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第五舞台よかったな

2024年5月30日~6月9日まで公演してたIdentiti V Stage Episode4 『Phantom of The Monochrome』、公演も終わり、配信も終わり、いよいよ本格的にステロスになりつつあるので 永遠に見ていたかったっていう私の思いがボロボロの服をまとった亡霊になる前にいろいろと書き出しておこうと思って記事をかきました。
ふせったーくんとかに簡単に感想を書きなぐったりもしていたのだけど、あまりにも長くくどくなりそうだなと思ったのでこっちにまとめなおしをしようという感じです。基本的には自分の覚書みたいな感じなので見ててもそんなに面白くはないと思います。

あと一応先に言っておくんですが、これを書いている人は成人済み筋金入りの腐女子で、推しは「陰キャ組」です。感想の端々に推しの空気を感じ取ってしまうかと思いますが嫌な場合は心を閉じておいてください。

本来は引用のときに使うんですが今回は注釈的な意味でこの機能使ってます

「3まで」と「5から」を繋ぐための「4」

とにかく4を見た後で色々振り返ってふと思ったのが、「Ep4」って、今までとこれからを繋ぐためにすごく丁寧に練られた舞台だったな、っていう。

第五舞台ってもともと「Ep3までの3セット」でひとつっていう構想があったらしく、最初から「三部作」っていう、3で完結予定のコンテンツだったはずなんですよね。
でもそれがファンの声援とか期待があって復活できた。
だからこその3年という間があったし、そのために「3まで」と「4から」でスタッフさんとか制作会社とかも諸々変わったり、きっとたぶんそういう引き継ぎとかがあって~っていう流れだと思うんだけど、それを踏まえたうえでスタッフの皆さん、「4」をすごい丁寧に作ってくれてるなと思った。

■◇既存のファンを大事にしてくれてる◇■

正直な話、こういう「制作会社が変わりました」以外にも、継続コンテンツが新しいことに挑戦するとき、私たち消費者側が一番不満を感じるのって「既存のファンをないがしろにするような変更が行われたとき」だと思ってる。
私もあるんだけど、運営サイドが新しいものを追加したいがばっかりに、既存キャラを軽く扱われたりとかしたときに、それまでお金を出してコンテンツを支えていたのはその既存キャラのファンなのに!みたいな感じになるのが本当最悪で。別に報われたくてお金を使ってるわけではないにしても、報われないないって思ってしまうみたいな。
ただ、第五舞台に関してはそれが本当に無かったなっていう。
むしろ「俺たちの課金がこんなに素晴らしい舞台になって返ってきた」みたいな気持ちを覚えるくらいにはよかったと感じてる。

舞台のEp4を一番熱望していたのはやっぱりEp3までを見ていたファンだと思うんですよ。良い舞台を見たから続きを熱望してた。そのうえで、本当に今までの第五舞台の雰囲気を壊すことなく進化させてくれた。って感じた。

第五の舞台、「客席降りの演出」があり、「第五としてのチェイス」をみせてくれるアクションがあり、「主題歌をダンス」してくれるエンタメ要素があり、「特別公演で大真面目なおふざけ」をしてくれる。それら全部をちゃんと網羅してたし、それどころかダンスに関しては増えてたし、チェイスも洗練されてた。
日替わりチェイスこそなかったものの、通路チェイスとか会話アドリブでちょこちょこ日替わりネタは入れてくれてた。
私たちがEp3まで見ていた第五舞台がそこにあって、チェイスやダンスに関してはそれをさらに進化させてくれてた。なおかつストーリーもすごい良かった。

それがあったからこそ、新しいこのスタッフさんたちにもついていくぞっていう思いにさせてくれるっていうか、「この人たちが作ってくれる舞台なら安心して応援できる」なっていうのを強く感じたのが本当によかったなと思った。

それらを踏まえて、Ep4って、そういう「今までを大事にしたうえで、さらにEp5以降につなげていきますよ」っていうのをみせてくれるためのEp4だったのかなというのをすごく感じた。
Ep4はEp4として本当に素晴らしいものであるということは前提で、3までの作品と、5以降続くであろう作品を「繋ぐ」ためにすごく大事に考えられた舞台だったのかなと思った。
既存の舞台、今までのファンを大事にしたうえで、新しい舞台としてのファンも増えてくれたらいいなっていう、そういう「繋ぎ」として最高の役割を担ってくれた舞台だったんじゃないかなっていうのを、感じました。


ストーリーに関して思ったこと

自分は公演の順番的にハンター→サバイバーっていう順番で見たいんですけど、答え合わせから先にする感じではあった。
でも最後大団円で終わりそうでこの後どうするんだ??って思ってたらそう来たか~!!っていうね!こういう不穏大好き!

