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ルネ高の現実を卒業生が晒す【入学検討中の中学生・保護者へ】ルネサンス高校の評価・口コミ

通信制高校とは実際、どのような場所なのか、どういった人がいるのかといった素朴な疑問に加え、私が在籍していた「ルネサンス大阪高等学校」の実態を晒すとともに、通信制高校の必要性を私なりの経験に基づいてお話ししていきます。
※筆者は高校3年生次にルネサンス大阪高等学校へ転入、'22年3月に卒業
「●」で始まる見出しは保護者の方向け、中学生の方は目次の「★ルネサンス高校編★」からどうぞ

●通信制高校のモデルの多様性

「通信制高校」をざっくりと説明すると、以下の3つに表すことができます。

・基本、年に数回しか登校しない
・基本、自宅学習
・基本、行事に参加しなくてよい
・基本、年齢関係なく入学できる

すべて頭に「基本」と付け加えたのには理由があります。

一般の全日制高校には「進学校・工業系・商業系」といった大枠が存在し、そこに「進学科・国際科・普通科」のような細かい学科が包摂されているのと同様に、通信制高校にも学校によって種々の独自制度が存在しています。

よって、通信制高校であっても、平日は登校が義務付けられている学校、有名私大や国立大を目指して取り組むコースが存在している学校、一定の年齢制限を設けている学校なども、当然ながら存在しているという認識は必要です。

「通信制」という枠にはある程度共通した特徴は存在しているものの、私が在籍していたルネサンス大阪高等学校の制度は、あくまでも通信制高校という限定領域の氷山の一角にすぎないことを明記しておきたいと思います。

●レッテルの呪縛

友達に進学先を聞かれたとき、就活面接のとき、そこに否定的・悲観的な印象や評価が介在してしまうのは否定できません。社会的にみると、通信制高校を卒業した人は非常にマイノリティであり、冷たい視線を送られる傾向にあるのが現状です。

しかし、そのマイナスなイメージの根源は、いったいどこから来ているのでしょうか?

先に説明したように、通信制は「一概には語れない」存在です。そこを無視して情報と偏見を一元化した結果、全ての通信制高校とその生徒に対し攻撃的な意見に帰結している方は少なくないのではないでしょうか。

「通信制高校に通う人間は不登校生で、頭が悪く、社会不適合者である」

ある程度の学歴社会であるこの日本社会では、通信制高校の門徒をくぐる方であれば、このようなレッテル貼りに対する向き合い方を考えなければなりません。それと同時に、通信制高校の存在意義を見出し、社会に伝播するにはどうすればよいかを考える、これが個々人の課題であると思います。

また、インターネットの台頭に伴う現代社会の“生息域の拡張”を考慮し、果たして不登校や社会不適合者は本当に「悪い」のか、その再考も必要ではないでしょうか。

そこで、次項以降では、通信制高校の歴史とその興隆を明確にし、現代社会に通信制高校が必要である理由を記していきます。

●通信制高校の歴史

「通信制高校」が誕生したのは1948年。当時は全日制・定時制の教育課程の一部として取り入れられており、単独で卒業資格獲得の機能は有していませんでした。通信教育の拡充に伴い、高等学校卒業資格いわゆる「高卒資格」を取得できるようになったのが1955年とされています。

出展:文部科学省. "高等学校教育の現状について". 文部科学省. https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kaikaku/20201027-mxt_kouhou02-1.pdf

当時の通信制高校は四年制でしたが、1988年になり三年制が実現され、生徒数は定時制に代わり通信制が頭角を現すようになります。近年になり、インターネットを活用した「VR授業」「オンライン形式でK-POPなどを学ぶ」「e-sports」など、その学習方法や専門性に多様性が生まれてきました。

以上でわかる通り、通信制高校の歴史の浅さと形態の変化速度を考えると、私たち(特に大人)の通信制高校に対する捉え方というのは、数世代前のOSを使い続けて愚痴を並べたてるのと大差ありません。さっさと更新ボタンを押して、その上で批判的に現状を評価してほしいものです。

