怪談実話 前編 1/3

これは実話である

そう書くと非常に安っぽく感じてしまうが、事実であることに変わりがないのでここに記す
また、霊感のある人間がこの話を読むと一時的にアンテナが合ってしまい、見えてしまう可能性がある為、自己責任で閲覧してほしい


あれは大学に入って1年か、2年目の頃だったと思う
高校の頃に知り合った友人の車に乗り、日光の例幣使街道を走っていた
近くの森の中には廃ホテルがそびえ立ち、いかにもという雰囲気だった
運転している友人を怖がらせようと、ここは幽霊が出るらしいと、何か嫌なものを感じると口から出任せを言っていた
すると友人(以降、あだ名のニートと記載する)は、そんな感じはしないと言った

そこから詳しく話を聞いてみると
逆にこちらを怖がらせようと心霊に詳しい口ぶりで話しているのかと最初は思った
しかし、どうもそうではなく淡々と話している様子だった

その時にふと思い出したのが、中学を卒業して高校に入学するまでの春休みの間に、温泉街のホテルでバイトしていた事を思い出した
当時仲の良かった先輩の家に行き、そこからホテルへ二人で働きに出かけ、布団敷きや配膳の仕事をしていた
仕事が終わり先輩の家へと二人で歩いていると、ある時に毎回、先輩が顔を背けながら歩く道があることに気が付いた
どうしたんですか?と声をかけると、女がずっとこっちを見てて目が合うから背けてると言われ、同級生の女の子の家でもあって知り合いに見られているのが恥ずかしいんだろうと思ったので
先輩のそむけていた方向の建物を見渡した
そこには誰もおらず、ぽつんと家が建っているだけだったが、先輩は目があったと叫びながら逃げていった事を思い出した
それは先輩いわく、幽霊だといっていたが普段からふざけたことしか言わない人だったので冗談だろうとも思っていた

なんの縁か、例幣使街道を通り、嘘をついたら、友人が霊がみえるという話を聞き、先輩がいつも幽霊を目撃するという場所を思い出した

せっかくなので幽霊の見え方や見えるようになったきっかけ等を根掘り葉掘り聞きながら、女の霊がみえる場所へと向かうことになった

つづく

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