■◇背景推理に忠実◇■

今回ストーリーで特に感じたのは、「背景推理に忠実にお当番組作ってくれた」なっていう印象が強かった。エピ1のころも忠実だったんだけど、それ以上にここまで見せてくれるとは思っていなかったというか。
ハンター編から見たわけなんですけど、ド頭で生前のふたりとかが出てきてびっくりしてしまったし、思った以上に背景推理全部やるな!って思ってた。
あとルカバルサ、なんや先生を殴るときめちゃめちゃ独特な罵り方するな……って思ってたんだけど後でよくよく見てみたら、誕生日の日記?手紙?で出てる内容そのままだったんですね、すまない読み込んでなくて。
ちょこちょこセリフとかにそういうのが入ってて、ほんとに全部読み込まれてセリフが作られてるんだ~!っていう感動があった。
サバクトビバッタ

(もっとも、2と3は舞台のテーマがそっちじゃなかったというか、2が「ブラックジャックというゲームモード」についてだったし、3は「真髄衣装のストーリー」についてだったから、そこまでガッツリしたキャラを掘り下げることはしなかったんだろうなとは思ってるから、「キャラを掘り下げたから良い」というわけでもないことは一応添えておきます)

Ep3はキャラ的にも掘り下げはむつかしかったと思うし

■◇科学か魔法か◇■

それだけ丁寧にキャラ背景を読み込まれてた今回のストーリー、「第五人格」がこの3年という時を経てある程度「荘園のシステム」というか、実際に荘園が何をしていた場所だったのかとか、そういう設定が明らかになってる状態でストーリーを作るのもこれまた大変だったんだろうなっていうのがある。
ほかの人の感想とか考察でも見たんですけど、「今まで魔法的な理由で成り立っていたと思われていた荘園を、科学でぶち壊す」「魔法なんてない」っていうストーリーだった。っていう。

私は割と見るときって「感情優先」だから、背景推理すげーとか思っていたからそこまで考えてみてなかったんですけど、そういう意見を見て素直になるほどなーって思った。ただ、なるほどなーと思った後で、「完全に魔法否定か?」という印象も抱いたんですよね。
ていうよりは、「魔法要素」を完全に否定はできてない。
ルカは今回「ファントム」の仕組みは暴いたし、この荘園は人間を集めて何らかの実験をするための機械であるので、「願いはかなわない」というのは実証したかもしれないけど、じゃあ「死んだはずの白黒無常、芸者や泣き虫がなぜ荘園で生きているのか」「ゲームで死んでも生き返る」という絡繰りはどう説明するのか、あたりの謎は割と黙殺してる。

ルカがテント崩壊の時に「荘園のからくりを破った今、死んでも生き返るとは限らない」みたいなことを言っていたはずなので、「死んでも生き返る」という認識はあったはずだし、「荘園から与えられた外在特質」に関しては「あるもの」として認識している。

完全に「荘園は科学」として言い切るにはちょっと無理がないかい?っていう。

■◇舞台独自の「荘園設定」◇■

ただ、私はこれをストーリーの矛盾だといいたいわけじゃないんです。私はこれ、私たちに「妄想の余地を残してくれた」のかなって思ってる。

さっき言ったことも、第五のゲームとしての設定を忠実に読み込むなら、「死んだハンターたちはサバイバーたちの被害妄想が生み出している幻覚だからそもそも最初から存在していない」、「死んでも生き返ると思っているけど実際は恐怖値という値だからおそらく発狂からの気絶で死んでるわけじゃない」、みたいな、それこそ本当に全部説明ができちゃう。

ただここで、忘れちゃいけないのが、舞台はあくまで「舞台独自の解釈」であって、舞台用に設定を別に作っている部分があるはず。
なので、そのあたりの「ファンタジー的要素」をあえて全否定はしないでいてくれたのかなって感じた。

最後のどんでん返しもそうだけど、いろんな意味でどっちともとれる絶妙な間に落としてくれたんだなって思った。

だってさ、私たちは今までずっとオルフェウスと一緒に、「死んでも生き返る」荘園の妄想をしてたんですよ。
自由度の比較的高い第五人格で、「○○の荘園」っていう設定の元にハンターとサバイバーが交流したり、時には雑談したり、コラボカフェしたり夏コミでモデルの仕事やったり学パロしたりパンダの飼育員やったりトゥルース&リーズニングとか言ったり神をあがめたりワープしたり地面に潜って移動したり死者蘇生したり時空残像したりしてたんですよ。
そういう「ファンタジーだからこそ許されている妄想の範囲」を完全否定しないでいてくれてよかったなと思った。
その中でできる限り原作に忠実に、科学は科学として説得力を持たせてくれたのかなみたいな。