●通信制高校が掲げられる実績

有名人でいくとその数はかなりの数にのぼります。というのも、全日制の高校だと俳優やアイドル活動に専念できないという単純明快な理由があるためです。

嵐の相葉雅紀さん、女優の北川京子さん、ボーカルグループのLittle Green Monsteさんなども通信制高校出身で、ルネサンス高校ではモーニング娘。の牧野真莉愛さんが卒業生として公式HPの表紙を飾っています。

有名人を輩出したとか、スタートアップ企業の経営者を生み出したとか、世の中なにかと成功者の輩出を「実績」として声を(文字を)大にして言いがちですが、こと通信制高校の最大の功績は、新たな『普通に生きられる道』を作り出したことではないでしょうか。

全日制高校のように、毎日登校して、友達を作って、定期テストに追われて…というようなスタンダードモデルを『普通』だと感じる人もいれば、それを『苦痛』だと感じる人もいますよね。従来であればスタンダードモデルからの解約は叶わなかったものが、時代とともに別のモデルも登場してきた。

Androidユーザーは陰キャだ、と根も葉もない雑言を浴びせられますが*¹、それでもiPhoneしか存在しえなかった世界線に彗星のごとく現れたメシア的存在であって、機種変更と進路変更の重みは違いますが、それでも通信制もAndroidのような、現状に対するメシア的な側面があるのではないでしょうか。

それに、通信制高校の強みは、全日制高校が抱える「時間の足かせ」をキレイさっぱり取り去ることができる点です。勉強時間も、趣味に没頭できる時間も、全日制よりも遥かに多くを確保できます。何もせず3年間を虚無感に浸ることに費やすこともできてしまう側面が見え隠れする一方で、目標に向かって自由に計画し実行できるという点では、個人的な充足感だけでなく、クリエイティブな実力主義の分野において、社会的な実績も獲得しやすい状況であるともいえるのではないでしょうか。

死ぬほど眠い教師の自慢話を聞かなくていいし、先生自身もよくわかっていない規律を守る必要もなく、何を選んで何を棄てるのか、またそれを活かすも殺すもその人に依存するのが、通信制高校の学校生活で一番面白い要素だと思っています。

最後に、進学実績についてですが、ルネサンス高校については2021年度の合格実績によると、東大合格者にとどまらず、早慶などの有名私大・国立大にも合格者が出ています。

さんざん塾で大金をはたいた方がYouTubeで解説動画を検索した結果、その質の高さに口が塞がらなくなるように、現代の一般教育のモデルには欠陥が多く、それらを凌駕する無料のコンテンツがネットの世界で種々雑多に存在しているというのが現実です。

通信制で難関大合格者が出るのはなにも驚くべき話ではなく、現在の学習コンテンツの充実度を考えれば、何一つおかしなことではないと思います。

★ルネサンス高校編★

それでは、これからルネサンス高校に的を絞って、具体的な学校生活等について記していきます。
ここからは2021年10月に執筆した内容になります。

授業料やコース、制服などの費用や種類は、最新のパンフレットや公式サイトにてご確認ください
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中学生の皆さんやその保護者の方々、ないし高校卒業資格を取得したい成人の方々!

とにかく、これからルネサンス高校への進学を検討中の方々に向けて、卒業生である私が「ルネサンス高校の実態」を余すことなく晒していこうと思います。

予め断っておきますが、私は高校3年生から「ルネサンス大阪高等学校」に「転入」(転校のこと)してきました。コースは「通信コース」を選択し、クラブ活動含め学校行事には参加したことがありません。

ルネサンス高校は大阪校、豊田校、本校(茨城県)の3つのキャンパスを所有しており、各キャンパスで雰囲気やコースの詳細など差異があることと思います(所属することになるキャンパスは家から一番近いキャンパスとなり、それ以外のキャンパスへ行くことはありません)。

自分が転校先に悩んでいた際、「おおぞら学院」「ルネサンス高校」「第一学院」など、調べれば出てくるものの、学校側のアプローチや、古い口コミばかりなど、支離滅裂で信を置くに足らないものが目立っていました。

