高いカードではないが個人的によく活用する1枚。同じく安いジンジャーブルート育成して対処不能なクロックを作る動きが優秀。使う際はバウンスなどでの立ち消えで本体6/5ごと損失するのが痛いので注意

⑨カラスの仕返し
アンコモンとしては安く5~6手目くらいまで確保できる。白単などの横に広げるアグロに強く色が合えば入れられるカード。リミテではこういったソフトなアグロ受けも強力。

⑩7人の小人
M20などでもおなじみの同名カード戦略。2/2と単体性能が高いのが魅力で赤単がこれを並べるだけで相手が投了する場合もあるほど圧がある。LSVの点数評価は5点満点中7点。

目の前の対戦相手より1枚、2枚でもよいカードを取る術を獲得ていきましょう。

4.おまけ:びどぅん的独善的個別カード評価スプレッドシート

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キャプチャ

続いてはこのおまけ章!こんな感じで自分のピック基準、カード評価を全てリストにしてまとめてみました!情報の整理、言語化のためとはいえとにかく疲れた..

左側のコメントがプレイング面、右側が構築、ピック面の内容です。特に右側はBO1でbotとのドラフトにおいての内容なのでご注意ください。点数付けは左がLSV氏の点数表、右が自分の点数表になります。基準は以下のようになっています。

点数について(MTGWikiより)
5 極めて強力で、見かけたら色を変えてでも取るべき(使うべき)カード。
4.5 極めて強力で、この1枚のためだけにでもその色を散らすことを考慮すべきカード。
4 強力なカードで、色が合っていればデッキに入らないことはありえない。 だいたいこの辺のカードの有無がメインカラーの決定基準になる。
3.5 メインカラーの主戦力を成すレベルのカード。
3 戦力として期待できるカード。 (
2.5 戦力として使えなくはないカード。デッキに入るボーダーライン。
2 まあ戦力になればラッキー、又はサイドボードとしてなら使えるカード。
1.5 明らかに弱いカード。よほどカードプールが貧弱ならば出番があるかもしれない。
1 相手のデッキに入っていたら驚くカード。はっきり言って弱すぎる。
0 いかなる状況においても、メインにもサイドボード後にも入ることはありえない。 これを入れるくらいなら基本土地を入れた方がマシ

自己責任でご利用ください。

5.まとめとごあいさつ

非常に長文になりましたがお付き合いいただきありがとうございました。 リミテッドを本格的に始めたのはMTGArenaからなので、業界全体としてはやっと中級者といった感じの立ち位置かな~という認識です。最近は少しづつ以前やっていたMOを引っ張ってドラフトリーグに参加したりしています。実卓の練習も少しづつしたいですね。
今回は触れなかったのですが他の各色のアーキタイプに触れた内容もやりたいと考えています。良ければそちらもご期待ください!
それでは!また!

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