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ゴルガリ・コントロールの時間【スタンダード】

 序文

  どうもですびどぅんです。最近は夜遅くまでお仕事がつづき生き生きした配信やカードゲームをする機会が休日に固まってしまいがちですね。GW中に書き溜めていた記事があって下書きまで作ってあった内容を掘り出してきました。ひとつまえの神河環境のスタンダードの全びどちゃんを沸かせた""ゴルガリしげ樹コントロール""の話をしようじゃないか…

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↑いろいろ試した結果無限性の支配が抜けてコーマになったり。これがJapanese改悪!!!!!

2.経緯と出会い

 神河スタンダードで一番回したデッキだったと思います。日本選手権tabletop予選で使用しました。セカコロを見て久々に本当に組みたい!心を動かされたのもあり愛用していました。が、問題点も多くあまりいい結果を残せなかったのであまりネガティブにならない範囲で反省文です。このデッキが気になる人がなんらか持ち帰れればいいかなというモチベーションでやってみます。
 びどちゃんがこのデッキに惹かれた経緯として昔GPに持ち込んだ黒緑季節コントロールの影響がありました。詳しい内容は検索していただくとして、しげ樹は季節だし闇の誓願もある、となるとあまりにも似すぎているこの二つ。ちなみに何とも情けないエピソードなのですがG Pは2−3で大爆死して みたいなニュアンスのツイートをした後にカードをめぼしいパーツ(ゲトの裏切り者、カリタスなど)を売却してスタンを引退するきっかけになりました。なんてこった。

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無限のアドバンテージでの支配って男の子じゃん..

3 ゴルガリコントロールの立ち位置

 スタンダードをしっかり追いかけていた方にとっては今更感もつよい情報ですが…

除去コントロールであること

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 メインにカウンターが入っていないカラーリングであることで非常に大きい裏目を引きやすいです。
 パワーワードキルや魂転移で1−4ターン目あたりの行動を埋める前提で組んでいるため対戦相手が除去の的を置いてくれることが前提になります。イゼットコントロールなど序盤に脅威を立てない相手に対してはしげ樹を素出しする以外棒立ちになってしまうところでテンポ損をしやすいです。
 一方で序盤に脅威が並ぶアグロ〜ミッドレンジの場合必ずしも綺麗に動けるという訳でもなく手持ちの除去の的にならないカードで回避される場合が苦しい。3ターン目の永岩城の修繕や漆月魁渡、2ターン目の銀行破りなどを後腐れなく処理できない場合が多いです。
 序盤を1:1交換で埋める構築思想であるのにも関わらず手札の噛み合いによって取り返しのつかないゲームになるパターンがあるのはこのデッキを選ぶ大きいデメリットです。
 逆に相手の最序盤の各アクションを手持ちの除去で1:1交換することは前提条件だと感じました。
 びどちゃんは序盤の除去を含めたやりとりが成立してる状況を無の時間が流れていると称し、いずれ喜びを感じなくなりました。つらみ…

何で飯を食っていたのか

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 2マナで2マナのカードを潰して3マナで3マナのカードを潰すのは無の時間です。時間を巻き返すことで4マナの掘り起こしを打って間に合う状況が成立して初めて時間の収支は+になるわけでそのためのカードが可能な限り欲しいのですが、テンポを取る方法としてこのデッキは特定の相手に対して極端にテンポがいい除去を複数採用することで飯を食っています。ここが最も気持ち悪いというか異色な点だと感じています。白単とラクドスに飯を食わせてもらっている構図です。

レイ・オブ・エンフィーブルメント
 メインに入っているのが異色ともいえる色対策カードはこの説に基づくと必須カードです。

不憫な悲哀の行進

 上記と同じくテンポを巻き返すカード。唯一のライフゲインも兼ねていて負け筋を潰します。苦手なPWのマイナスに合わせて取るとちょっとだけ幸せになれます。

選別の儀式

 ラクドスの鬼流の金床や血トークン、pwデッキのトークン、ナヤルーンで張り付きまくったルーンを巻き取ります。

領界喰らい、サルーフ

儀式と同様極端な1:多交換ですが除去一枚で落ちるので超ハイリスクです。
これらのテンポを極端に稼ぐ枠に強く依存しているのでチューニングの中で絶対に抜くことができない!と感じました。そうした場合ゴルガリコントロールはやっぱり白単とラクドスに超有利でオルゾフ系に厳しい!
さらにルーンも厳しいしイゼットも厳しい、という凄まじい立ち位置から一切身動きが取れないデッキであることに気づきました。

 唯一立ち位置を少し動かせると思った採用枠は配信中にコメントで意見をもらったオルゾフ系に対して放浪王や婚礼、永岩城をまとめて刺すことで失ったテンポを取り返せる絶望将来でした。結局タッチ青を優先するために取らないケースが多かったのですがこちらが正解だったように感じます。

びどちゃんのあがき~紙の大会に連れてってみた~

 このデッキをリアルの大会で使用する場合アリーナ使用する場合で相当違いがあるように感じました。最大の敵は時間であるということは多くの人がこのデッキを紙で使うモチベーションをガタ落ちさせるのに十分すぎるように思います。びどちゃんのやりたかったことは”その上で敢えて使ってみる” だったのかなとふと思いました。誰も使おうとしないならマークは最低値です。逆に使いこなして試合を時間内に収められれば武器になるのでは?という可能性はあるかな..ワクワクしてきたなぁ(のちに間違いであることに気づくであろうことは言うまでもない)
 テーブルトップニッセンと試合時間に関する問題はちょうど多くTwitterで見かけることとなりびどちゃんにとっても影響をダイレクトに受ける部分でした。メイン施作は大きく分けて2つでした。