そこで、経験者は語る、ということで、しがないいち生徒によるこの記事が、迷える受験生の役に立つことを願います。


ルネサンス高校とは

ルネサンス高校(以下ルネ高とも)は言わずもがな、通信制高校となります。
その名の通り、自宅学習(レポート)を主軸にします。加えて、年に数回の「スクーリング」(登校日のこと)をこなすことで、一般的な全日制高校と同じく高校卒業資格を得られます

通信制高校はルネ高に限らず、先に挙げた「あおぞら学院」「第一学院」や、VRを取り入れたe-learning授業で話題を呼んだ「N高等学校」など、様々に存在しています。

その中でもルネ高は比較的自由度の高い学校という印象を持ちます。
スクーリング以外にも登校回数が定められている通信制高校があるのに対し、ルネ高ではそのような制度は存在しません(通学コースは存在します)。

また、服装や髪型などの容姿には基本的に制限はありませんし、授業中も(成績は引かれるものの)携帯の使用等が黙認されています。

バイトの申請も免許の取得も自由、先生とTikTokで撮影していたりもします。
修学旅行やハロウィンパーティーのイベントを開催したり、e-sportsコースなど時代の興隆に合わせた制度も存在します。

校則は緩いし、登校もほとんどありませんが、それが裏目となって「放課後は友達とプリクラ、文化祭ワクワク、クリスマスは彼氏とイチャイチャ」が出来ねぇじゃねぇかと憤怒されている方も稀に見かけます。

通信制高校の最大のメリットは、全日制とは比べ物にならないほど「自分の時間」を確保できること(人によっては不必要な人間関係からの脱却、少ない登校日数による身体的負担の軽減、高卒認定が取得できること)で、残念ながら一般に想起されるような”高校スタンダードプラン”には加入できません。

進学実績については後述しますが、公式HPで公開される毎年の進学実績情報では「慶應義塾大学」「関西大学」といった有名どころへも輩出しています。

全日制高校と通信制高校のメリット・デメリット、また通信制高校の種類による違いをきちんと把握したうえで、ご自身の進路を決めることをお勧めします。



自宅学習の要領

進級ないし卒業するためには、各教科のレポートと、年に一度の「学年末テスト」で一定以上の成績をおさめる必要があります。

これらの詳細をこれから説明していきます。


レポート

レポートはいわゆる「テスト」で、提出期限があり、成績にも影響します。
提出期限の周期は、基本1カ月ごととなり、全部で12回(一年分)に分けられている教科がほとんどです。
レポートの詳しい内容については別途記事を用意しています。
(記事の最下部にリンクを貼っています。)

レポートを開始する前に、「メディア視聴(動画学習)+確認テスト」の流れをいくつか終わらせる必要があります。(画像↑参照)

メディア学習は動画時間が数時間にのぼるものもあり(1時間の動画が複数個といった具合)、最後まで視聴しないと次へ進めないため、問題の難易度は易しいものの、時間はそれなりにかかります。

確認テストは、メディア学習の動画の内容についての問題が2問ほどありますが、こちらは成績には入らず、間違えても何度でも挑戦できます
このステップを終えて、レポートに入ります。

レポートでは、メディア学習で視聴した動画の内容に沿って、20問ほど出題されます。こちらは一度提出すると再挑戦はできず、成績に影響するので、打ち間違え等には気を付ける必要があります。

レポートは、教科書を見たり、ネット検索を利用して回答しても構いません。

よほど博識でない限り、持ち合わせの知識だけで高得点を取るのは難しいかと思いますが、教科書を見たり、検索すれば簡単に出てくるものが大概ですので、時間をかければ誰でも高得点が取れる仕組みになっています。

そして、以上のような流れがおよそ1カ月分の課題となり、大概の教科ではこの作業が12回(12か月分)必要となります。
一回の提出期間(たいてい月末まで)でやらなければいけないのは当然1カ月分の課題となりますが、その範囲を超えて、一気に12カ月分終わらせたとしても、まったく問題ありません。(画像↑参照)

この他にも、進級するために必要な年に一度の「学年末テスト」では、その年の総復習のような形で出題されます。このテストでは、キャンパスへ登校して受ける必要があり、携帯などで調べて解答することはできません。(受ける際は必ずスマホではなくタブレットを持参する必要があります。)