■◇死んだ人間は生き返らない◇■

でもなんやかんや舞台、死んだ人間が生き返らないっていうのは確定なんだろうな……。ただ、というよりは、ゲームの中に実装されていない人間は存在できない。のほうかなというところもある。

あくまでゲームの第五人格が母体で、舞台荘園はその域を出ることはできない、みたいな。何が言いたいかっていうとまぁあれよ、今回のストーリー、ジョゼフさんがめちゃめちゃかわいそうだな!!っていう……
自分が死んでいる勢もかわいそうなんだけど、彼は生死が逆だから無理だったでしょ……最後まで納得してなかったでしょ彼は……。ルカに賛同するわけじゃない、でもそれに対する反論を持ち合わせていないから協力はしますっていうか諦めに近かったんじゃなかろうか。

黒もまぁまぁルカに賛同はしない派だったと思うけど、あれは意味がないということを知っているからこその傍観と放置だったんだろうし。
黒はあの時点でもう今回のルートは仕方ない、もうここまで来たら荘園に「悪いのはこいつですコイツに俺が制裁を加えますので必安には何もしないでください」っていうアピールためのボコしだったのかなって思う。黒も最初からあの考え方ではなくて、ループの記憶の元そういう考え方になったのかなっていう……。
でもまぁそれはそれで、黒が記憶を引き継いでいるっていう事実は荘園的にもあんまり好ましくないだろうからいつか記憶消されるのかな。

だけどたぶん本当に荘園で「死んだ人間が生き返ることはない」というか、そもそも「荘園で願いが叶うことはない」のは事実なんだと思う。そもそも誰の願いも叶うことはない=生き返ることはない。妄想の余地はあるとはいえそこは共通な気がする。
結局願いをかなえるっていうのは餌でしかなくて、その餌を原動力にがんばっている間は、その夢を見続けることができるよね、叶うよ、大丈夫。がんばれ。みたいな。

それこそまじで「人間を使った永久機関」を目標としてたのではないかと思わせる舞台の荘園でした。荘園主の本当の考えはわからないけど、舞台はかなり「ここにいてくれ永遠に」っていうスタンスを感じる。

そういえば、白が「死んだ人間は生き返らない」って言ったときに、それぞれ思うことがあるキャラはそれぞれ反応をしてたと思うんだけど、(写真家が写真を見たり、傭兵が肘当てをなでたり、画家も絵の具を見てたし技師もリモコン見てた)個人的には「特に思うところがないであろうフィオナ」が「特に思うことがないなぁって顔してた」のがいいなって思った。

本当にキャストさんもみんなすごいキャラの掘り下げ丁寧でそれぞれ最高なエピ4でした

出演キャラに関して思ったこと

そしてちょっと視点をキャスティングに移します。
これは『キャラ人選』のほうです。中の人のほうではなくて外のキャラの方です。
これに関しては人によっては不快に感じる表現をしていると思うので、
・キャラ人気云々
・女性向けについて云々
あたりの発言が苦手な人はそっと心を閉じておいてください

■◇女性向けコンテンツということ◇■

Ep4の出演キャラをみると、今回って、言っちゃなんだけど、あからさまに「人気キャラ」に振り切ったなという印象がめちゃめちゃあったんですよね。ていうかこれはもうぶっちゃけみんなそう思ってたと思う。
私はグッズとかも集めるオタクなので、キャスト発表があったときに、第一印象は本当に「グッズによく出てくるメンバーじゃん!」ってなったし。

前回から継続でいうと、サバイバーはのいわゆる「陰キャ組」「VAL組」、女子も「庭師、技師、祭司」っていう正直ドストレートにグッズでよく見ますねっていうメンバー。
ハンターは「写真家、白黒無常、リッパー、芸者」っていうやっぱりグッズ常連メンバーに加えて舞台で人気の高い「泣き虫」。まぁハンターはそれでいうと「血の女王」がいなかったけどこれはむしろ中の人のキャスティングに困ったのかな……?という印象もないことはない。女王枠って結構特別枠みたいなところがあるよね、みたいな…?

