∮5　憧れの人

憧れの人

ブックカフェをやりたいと言った時、みんなから言われたことがあった。

「カフェって儲かるの？」

きっと、カフェ経営にまつわる疑問の第1位がこれだろう。自分も実際に知りたいところだ。そして、9割の人のカフェのイメージは、「儲からない」だと思う。自分もそう思う。みんなからそう言われて、

「コーヒーの提供だけだと厳しいかもしれない。」

と思った僕は、今働いている職場の上司にどうしたら良いか相談してみたところ

「それなら、お酒を出せばいいんじゃない？」

と言われた。

なるほど。たしかに。。そうですよね。。。

その上司に言われた言葉が、自分の中にあるバーテンダーへの憧れを蘇らせた。

以前にも書いたような気がするが、僕がブックカフェを始めようと思ったきっかけの一つが、あるバーテンダーとの出会いだった。

そのバーテンダーはとっても陽気で、いつもニコニコ笑っている。

「経営は博打みたいなもんやけどな、自分の城を持つのは楽しい。」
「お客さまはバーにお酒を飲みにくるんじゃなくて、マスターに会いにくるんや。」
「人生はお酒みたいなもんや。色々なお酒を飲んでみてから、自分の好きなお酒を見つけていけばいい。」
「Happy で行こうぜ！」

とあるバーのマスター

バーのマスターがしてくれる話がとてもカッコよくって、僕はあんな風な大人になりたいなと思った。