レポートの量

レポートの量が多すぎて耐えられない、という声もあります。

私が考えるに、レポートの量に不満を覚える人は以下の2パターンです。
>不登校だった人
>提出期限内に宿題を提出しない癖がある人
いわゆる宿題のような「やらされる」課題をこなす習慣がない方にとっては、少し辛いかもしれません。

「この量をやれば、あとは自由なのか!!」とやる気になれば、案外すぐ終わります。

具体的に言うと、私の場合は
「国語総合」「世界史A」「世界史B」「倫理」「政治・経済」「体育Ⅲ」「総合的な探求Ⅰ」「総合的な探求Ⅱ」「総合的な探求Ⅲ」「特別活動Ⅲ」が履修科目(やらないといけない教科のこと)でした。一日中レポート消化に集中したら、3日で8割は終わりました(残りの2割はゆっくり進めたいと思ってわざと残しました)。

私のように全日制高校に毎日通っていたけれど諸事情で転校することになった場合や、中学校時代にちゃんと宿題を期限内に提出する習慣があった人は、

レポートを終わらせた先にある「登校も宿題もない毎日」に目を輝かせ、その量に気を取られることはないと思います。

しかし、こればっかりは感じ方は人によりけりです。出来るだけスクリーンショットでレポートの様子を説明している記事を別途用意しているので、この記事の最下部からアクセスしてください。


スクーリングの大変さ

スクーリングは「登校日」をのことを指します。
どの通信制高校でも必ず一定の日数のスクーリングが定められています。

スクーリングの日数は人それぞれで、時間帯や教科も違います。スクーリングの予約はホームページから行えます。日程や時間割も自動で設定できるため手間はかかりません。

私はルネサンス大阪高校なので、梅田にある大阪校へ向かいます。
持ち物は筆記用具程度です。服装はもちろん自由、ルネ高の制服を(高いけど)購入して登校するもよし、転校前の制服で来てもいいし、オシャレな私服でもOK。

ダサい服装は…かえって目立ちそうです。お洒落に興味のない私でも、ルネ高生のお洒落な服装や装飾、加えて梅田という都会の圧に潰され、なくなくそれっぽい服で行きます。

携帯の持ち込みもOK、休み時間に外食するのも問題ありません。

驚くことに、授業中の携帯の使用は注意されません。イヤホン等を着用して音漏れしなければ、堂々とネットフリックスで映画を観ていても、インスタを見ていても、音楽を聴いていても、注意される様子は見られませんでした。

(スクーリング初日の際は「やべぇ奴らがいる」と、全員殴られるんじゃないかと冷や汗をかいていました。どうやら、注意はされずとも内申(成績)には影響しているらしいです)

スクーリングの持ち物やルールに関しては、配色が不親切でとても見づらいPDFファイルが用意されているので安心です。(鉛筆あればOK)

スクーリングの大変さでいうと、「学校から距離の近い人ほど楽」、これに尽きます。県をまたぐ場合、一つの期間にスクーリングの予定を詰め込んで、遠征感覚でホテル泊まりする、という形になるかと思います。
(キャンパスの近隣の生徒は11月中までにスクーリングを終える必要があり、遠方の生徒は12月に集中スクーリングとなります)


教師との距離

通信コースの生徒でも、自分の担任の先生がランダムで選ばれます。

担任は原則変更不可ですが、何かトラブルがある際は事務担当あたりに申し出ると変更できるケースも稀にあるようです。

担任といっても、LINEを交換するだけで、ほとんど会話はしません。
会話の内容や頻度は先生によりますが、こちらか話しかけない限りは、会話が発生することはありません。