それにプラスして新規メンバーは「画家」「彫刻師」の二人だけだったんだけど、そのメンツもゲーム的には「2周年実装枠にあたる人気どころ」っていう感じで、そこまで荘園的には新規の子じゃない。
画家に関しては「VALE」での人気もあるし、ガラテアちゃんは女王の代わりの女子ハンター枠だったのかな?というところもある。
とまぁそんな感じで何人かキャスト変更などもあったものの、少なくとも「Ep3までに出てたメンバーの中でも、あからさまに人気キャラに絞ってきたよな」って思ってた。

一応断っておくと、別にほかのメンバーが不人気だとか、要らないって言ってるわけじゃない。どのキャラにもファンはいるし人気はある。
ただ、その中でより多くの人気を獲得しているキャラはいる。
事実キャラの「人気差」というものはコンテンツがコンテンツである以上存在してしまうものであり、公式もそれを把握しているところであると思う。その辺は実際にファンの総数であるとか、グッズの売り上げ実績であるとかそういうもので存在はしてしまっている、っていうのは、避けて通れないというか。
それを避けて語っても、それはキレイごとにしかならないので、いったん置いてます。

客商売である以上避けては通れない道なんだ

ただ、それを踏まえて、これってそれこそほんとに練りに練られた人選だったんだろうなって思う。

正直「第五人格」は男女両方に人気があるけど、「第五舞台」っていうコンテンツは「女性ファンを対象とした」コンテンツだと思っているんですよ。というかそもそも2.5舞台が女性向けコンテンツというか。
2.5舞台って聞いて人気どころ見てみると、「テニスの王子様」原点に「刀剣乱舞」「文スト」「ヘタリア」「A3!」「おそ松」etcetc… こんだけあからさまに大本ジャンルから女性向けコンテンツがはびこってる中「第五人格」ってすごい異色ではあると思ってるんですよね。(テニプリはジャンプだからジャンル女性向けじゃないのは置いておいて)
そういうこともあって、第五人格の中でも「第五舞台」はターゲットがそもそも女性なんだと思うんですよ。

話がちょっとずれるけど、第五人格って、大元のゲームがあり、でっかい大会があり、オフラインでグッズが出て、同人もそこそこ盛り上がり、コラボカフェもやり、とかなり多種多様なコンテンツの中、客層も結構きれいに分かれてる。
これは多くのゲームジャンルに言えると思うんだけど「ゲーム内コンテンツ」とか「大会」とかプレイ層は男性層が厚くて、「オフライングッズ」「コラボ系」とかの購買層は女性層が厚い。(厚いかどうかの話でどっちも男女共にいるのは前提として)

ゆえに、それに応えるために作られた舞台というコンテンツ、あまりにもわれら女性ファンに優しいなっていう印象を受けたのが今回特にあった。

■◇「VAL組」と「陰キャ組」◇■

女性ファンに優しいって言ったところで、「VAL組」と「陰キャ組」に話の焦点当てさせてほしいんですけど、今回の舞台まじでここすごかったよね?!
前々から舞台はこのあたりに優しいなという印象はあったんですけど、今回は特にそうだったと思う。特にVALは徹頭徹尾3人組です!みたいな雰囲気あったし、アンドルーあたりはもうこの二人いなかったらどうなっちゃうのっていうくらいだったと思う。
陰キャ組は脚本上でこそ4人組っていうのはなかったけど、(細かいところを見るとこの4人のうちの2人で結構語り合ったりしてるところは多い)特別公演であるとか、キャストさんのSNSであるとか、そういうところでめちゃめちゃ意識して出してくれてた。

これはそれこそ「舞台」だからこそできたし、舞台だからやってくれたことなんだろうなって思うと本当、うれしいというかありがたいというか。

正直な話、「VAL組」と「陰キャ組」に関しての公式としての扱いってめちゃめちゃむつかしいと思ってるんですよ。なぜならこれは「ファンが作り出した呼称」なので。(そのファンの呼称も賛否両論あることはいったんここは置いておいて、一番浸透しているだろう組み合わせと呼び方で語ります)
この2組、ゲームの荘園公式には全く全然関係のない人選にもかかわらず、いろんな経緯で同人的な人気が出過ぎてしまって、もうファンの間では周知の呼び方と組み合わせになってしまってる。
ただ、公式がこれを逆輸入するというわけにもいかない。したらしたで喜ぶ人がいる反面、それこそ「腐媚び」とか言われかねないし。ハイリスクハイリターンみたいな。
人気があるのはわかるのに、扱いきれないみたいな組み合わせになってると思う。

ところが、舞台ではそれができる
なぜかというと、舞台は「女性ファンに支えられた」、「女性向けコンテンツ」だから。
「ファンありき」の「サービスがある」コンテンツだから。
ぶっちゃけた言い方をすると「腐媚びしてなんぼ」のコンテンツだから。

ここでも一応断っておきますが、演者さんたちを腐った目で見ていいコンテンツという意味ではないです。
あくまで観劇として、対人間として、最低限の節度は保ったうえで、2.5というコンテンツは、推しキャラからのファンサを自分たちが受け取ることが出来る、という意味です。

