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ストリートビューで行く聖地巡礼

伊坂幸太郎のファンなのですが、伊坂幸太郎の小説は映画化も多くされています。
今度上映されるマリアビートルを原作にしたブレット・トレインを除いても、12作も映画化されているそうです。

2006年 陽気なギャングが地球を回す
2006年 CHiLDREN チルドレン
2007年 アヒルと鴨のコインロッカー
2007年 Sweet Rain 死神の精度
2009年 ラッシュライフ
2009年 重力ピエロ
2009年 フィッシュストーリー
2010年 ゴールデンスランバー
2012年 ポテチ
2014年 オー!ファーザー
2015年 グラスホッパー
2019年 アイネクライネナハトムジーク

これらの原作は全部読んでいますが、チルドレン、ラッシュライフ、グラスホッパーは僕も見ていません。
よく知られているように、伊坂幸太郎は仙台在住なので、仙台を舞台にした小説が多いです。
上の一覧で太字になっているものは、仙台ロケもしくは宮城県内で撮影されたものです。

アヒルと鴨を見た時は、知っているところがスクリーンに次々出て来るので、うれしくなって見た後に聖地巡礼をしました。
ロケ場所の情報は何一つ無かったのですが、大体知っている場所だったので、ピンポイントで向かったり、近辺を走り回って見つけたりしました。
何年か経ってからネットの情報で知って、後追いで行った場所もあります。

残念なのが、記録に残すという発想が全くなかったので、写真も撮らずに見ただけで満足して帰ってきてしまった事です。
今ならnoteにアップする為に、家族を騙して捜索を手伝わせて、写真を撮りまくっていたはずです。

また回ってみたいけど、時間も無いしなぁと思っていたある日、そうだストリートビューで見ればいいじゃん!と思い、早速見てみたところ今は跡形も無くなっていたり、別なお店になっていたりと月日の流れの速さを感じました。

そんなわけで、横着な聖地巡礼スタートです。

1.アイネクライネナハトムジーク

伊坂幸太郎の得意とする、一見何の関係も無い別々の話が時代を超えて繋がっていき、最後はハッピーエンドで終わるお話。伊坂作品には珍しく恋愛小説です。

文庫本の表紙イラスト
仙台駅西口ペデストリアンデッキ
物語で何度も出て来る重要な場所です。
紗季(多部未華子)と佐藤(三浦春馬)の出会いもここでした。
文庫本の表紙はビルの壁にボクシングの映像が映っていますが、昔は大きなプロジェクターがありました。今は真っ白な壁です(無印良品の看板の左の方)
香澄(MEGUMI)の行きつけで美奈子(貫地谷しほり)が働く美容室。
「美奈子ちゃん彼氏できた?」そんな会話から出会いが始まります。
今は閉店して別な店になっています。
和人と美緒が自転車で降りてくる坂。駐輪場へ駐輪ステッカーをはがした犯人を捜しに行きます。
和人が階段ダッシュをしていたところ。大年寺というお寺の階段です。

この映画は建物の中のシーンが多く、これといったアイコン的な場所が少ないので、ストリートビューではあまり巡礼できませんでした。

2.重力ピエロ

泉水(加瀬亮)と春(岡田将生)の一見すると仲の良い普通の兄弟が連続放火事件の謎を追ううちに、家族の過去が明かされて行きます。家族とは血のつながりとは、そんな事を考えさせられるお話です。

ここはストリートビューで入って行けなかったので、航空写真で。
緑の屋根が兄弟とお父さんが住んでいる家。
ラストシーンで春が二階から落ちてきますね。
春がグラフティアートを一生懸命消していた最初の現場。
ボーリング場でしたが、跡形もありません。
右奥の美容室が放火された設定で、二人が調査に来ます。
壱弐参横丁いろはよこちょうという多くの飲食店が集まる楽しい所です。
お母さん(鈴木京香)がベビーカーを押して下っていく印象的な場所。
この坂を下ると家という設定で、そこで事件が起きます。
件の家。上の坂とは全然離れた場所です。
映画では燃えていましたが、今も健在です。

3.ポテチ

空き巣を生業とする今村(濱田岳)は、ある野球選手に異常な執着を見せます。笑いあり涙ありの重いテーマをコミカルに描いたショートムービーです。

若葉が自殺すると電話をしてきたのがここの屋上。
「キリンで行くから!」と今村が説得しました。
今は閉店しましたが、殆どの伊坂作品で出て来るMEALSというダイニングバー。
ポテチでも中盤で登場します。
2011年のストリートビューでは健在でした。
今村のお母さん(石田えり)が住んでいるアパート。
ベランダの花に水をやっていました。
ラストのナイターシーンは、仙台市民球場。
ラストシーンでタクシーを止めようとした親分が、ホームランボールをキャッチした場所。

4.アヒルと鴨のコインロッカー

新生活を始めた椎名(濱田岳)が謎の男河崎(瑛太)と本屋を襲う羽目になります。連続する動物虐待事件、アパートの奇妙な住民、ボブ・ディランの「風に吹かれて」が印象的な、切なくて悲しいお話です。

「本屋を襲わないか?」河崎と強盗に入った本屋は、今は跡形もありません。
2011年のストリートビューには、閉店後の看板をはずした本屋が映っていました。
椎名や河崎が住むアパート
なかなか映像化が難しい映画でしたが、うまく表現されていました。
僕も騙されたこのシーンは、仙台市にある八木山動物園。
ドルジの恋人琴美(関めぐみ)の勤め先だったペットショップ。
今は別のお店になっています。これは2014年のストリートビュー。
最初にドルジがワンコを助けた道路。
このボーリング場で琴美が・・・
ここは白石市にあるボーリング場、当時は石巻市のボーリング場だと思い、
行ってみたら違ったのでスケートをして帰ってきた記憶があります。
最後にドルジがワンコを助けたあたり

終盤で登場する仙台駅にあるコインロッカーは撤去されてしまいました。

5.ゴールデンスランバー

国家権力が悪意を持って、無実の人間に罪を被せたらどうなるのか。一躍時のヒーローに躍り出た青年が、首相暗殺犯として追われます。多くの人の助けを借りて、国家権力に挑みますが・・・

青柳(堺雅人)と森田(吉岡秀隆)が車の中で近況を語り合った場所。
直後車は爆発し、青柳の逃亡劇が始まります。
後輩の小野(劇団ひとり)と待ち合わせをしたら、代わりに警官が現れ
いきなりショットガンを討たれたファミレス。我が家から結構近いです。
この辺りにカローラが放置してありました。
キルオに窮地を救われる青柳。交番(のセット)がこのあたりにありました。
伊坂作品によく出て来る勾当台公園こうとうだいこうえんの野外ステージ。
ここのマンホールに逃げ込みますが、実際はここにマンホールはありません。
キルオの住んでいたアパート。
住人にはハーレーをプレゼントして、日本一周に行ってもらっている。
解り難いですが、画面中央の崖の中腹にトンネル状の穴があります。これは雨水管の出口。
青柳はここから広瀬川に落ちます。

今度伊坂作品のロケがあったら、必ず聖地巡礼では写真を撮ろうと思います。
マリアビートル(日本版)のロケしてくれないかなぁ。

おしまい


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