例外として、レポートの提出の締め切りが近づいていることを知らせてくれる場合もありますが、タイムラインの投稿で呼びかける先生もおり、やり方はそれぞれです。

私の場合は、転入したての頃に軽く挨拶を交わし、名前や趣味や進路の有無の設問が用意されたアンケートを入力しました。それ以外のやりとりは特にありません。

担任の先生とのやりとりはほとんどなく、不要な会話はこちらも控えるべき、というのがマナーといった感じでしょうか。


いつでも来てもいいのか

ルネサンス大阪校の一階にはフリースペースがありまして、通信コースの生徒でもいつでも入れるようになっているようです。

自分は転入の手続きで少しだけ入ったことがあるだけで、それ以外のプライベートでは行ったことがありません。

梅田を訪れたついでに寄っていく、程度のノリで来ても問題ないようです。


どんな人がいるのか/友達はできるか

全日制高校と違うのは、年齢の幅ではないでしょうか。
ルネ高は成人の方も生徒として入学できるので、スクーリングで一緒になることは稀にあるかもしれません。

全日制高校で問題行動を起こしてルネ高に転入した人の話も聞くので、ホントに色々な人がいるようです。

ただ、スクーリングのとき以外に顔を合わせる機会もないので、怖がることもないかと思います。

友達はできません。
繰り返しになりますが、スクーリングのとき以外はルネ高生と会う機会がまずありません。

スクーリングの際に積極的に声をかけたり、Twitterなどで声をかけたりすれば応じてもらえるかもしれません。

実際、スクーリングの際、休憩時間中に声をかけてSNSのアカウント交換をしたり、「次の授業一緒に行こう」などと声をかけている方もおられました。

体育の授業は「映像授業」と「実技(卓球のみ)」を選択できる場合があり、実技のほうは話しかけたら応答してくれる方がほとんどです。

とはいえ、顔を合わせる頻度も、会話の頻度も、その人数も、全日制の高校と比べると少なくなるかと思います。

そもそも、友達がいないと憂鬱になるタイプの人は通信制を選択肢から外すか、通学コースをお勧めします。

とはいえ、通学コースは年30万円+制服料金がかかり、加えて登校日も月・金のみのため、金銭的なハードルは至極高いといえます。

N高等学校や、おおぞら高等学校などの通学コースは、ルネ高に比べて登校日数も多く、登校日を確保したい方にはお勧めです。

稀に「全日制みたいに高校生活を謳歌したかった」と文句を言う方がおられますが、そもそも全日制みたいな高校生活をしないことが通信制高校の特徴であり個性です。


コース(オプション)ってなんぞ?

ルネ校には大きくわけて「通信コース」「通学コース」の二種類があります。キャンパスによってはこの二種類の他に、ダンス特化のコースなどさまざまなコースが存在します。

(大阪校は全キャンパスでもっともコースが豊富です。年々、コースの新設・廃止が行われる可能性があるため、公式HPやパンフレットでの確認は必須です)

通信コース以外のコースは「オプション」と呼ばれ、追加料金を支払って加入する任意の追加コースです。

通信コースは、すべての生徒が自動で所属することになります。
普段は登校せず、スクーリングやテストの際だけ登校するスタイルです。

通学コースは、別途料金(30万円+制服代など)の追加費用がかかりますが、月曜と金曜の週二回の登校日が設けられるようになります。

なお、通学コースは補助金対象外となります。

私が聞いた限りでは、通学コースの生徒は30人ほど。毎年生徒の出入りが激しいみたいなので、臨時確認するのが良いかと思います。

授業内容は主に生徒同士のコミュニケーションを重視した「オリエンテーション」が多めのようです。勉強目的で行くと後悔するかと思います。

通信コースは経済的な負担が多い上に、週二回のみの登校ということもあって、人を選ぶコースですね。

大阪校では、この他に「eスポーツコース」などのコースが用意されています。ゲームが大好き、あわよくばプロゲーマーとして活躍したい、といった志のある方向けのコースです。別途でキャンパスが設けられており、ゲーミングパソコンも完備されています。(eスポーツコースに関してはこちらの動画を参照→【ハイスクール部】凄い!高校見つけちゃいました!【ルネサンス大阪高等学校】

ルネ校は基本的にどのコースも登校頻度が少ない学校です。毎日通学したい方や、勉強に特化したプログラムを希望するのであれば、他の通信制高校のほうがかなり体制が整っています。(ルネ校にも「Wスクール」という勉強特化のコースがありますが、ホームページの更新も少なく活動内容が不透明です)