とまぁすごい俗なことを言ってしまったんですが、だからこそ、舞台は今回VAL組と陰キャ組に優しかったのかなって思ってます。
公式の監修を受けた立場で、でもゲーム公式とは一歩違う世界線上で、でも同人というわけではなくて、ファンの応援があって続けてくれたコンテンツで、そういう絶妙な立ち位置にいる舞台だからこそ、あの組み合わせを見せてくれたのかなっていう。

舞台のスタッフさん、キャストさん含めみなさんが、私たちファンの「好き」に全力で「応えよう」としてくれてる。私たちの好きなものをちゃんと把握して、応援している私たちを、全力で喜ばせようとしてくれてる。
公式で扱いあぐねているであろう組み合わせをここまで「推して」くれたのは、本当に舞台だからできて、舞台だから有難かったなって思ったわけなんです。

同時に、ここが好きなファンがいっぱいいるってことを公式が把握しているっていうのがありがたくもあり恐ろしくもあり、情緒がぐちゃぐちゃになった結果「一生ついてく!!」ってなるファンの出来上がりです。ありがとうございました。

■◇そこからのEp5のキャスティング◇■

で、それを踏まえたうえでさっきも言ったけど、今回の舞台のEp4って、「三年ぶり」の舞台コンテンツなわけで、本来3で完結の予定だったものを、「ファンの声援にこたえて作りました」っていう舞台だったと考えたときの「少数精鋭」的なキャスティングだったのかなって。

「第五舞台を3年ぶりにやる」にあたって、「絶対にファンが来てくれそう」「集客が最低限で最高に見込めそう」な人選だったんじゃないかな……ってすごい感じた。
いやまじで実際問題「前の公演から3年空いてる」って、結構なネックで、舞台を以前見に行ったことがある人も、やっぱりその場の勢いがないと熱量の継続って困難なわけで。
そんな3年ぶりの舞台で「推しがいない」ってなると「行かなくてもいいかな」「配信でいいかな」って引き気味になっちゃうと思うんですよ。

だからと言って、人数が多ければ良いってことでもない。

人が増えれば増えるほどストーリーへの組み込みはむつかしくなるし、それこそ予算的なものもあるだろうし、(舞台ってチケ代も上がって予算カツカツだって聞くし)視聴側からしても人が多ければそれだけ推しの出番は少なくなる。それは好ましくない。
だからこそ「いったん」ガッチガチのメンバーを揃えて挑んだのかなって……。

そのキャストで、そしてあの演出とストーリーで、最高潮に場をあっためてからの「Ep5の発表」ですよ。正直泣いた。どこ目線だって感じだけど流れがあまりにも天才だって思った。

Ep4のガチガチメンバーから、続いたEp5のメンバーって、サバイバーは「荘園初期4人と幸運児」がいて、新しく「昆虫学者」がいて、ハンターには「道化師」の初期ハンターがいて、さらに「イタカ、グレイス、隠者」あたりの割と新しめの人気どころのハンターがいる。
一方で「技師、囚人、ポストマン、納棺師、写真家、泣き虫、白黒無常」みたいな3の時代からいた人気どころがごっそり抜けてる。
ハンターとかほとんど総替え。

これはキャストさんとかのスケジュール問題もあると思うけど、結構ガッツリ舞台の代謝的なものを考えてるのかなって。
Ep5の発表のタイミング的にも、これってやっぱり「既存キャラのEp4から新規豊富なEp5につなげる」ことで、第五舞台を今後長く続けていくための布石的なものが考えられてたことなのかなと。

第五人格ってどんどんキャラが追加されていくし、そうなると当然新しいキャラたちも出てきてほしい。でもそうなったときに、無尽蔵に舞台にキャラを追加していくわけにはいかない。
必ずどこかで減らさないといけない。ずっと今いる人気キャラに頼っているわけにもいかないのは当然なわけで。
だからどこかで「変更になるキャスト」「お休みになるキャラ」「新規追加キャラ」みたいなのを組み込まないといけない。ってなったときに、今回のこのEp4~Ep5のキャラ人選すごいなって思ったんですよね。

まずEp4でEp3までを応援してくれた層にしっかりこたえる、メンバーもまずは3までのメンバーを出して、ちょっとキャスト変更もありつつも続投できるところは続投して、古くからのファンにしっかりこたえる、それで観客とかの熱量をめいいっぱい上げてからのEp5です!新規いっぱいいます!っていう流れ。
で、5も新規メンバーだけじゃなくて、しっかり「荘園初期組」を入れてくれてる。キャストさんはちょっと変更はあるけど、新規だけじゃなくて古参メンバーもちゃんとまた来る可能性があるんだよ!っていうのを見せてくれた。
今回は招待状がこなかったけど、また来るかもしれないんだよ、っていうのを見せてくれた。

