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コロナに対するベトナムの対応①

2020年1月末にベトナムでは中華圏同様に旧正月が終わり、散財しちゃった個人の懐を回復して行こうと6,000万人以上の労働力対象者層は地元から続々と都市部に移動して来ようとしてたんです。

でも、武漢発のコロナによって、ちょっとだけ緊張感が走り、中国人のワーカーや中国から帰省していたベトナム人の膨大な国家間の移動もあって、幼稚園の中には自主休園していたところもありました。(2020年1月末〜2月初旬)

その後連日急速に感染者が増えている中国の状況を見て、小学校から高校まで休校と決定し始める動きが盛んになり出しました。(2020年2月中旬)

この時は日本はワイドショーでコロナすげー!って対岸の火事の如く、ほぼ全国民は気にしていませんでした。一方ベトナムでは徐々にコロナに対しての情報収集と対策や措置がなされ、僕の友人は「ベトナム厳しいね〜」「やりすぎでない?」という温度感で、緊迫感は全くありませんでした。

事実ベトナムは感染者を第1号さんから第16号さんまでに抑え、約3週間新規感染者を出していませんでした。その背景には教育機関の休校だけでなく、

・オフィスビル入り口での体温検査
・マスクの徹底利用
・うがいや手洗いの国を挙げての推進
・保健省からSMSによる的確な指示や助言

など、人口9,600万人全員が同じ意識を持って取り組む姿勢を感じる程徹底していました。そして実際に新規感染が収まり、一定の効果を上げて教育機関をはじめとした学校を再開し、経済活動も平常運転して行こうかという寸前で第17号が来ました。

海外(ヨーロッパ)から帰国したベトナム籍若い女性です。この女性はベトナム籍でありつつもイギリス籍も持つ二重国籍でした。そのためヨーロッパでの移動にはイギリスパスポートを利用して、ベトナム入国の際にベトナムパスポートを利用することで、感染地の情報を隠し隔離されることなくハノイで見事発症して発見、入院ということになりました。

しかし、この女性は帰国から入院するまでの約1週間、スーパースプレッダーとしての威力を発揮してくれます。ダナンではゴルフに行き、外資系のレストラン(高級ステーキハウス・エルガウチョ、日系有名ピザ屋・4Ps)で飲食し、アミューズメントのバナヒルズで遊び尽くすという軌跡を残して、みんなその後自主休業を迫られます。

ハノイでも飲み歩き、多くの感染者をその後生み出します。同じ飛行機に乗っていた外国人やベトナム人も発症し、F0が都市を移動して感染拡大したため、ハイフォンでは一時強制隔離地も出ました。

これからベトナムでは不吉な番号として、「17」という数字はエレベーターから消えるかもしれません。

そんな第17号さんにより、3週間の沈静化から一気に爆発感染に至り、連日新規感染者が見つかり始めます。それまでは中国からの帰省者中心に感染経路等々も把握しやすく、対処しやすかったのが混乱と混沌を生み出してくれました。

この第17号事変により、ベトナム政府は社会主義国らしくガチで対策と対応に乗り出します。(2020年3月〜)


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