進学実績

なんと2021年には東京大学の合格者が出たとのことで、非常におめでたいですね。
有名私大・国立大は全体的に押さえてる感じです。現在、公式HPでは輩出人数は確認できないようですが、決して夢ではないと言えるんじゃないでしょうか。
公式HPのURL:合格実績 | 通信制高校のルネサンス高校グループ (r-ac.jp)
指定校推薦枠も僅かながら存在します。同サイトで確認できます。


「え、通信なの?」というレッテル

いまさら言うまでもなく、ルネサンス高校は通信制高校です。
有料オプションとして「通学コース」がありますが、毎日登校ではなかったり、映画鑑賞など生徒同士のコミュニケーションを重視した授業が大部分を占めていたりと、全日制の高校とは一味も二味も違う側面を持っています。

私を含めほとんどの生徒が所属している「通信コース」では、レポートを済ませれば、年に数回ほどのスクーリング(登校日)以外は完全な自由時間を得ることができます。

私にとっては、学校に拘束されない自由な時間というのは、読書で教養を身に着け、自分の趣味に没頭できる、実に有意義なものです。高校1年生からルネ高に通っている生徒を「羨ましい」と思うほどです。

しかし、社会的にみると、通信制高校を卒業した生徒というのは非常にマイノリティ(少数派)であり、冷たい目で見られがちです。就職の際の面接でも、「通信制高校卒業」という学歴は面接官にネガティブな印象を与えます。

そこには、「不登校生の避難所」「頭の悪い能力のない人が行く学校」としての見方がぬぐい切れない通信制高校の現状があります。

私が転校を決断した際、担任の先生からは「もうあと一年だけなんだから、やめておけ。普通の全日制の高校を卒業しておいたほうが絶対にいい」と何度も言われました。

(別の先生から「全日制高校卒業は“安パイ”だ」とも言われましたが、非常に的を射ている表現だと思います)

そもそも、「通信制の高校」が誕生したのは1948年、高等学校卒業資格いわゆる「高卒資格」を取得できるようになったのが1955年とされています。

しかし、当時は通信制高校は四年制で、1988年になってようやく三年制になりました。近年になり、ルネ高のレポートシステムのように、インターネットを活用した学習方法が提案され、一般の全日制高校よりも簡単に高卒資格が取れるようになり、その学習方法にも多様性が生まれてきました。

この歴史をみれば分かる通り、通信制高校が一般に普及し始めたのはごく最近のことだと言えます。

「通信制高校卒」がネガティブに捉えられる理由の中には、通信制高校がマイナーで、掲げられる実績がまだまだ浅いことも挙げられるでしょう。

しかし、人気ユーチューバーでありTik Tok配信者の「あみか部」が2021年度の新入生として入学したことが話題になったりと、通信制高校が世間(とくに進学先に迷う中学生)からの関心を高めているのは事実です。

受験生がルネ高や他の通信制高校に憧れを持つ中で、一番不安になるのはその保護者だと思います。
我が子の意思は尊重したい、だけどよく分からないシステムの高校に行かせるのも腰が引ける… 

私の母も、転校の決意した際はよく話を聞いてくれ、後押ししてくれました。しかし、その裏には相当な不安もあったはずです(他の大人や友達からは大反対の嵐で、結局、転校の話が出てから実行までに半年かかりました)。

未開の地に足を踏み入れるときは、事前情報が一つでも多くあるに越したことはありません。この記事が、少しでも多くの方々の参考になりますように。


現役に聞こう

分からないことは現役のルネ高生に聞きましょう。
ツイッターやインスタグラムでルネ高生を探し、DM(ダイレクトメッセージ)などでコンタクトをとってみるのがいいでしょう。

ルネサンス大阪高校の公式アカウントのフォロワーを確認すると、ルネ高生が見つかりやすいです。

ですが、冒頭で述べた通り、豊田校、大阪校、本校で異なる部分もあるかと思うので、受験を検討しているキャンパスに通っている人を探しましょう。

大阪校のことであれば、私でよければ分かる範囲でお応えします。
(ルネサンス大阪校の公式ツイッターアカウントでは、「質問箱」という誰でも質問できるコンテンツがあるので、そちらもおススメ)