これ正直、いきなりEp5のメンバーで来られてたらここまで熱量上がらなかったんじゃないかなって思ってる。だって3年ぶりでごっそり入れ替えだったら絶対ちょっと足踏みする。
やっぱりEp4はちょっとキャスト変更のキャラもいたけど、EP4に至るまでの間に、この舞台にはこの人がいなきゃって思わせてくれたキャストさんとキャラがいっぱい出ているから「絶対行く!!」ってなった。
そして、そこで改めてそれを見た熱い気持ちの中、新しいキャストさんやスタッフさんたちのことも大好き!ってなったから、この先のEp5にもいっぱい期待が持てる。

4はそれくらい絶妙に今までの舞台のファンに報いてくれつつも、新しい層を取り入れるスタイルで全部のことやってくれたと感じてる。

そういう安心感を私は抱いたからこそ、Ep5にひらぺがいなくても、全力で推してまいるんだ……そう……ひらっぷが……いなくても……。


諸々の妄言

とまぁ一連の流れを語ったあとでひらぺの話していい?というか平ぺに限らず細かいキャストさんとかその辺の言い洩らした感想とかをずらずら最後に言わせてもらうターンです。

■◇平ぺの話していい?◇■

とりあえずひらぺこと平井さんのイソップカールについて話すんですけど、私ほんとに今回マジでずっと平ぺのこと見てて、自分でもなんかずっと見てたな?!って記憶が強いんですけど。
自分、上手通路側の席だったから、しょっぱないきなりイソペが脇を駆けぬけていくんですよ。その時人類は思い出した、第五舞台は、客席降りがあるという恐怖を……っていうところから始まり、なのなのに脳を焼かれ、気が付いたらずっとイソップ見てる。あとラストのダンスも彼は上手側前列だったのでそれはもうよく見えるよく見える。
そういえば私今回4公演ほど行ったんですけどすべて上手側だったんですよ。するとどうなるか。常になのなのでイソペみちゃう。それもあってもうイソペの記憶しかない。

ひらぺってこれ何回も言ってるんですけど、ファンサがすごいんですよ。3以前からずっと中の人のファンサしたい欲が滲み出ててすごい。イソップ自体はファンサするタイプではないにもかかわらずめちゃめちゃファンサをしてくれる。そしてその所作をすべて「イソップカールとして」ファンサをしてくれる。結果「ファンサをするイソップカール」の概念が爆誕する。

ていうか本当この人の所作がすごい好きで、ダンスのときとかもちょっとした立ち方とか足の置き方がイソップカール過ぎるのもあってすげぇ見ちゃう。投げキッスの仕方がすごい好き。ふんわり上からくる。待機モーションの立ち上がるイソップカールを見ていたらよくわかる、目線の角度が上から。ふんわり上からくる。

あと今回のダンスの「それぞれの思惑さえも~」のところのカール、あれ最高じゃないですか?!頭を指さしてから離すところ、あのときイソぺちょっと首傾げるんですよね、あれ最高。
メインカメラもわかっててあの振りのときイソぺを抜いてる。そういうちょこちょこ「自分の動きの価値」をわかっててやる感じがたまらなく溜まらねぇ~ってなってすげぇイソップ見てた。固定カメラしてた。

なんで次の公演居ないんだ……スケジュール都合か……?って嘆いてたけど平井さん配信で「イソップカール役誰にも譲る気はないから安心してください」って言ってくれたので心底安心した。永遠に待つ。

■◇自分の魅せ方を知っている男ジョゼフ◇■

それの流れでいうとジョゼフも「自分の魅せ方」をわかっているよなって思ってたんですけど、ハンター編の美智子の歌のとき、間奏のジョゼフの動きがあまりにもエッッッッッchiだな!!!って思ってみてましたすみません。でもあの動きは自分がえっchiなことを知っている動きだった。自分が美しいことを知っていないとあの動きはできない
あと普通に「あなたに会えるなら鬼になって見せましょう」っていう歌詞が美智子以外にも刺さってる男過ぎてダンスにパッションを感じた。
なのにお前はクロードに会うことが叶わない。かわいそうすぎるだろ……。

大丈夫、その願いはかなうという希望を抱いて永遠に荘園にいてくれ

■◇ガラテアちゃんがよかったんだよな◇■

あと動きでいうと、今回みんな言ってるけど、ガラテアちゃんほんとによかったんですよね。あの子も結構目で追っちゃうタイプの良さがあった。
なんというか所作があまりにもガラテアというか、彫刻刀クルクルもすごかったんだけど、ちょっと首座ってない感じでくてくてしてるのあまりにもガラテア。

