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山小屋で初対面の人に人生相談されました

とある山小屋に宿泊してきました。その時1人で宿泊したので個室も選べるのですが、料金の安さを選んで相部屋にしました。相部屋でたまたま人いなかったらラッキーって思っていましたがそんなうまい話はなく相方がきてしまいました。顔はずんの飯尾さんと前の会社の上司の顔を足して2で割ったような顔でしたので上司の名をとって白石としましょう。

白石は気さくに話しかけてきてくれて初対面の印象は悪くありませんでした。その後白石は近くの山に登りにいったのでしっかり話すのは夕食前でした。

山小屋で初対面の人とは何回も話したことがありますが、大抵話す内容は一緒です。今日はどこから登ってきたのか、明日はどこに行くのか、今までどんな山を登ってきたか、今後どの山に登るのかという話です。後は身の回りの話(仕事とか出身地とか)がちょこっとといった感じでしょうか。夕食前には時間もあったので結構色々話をしました。白石は話やすい人で結構登山経験も豊富(例のアレの影響で休止していたが再開したよう)で色々な山の情報を教えてくださり私自身勉強になることが多かったです。

ただ、話すネタには限りがあるので、夕食後はそれぞれスマホいじったり、本読んだりしていました。そうしていたら突然白石から声をかけられました。

「そういえば、ひょんたんさんって転職したんだっけ?なんで転職したの?」

こんなことを初対面で聞かれるのは企業の面接程度しか聞かれたことないのでびっくりしましたが、別に転職したのは結構前ですし、知られても問題ないので答えました。

「会社の方針が180°変わってやりにくくなったからですね」

本当の理由は違いますが当たり障りのないことを言っておきます。

そしたら白石からこんなことを言われました。

「実は仕事で迷っていることがあって・・略」

まさか初対面の人に仕事の悩みを打ち明けられるとは思ってもいませんでした。私も悩みは尽きないのですが、初対面の人に聞いてもらおうなんてことは露にも思いません。そんだけ山の話をしていて信頼してもらえたのでしょうか?

細かいところは伏せますがどうやら、若手がすぐ辞めてしまうことに悩んでいるらしい。すぐといっても2〜3年とのことでどうして辞めてしまうんだろうと悩んでいました。

私自身も2〜3年ぐらいすると独り立ちできるものが多く、また、会社の全体像もざっくりわかってくるようになってくるときであると同時に今後のキャリアについてどうしていくか考える頃でした。今では転職もしやすいですしちょっとキャリアプランに悩んだら転職サイトに登録してみるというのも随分気楽にできるようになりました。だから白石の会社の若手もキャリアみつめ直して転職していってしまうのかなと伝えました。もちろん会社の方針とか意見が通りにくいとか会社側の要因もあるのではということも同時に伝えました。

じゃあ、どうすればいいのかということで白石は話はいくらでも聞くのにといっていたのですが、進路の悩みを同僚ならまだしも上長に相談するなんて私にはできないです。多分多くの若手もそうでしょう。私からしたら白石は初対面ながらも話やすいですし、後輩のフォローとかもしっかりできそうな印象です。だからこそ後輩はキャリアについて相談しにくいのかもしれません。

白石にできることは、常に後輩の動向を見てちょっとした変化を見落とさずフォローする。それに尽きると思います。辞めそうな人って意外にわかりやすいです。例えば残業多くやっていたのが急に定時上がりするようになったり、急に休みをとったり(面接のため)や後は受け答えが淡白になったり逆に仕事を頑張るようになったりと変化があります。そういう変化をキャッチしてフォローすると意外にあっさり吐いてくれるはずです。そして両者にとって最善の方法を決めることができるはずです。白石も納得してくれましたし顔も幾分明るくなったような気がします。

まさか山小屋で初対面の人に悩み相談をするとは思ってもいませんでしたが、自分よりも年上であろう人に相談に乗られることってなかなかないので、ありがたい経験にもなりました。
その後はまた山の話に戻っていきました。やっぱり山の話している時が1番楽しいです。

翌朝も普通に離れ離れずという関係で玄関で名も明かさず白石は去っていきました。

果たして今白石の会社の若手はどうなっているか当然知る由もないですが白石の会社の後輩よ決して白石には迷惑をかけるなよ‼︎


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