まとめ

まとめです。

ルネサンス大阪高校は良い学校だ、というのが私の感想です。

SNSでの発信も積極的で、受験生へのアプローチと同時に、社会における通信制学校のマイナスイメージを払拭しようと試行錯誤している姿勢に好感が持てます。

担任の先生とも直接お話しましたが、とても対応の良い先生でした。転入の際に複数名の職員と会話しましたが、不快とは縁遠い対応の良さでした。

恐らく、これから通信制高校へ通いたいと考える生徒は急激に増えていくことと思います。

通信制高校のN高等学校では、VR(バーチャルリアリティー)を用いた授業を展開するなど、eラーニングの発展が目覚ましい今日です。少しずつではありますが、社会における通信制高校の偏見も薄まっていくのではないでしょうか。

その一方で、個人的に危惧している面もあります。

それは、通信制高校がただただ「校則が緩くて自由な学校」として位置づけられてしまうのではないかという点です。

通信制高校が持つ一番の武器は、時間の有限性を強く訴え、より有意義な自由時間の使い方を提案できることです。

有意義な時間とは、半強制的な「勉強」という足枷を外した領域にある「楽しい学び」のことであって、決して一日中遊び呆けることではないと思っています。

結局、ルネ高を卒業したときに、「これだけできた」あるいは「これだけできなかった」と言えることがなければ、全日制でもいいじゃないか、ってことになると思うんです。

自分のやりたいことが明確で、目標とするものがあるならば、通信制高校、とりわけルネサンス高校は、とっても良い選択肢ではないかと、私は思います。


各SNSなどのリンク

レポートのあれこれをまとめた記事↓
ルネ高のレポートの流れと難易度について

【Youtube】ルネサンス大阪高等学校
【Twitter】ルネサンス大阪高等学校【公式】(@runeosaka)
【Instagram】【公式】ルネサンス大阪高校 (rune.osaka)
【Tik Tok】ルネサンス大阪高等学校 (@runeosaka)
【公式ブログ】ルネブロ(大阪校)

通信制の高校は受験生へのアプローチを兼ねて頻繁にSNSを更新しているイメージがありますが、ルネ高大阪のそれは比にならないほどです。
(3つのキャンパスのうち、SNSでの活動が一番多かったのが大阪校でしたので、大阪校のリンクのみ載せています)

私のTwitter→@nyako_rune
頻繁にツイート等しているわけではありませんが、メッセージがあれば通知されるようにしています。質問があればわかる範囲でお答えします(友達枠でもいいですよ!!!←)


追記:2022/03

今年、卒業致しました。
大学進学が決定した際には、温かいお祝いのメッセージを担任の方からいただきました。ありがとうございます。

「こうしなさい」「ああしなさい」
この言葉が子供にとって、単なる足枷となるのか、親の求める人物像への着火剤となるのか、その答えは「人それぞれ」に帰結します。

親や教師、周りの大人や世間の風潮は、無批判に、無思考に子供を突き動かす力を持っています。ゆえに、気づけば自分の意思の所在が分からず大人になり、いつの間にか、これまでの人生が「自分の意思」であったかのように自らの行いを正当化し始める、そんな人が多いのではないのでしょうか。

「こうしなさい」「ああしなさい」
この言葉が皆無だった転校してからの一年間は、良くも悪しくも新たな発見に満ち満ちており、大変有意義な高校生活であったと思います。

選択肢のひとつとして、ぜひ考えてみてください。


*¹ 陰キャと陽キャは相反する概念ではあっても、私はそこに優劣をつけるべきではないと考えていますが、私の経験上では、「陰キャ」はマイナスのイメージを想起させる言葉として、時に相手を貶す目的をもって使われる嫌いがあるように思われたため、「陰キャ」を「雑言」としています。

参考:

"通信制高校の歴史はおよそ70年!数多くの生徒の学習をサポート". みんなの通信制高校ナビ. https://www.nasumachikyoui.jp/about/communication-system-history.html. (参照2022-03-30)

"通信制高等学校の歴史". 相生学院高等学校. https://aigaku.gr.jp/fan-contents-02.html (参照2022-03-30)

"通信制高等学校の沿革". 高卒資格.com. https://www.kousotu.com/tsushin/history.php(参照2022-03-30)


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