あの車椅子、なにで動いてるのかずーっと謎だったんですけど、千秋楽のときに良席でめちゃめちゃ近かったからようやくわかった、あれって下半身の部分は作り物の下半身で(すでにこの時点で美術さんのクオリティがすごい)自分の足で車椅子動かしてたんですね?!下から足が見えた。
っていうのを知ったうえでなお凄いなと思うのは、ちゃんと車椅子の動きをしていたということ。あれ構造上ちょっとあり得ない動きはできたはずで、(実際のガラテアも車椅子の構造を無視した動きというか、その場で回転とかはしているからどういう動きをしても忠実ではある)ダンスの時はクルクルしてたけど、会話シーンとかの細かい動きが車椅子だったなって思う。

例えば話をしてて相手のほうを向くときとか「一旦ちょっと後ろに下がって角度を直してから前に進む」とかそういう小さい「車椅子っぽい動き」があったと思うんですよ。だから余計に何で動いてるのかわからなかった。足が車輪だった。

あとすごい特別公演でいいキャラしてたなというか、結構アドリブに強いなって思いました。今まで女子でここまでギャグのアドリブに強いのって、パトリシアくらいだったような気がするから心強い~ってなってしまった。
「どうしてもというのならかわいくお願いしなさい」とか「私一人で十分よ」とか、周りをざわつかせるアドリブ力を持っている。つよい。忖度縄跳び最高に好きだった。

■◇サワーブ・ナベダー◇■

あとそう今回のサワーブワーブさんもかなり良かったですね!正直ワーブって才川さんがあまりにもよかったというか、アクションに強い役者さんだったしどうなるんだろうって思ってたら、引き続きアクションに強い役者さんだった。
あとパンフとか見た感じもかなり才川サベダーのことリスペクトしてくれてるっぽくて、全然変更に関しての違和感がなかった。本当になかった。そして第五人格のこと大好きだった。感謝。

それはそれとして公演前のキャストとしてのインタビューを見ているときから薄々感じてたんですけど……この人……かわいい系だな……?そして結構天然おもしろ枠だな……?ってなりました。段ボール芸人だったり、めちゃめちゃ噛んだり、ちょいちょいいじられ役だったり結構あれこのひとかわいいなっていうところもありがたかったですね。
あと普通にこの人奇跡か?って思ったんですけど身長168なんですね、「小柄」設定の傭兵にめちゃめちゃ適任の役者さん過ぎて第五人格よくこういう人材を見つけてきたなっていうかよくこういう人材がいたな?!ってびっくりしちゃった。びっくりしました。ありがとう。

■◇ポストマンと実験グループ◇■

ポストマンも今回じんわりよかったなって思いました。思ったよねみんな。あの、ルカからのメモを受け取って、ぎゅ……ってなるところ……ギュ……。
ポストマンあたりもここ3年の間に結構設定が細かくあらわになったキャラだと思うんですよ。手紙に対する思いとか強くなった。

あと何より今回地味に「納棺師との関係」がよかったんだよな……って思いました。フレンド革命の前にメモをビクターに預けるところとか、あと最後「荘園を出てみんなそれぞれの道を行こう」みたいになってるとき、あのとき一瞬納棺師とポストマンはお互いを見て頷きあってるんですよね、あれ、「あれ何?!」って思っちゃった。
特別公演のパレードのとき、通路で二人がハイタッチしてるのもあったはず。あったよね?
互いに社交恐怖組だからちょっといい感じの距離感なのかとも思ったけど、もしかして彼らは彼らで明確に「友人関係」にあるんじゃないか?そうだよね実験グループでは割と互いに友好的に思ってたよな?って気づいた。

よくよく振り返ってみると、今回「ゲーム公式の実験グループが同じサバイバー」って「納棺師とポストマン」しかいない (※訂正:間違えてました、技師と囚人も同じグループです)なんですよね、なのでここの2組は公式で関係性が示されてる。
このグループのラストはまぁとんでもないことになっているのは置いておいて、もしかして舞台荘園のほうにもこの「実験グループの人間関係」ってそれなりに影響してるのか?!ってなりました。

ここでも気を付けたいのは、あくまで「舞台としてのキャラ解釈」であるだろうということ。ガチのゲームの方で考えたら「納棺師はポストマンのこと無音の友として~獲物と狩人の関係で~」とかなんか不穏な要素がいろいろあるのはわかってるけど、多分そこの関係性は舞台荘園に100%流入されてるわけじゃない。
舞台の納棺師と舞台のポストマンはそれぞれ舞台としての友人関係を築いているはずなので、全部が全部そういう関係にはないことは前提として、それでも「実験グループで示唆された程度の関係性」の間柄はちょっとあるのかな。っていうのを感じた。荘園旧友組は最初から4人セットだからまぁ置いておいても、今回はそこを友好的に捉えて距離感の良い友人関係になってる感じがよかった。

