人間(笑)

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煎じ詰めれば唯の浪漫野郎

ペシミズムやニヒリズムに傾倒しているからか、タイトルに惹かれ北村透谷の「厭世詩家と女性」という小説を買って読んでみた。 先ず、北村透谷とは明治期に活躍した浪漫主義に代表される詩人で、懊悩し続け1894年に25歳で自殺した人。彼の煩悶し苦しむ様子が島崎藤村の「桜の実の熟する時」「春」に描かれているから興味があれば是非読んでみて。 「厭世詩家と女性」のなかに『抑も人間の生涯に思想なる者の発萌し来るより、善美を希ふて醜悪を忌むは自然の理なり、而して世に熟せず、世の奥に貫かぬ心に

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