 無限性の支配に依存しない

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 このゲームが極端に長引く要因の大部分は無限性の支配だと考えて代わりを探しました。(今思うとしげ樹を採用している時点で差して手間は変わらないのでは..とも思いましたが)
 代わりのフィニッシャーを探そう!というアプローチになったのは前述の季節コンを組んでいた時代に同じく季節コンを回していた先輩がメインに世界を壊すものと森の代言者を採用するチューンをしていたことに着想を得れたことにありました。おじエピソードに感謝。といった具合か。白羽の矢が立ったのはギルドの重鎮、ザナサーと星界の大蛇、コーマでした。
 ザナサーは全く環境で日の目を見なかったカードですが所謂ターンが回ってマナが起きたら即終了系のフィニッシャーでかつ青黒6マナとコーマより明確にプレイしやすいことは採用動機として強かったです。
 想定できなかったシーンとしてナヤルーンに対してプレイした時に対戦相手のデッキのルーンが弱すぎるせいで止めきれず負けた回がありました。メインに投入してサイド後はケアされないようほぼ抜いていました。非公開性用なのもあり相手にバレていないほうが強いカードは仕込んでおきたかったというのもあり気に入っている1枚ではありました。
 肝心の試合時間への影響で言うとコーマの方が寄与した点は大きく(相手も即座に無理ゲーを察してくれるため)ザナサーは相手のデッキを除く手間があることやテキストの説明に時間がかかる回もあったりするなどマイナス面も多くありました。

プレイの所作を素早く

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 結論じみたところとして選択肢が発生しなかったりする箇所はサクサクやりましょうが一番努力できる部分だなというのは絶対的に共感できる意見でした。このデッキだと頻繁に起こるのは掘り起こしなどでの土地のサーチかなと。
 EDHなどでよく用いられる方法ですが事前に持ってくるものと直後にプレイするカードの宣言をペアで行なっていました(例 掘り起こしで森持ってきて古き神々の拘束打ちます。と言いながら山札を弄る)相手に情報を先に与えておくことでトータルでの待ち時間をスキップする意図があります。小道も青面で置いて〜と言いながら裏返す前にスペル打ってました。 
 この点でひとつ言えるのはびどちゃん的にはしっかり喋ることでテンポ良く進めるのが一番効果的な時間短縮かなと思いました。(フェイズの宣言などを1ターン毎にまどろっこしく厳密にやるという意味ではなく)相手にとって必要そうな情報は積極的に出すのが重要です。
 例えばコーマを出した時は分体の生成前後で除去耐性が変わってしまうので一旦手を止める「誘発でトークンでます」は丁寧にやりますが初手のランドセットは無言で氷雪タップインランドポイって投げでGoで終わりです。

あとは正解を導くまでの思考時間だけ

 ここまでやってやると代わりに祈る時間が増えてくるような感じがします。結果やっぱり時間足りないーーーーってなって引き分けてしまった試合が2つありました。片方はまさかの対戦相手がバントしげ樹コントロールだったのもありましたね..。権利の目無し卓だったのでなあなあでやっていたので仕方ない部分もありますが懸かってるタイミングに備えて善処はしたほうがよかったですね。特にしげ樹の回収ループ回りで迷わないためにはデッキを回した経験が物を言うなぁと実感しました。
 この手続きのややこしさの点もあってびどちゃんはこのデッキは使いこなすに至ってないなと感じました。(とはいえ↑で挙げたメタゲームの立ち位置の要素もあるのでこのデッキを鍛える価値があるのか、という問いも別で発生はしているのですが)
 元々フィニッシュまでにターンが掛かるのは自明のデッキなので試合中に殆んどプレイングを悩むことを諦めていました。元々びどちゃんは数ターンに跨がる大局観の判断は相対的に出来る方だという自覚がある一方で各ターンの局所的最適化がかなり苦手なのでサーチ先が適当になってしまうシーンが多く勿体なかったなぁと思います(その点でコーマは大抵サーチ先として正解になるのでデッキをシンプルにできた点は良かったと思います)
 このデッキは特別手続きに時間が掛かるので例外的な部分もありますがごく普通のコントロールでも選択肢に時間がかかることはあると思います。引き分けは両者徒労なのは当然として試合後に気持ちよくならないので色々考える部分はありますが最大限努力していこうと思います。

4 おわりに

 ゴルガリコントロールはデッキ選択や取り組みとしては惨敗という結果になってしまったのですが、ここまで何かしてみようという思わせてくれる良いデッキだったのでその点では良しと言うことに頑張ってすることにしています。神河リリースあたりから以前にもまして仕事の圧力が上がってきて当分下がりそうにない中で競技っぽいマジックに割ける時間がだんだん短くなってきています。そういった事情の中でそれでも実店舗に行って初めて会う人とスタンをしてみよう、という気にさせてくれた契機となった選択だったのは間違いないですね。

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