技師囚人に関しても、公式ゲームだと完全にギスギスライバルみたいな感じはあるけど、舞台ではそういう関係性には最初から作られていない反面、「実験グループが同じであることの共通性」なのか、逆にすごい「仲良し」「理解者」みたいな関係性にはあったよなって感じてます。
荘園爆破後抱き合ってるのよかったよね……。

っていうところからも、「実験グループ」でのつながりっていうのは意識してるのかなって感じた。

で、そういう絶妙な関係性を感じたうえで、Ep5の「昆虫学者」楽しみですね~!!!そう!探鉱者と実験グループが同じ女子!楽しみですね!!!!!

■◇「同期」という概念◇■

そういえば実験グループで思い出したけど、第五舞台って、ふんわり「同期」という認識があるような気がする。この関係が私は好きで、4でもなんとなくその空気を感じたのでちょっとうれしかった。
これはEp1の頃からふんわり続いている「認識」だと思うんだけど、それぞれのエピソードは独立していて完全に同じ荘園の出来事ではないけど、でもなんとなく「完全にゼロ」にはなっていないというか。

例えばEp1の写真家が最初あまりにもトゲトゲしていて、その後Ep3のときの血の女王を見た時に「あなたにもあんな時期がありましたよね」的なことを言われていたり。Ep1で同期として入っていた「幸運児、占い師、納棺師」がEp3でも「同期」だったり。
前回のエピソードで「新人」として入ってきた人は次のエピソードではあまり新人と言われなかったり。今回はガラテアが「最近来た」扱いだったり。

今回Ep2にいた「囚人」が新人扱いになってるのは、まぁ今回のストーリー上理解できる演出でもある。だからふんわりではあるんだけど。
ただ、ここでもノートンが「新人2人のお守り」って言ってる。囚人はわかるとして、もう一人新人がいるってなったときに、ナワーブかビクターかってなったらこれ多分「ビクター」の方なんだろうなと。ビクターの特質について手紙とか、ナワーブとかは初見の反応してたし。
つまりこれってEp2で同期だった「VAL」が囚人に合わせてもっかい全員新人になったのかな?的な

まぁ、たまに例外で画家とか呪術師とか「前からいましたよ」って顔してる子もいるんだけど!まぁそれはそれでどこかのタイミングで入ってきてたんだね~みたいな気持ちにもなれる。

私はそういう「舞台ならではの同期の関係性」みたいなの好きだから今後もこういう感じの雰囲気と関係性で行って欲しい~~と思っている。

■◇イライクラークが最推しなんすよ◇■

急に何?!ってなるんですけど私イライクラークが第五人格最推しなんですよ。全然イライクラークについて何もしゃべる暇がなかったから言い忘れないようにしようと思って。

だから何ってわけじゃないんですけど千葉さんのイライクラークいつみても最高の安定感があっていいよね。永遠にこのままでいってほしい。
さっきいった「第五舞台、この雰囲気で行ってほしい」~っていう流れでいうんですけど、続いてほしい地味すぎるネタの一つに「特別公演でのイソップに対するギャグの振りが雑なイライクラーク」っていうのがあるんですよね。
なんかこの人ギャグの振りに困ったときに「じゃあイソップだ!」みたいに言いがちなの最高に好き。今回も軽率に「イソップの一発芸だ!」ってなってくれてよかった。台本だったのかもしれないけどでもよかった。
あとそういう雑さの中にそれこそ「同期感」のようなものを感じて最高に好き。イソップに雑な振りをしても許される。いやでもまぁ舞台のイソップならだれに振られても許してくれると思うんですけど。



そろそろ〆に入ろうと思います

とまぁすごい色々と思いついたところから語ってたんですけどまだ語ろうと思えば語れるくらいに第五舞台Ep4よかった。よかったです。

私がいろいろ語った話は、とはいえ、公式は別にそこまで考えてないよっていう話かもしれないんですけど、でも私はそう感じたんだ……そう思わせてくれたその流れが最高だったんだ……っていう話です。
Ep5も荘園旧友+運児はいながらも、エミリー以外キャス変だしどうなるのかなっていうのは楽しみです。
とくに幸運児はどういう立ち位置にもっていくんだろう……?今から楽しみ。
これだけ楽しみに待てるっていうのが本当に、Ep4でこれからの舞台に安心感を覚えたからっていうのがある。これからも永遠に続いてくれ~!!

ただEp5のお当番で探鉱者が卒業になりますっていう事態が起きたらどうしようっていう心配はしてる。
ここにいてくれ永遠に。

本当にありがとうございました!

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