見出し画像

四半期末ふりかえりでKPTをやめてみたらエモくなった話

メルカリJPで主にCRE領域のEMをやっている @Peranikov です。この記事は、Engineering Manager Advent Calendar 2021(その1)の7日目のものです。

6日目は @yoichitgy さんの「なぜDiversity&Inclusionがプロダクト開発組織を強くするのか?」でした。私もこの会社に入ってからD&Iを意識するようになり、決して流行で実施しているわけではないということを知りましたね。

さて、年末も近づきチームの四半期末のふりかえりを意識しだしたマネージャーの方も多いのではと想像します。この記事では前回のQで実際に実施したチームのふりかえり方法について紹介したいと思います。少しでも参考になると幸いです。

KPTをやめてみたくなった

私が見ているチームではスプリントの最後にRetrospectiveを実施しており、その中でKPT(実際にはさらに “お気持ち” の”O” を足してOKPTとしている)を使ってふりかえりをしています。その流れから、毎回四半期末のふりかえりでも同様にKPTを実施してふりかえっていました。が、前回は下記の理由で唐突にKPTをやめてみたくなりました。

  • 毎スプリント実施しているので特別感がない

  • 発言量が人によって偏り、平等に意見を求めにくい

  • KPTに慣れてきたメンバーだとKeepが徐々に当たり前になってきてProblemばかりが目立ちだす

  • もうちょい盛り上がりがほしい

というわけで Random Retros を覗いてみたりしたのですが、四半期末ふりかえりに向いたアクティビティとしてピンとくるものがなく、せっかくなので自分で考えてみることにしました。

実際に実施したアクティビティ

下記が実施したアクティビティのタイムテーブルです。

  1. (5 min) このRetrospectiveについて説明

  2. (5 min * members) 各OKRオーナーからの結果発表

  3. (20 min) このQで良かったこと、次Qに向けてのコメント

  4. (5 min) このRetrospective自体についてのフィードバック

  5. 以降打ち上げ 🍻

なお、今回このアクティビティを設計するにあたってアジャイルレトロスペクティブズで紹介されている下記の構成を意識するようにしました。

  1. 場を設定する … このRetrospectiveについて説明

  2. データを収集する … 各OKRオーナーからの結果発表

  3. アイデアを出す … このQで良かったこと

  4. 何をすべきか決定する … 次Qに向けてのコメント

  5. レトロスペクティブを終了する … このRetrospective自体についてのフィードバック

このRetrospectiveについて説明

今回のタイムテーブルと進行方向について、このふりかえりのGoalを共有します。今回のGoalは下記にしました。

  • 今Qのチームの目標(OKR)の結果から、良かった点と改善点を共有する

  • 楽しむ!

今回は特に2つめのゴールを強調しました。楽しみましょう。

各OKRオーナーからの結果発表

私がマネージメントしているチームでは目標(OKR)にメンバーがオーナーに付き、進捗や達成に責任を持つ仕組みになっています。そこで、各オーナーに(結果がどうあれその人が責められている空気にならないように!)結果について発表してもらい、それについて他メンバーからコメントをもらう形にしました。十分成功したものに関しては成功した秘訣、あまり結果が良くなかったものは、もしもう一度やるならどうするか、といったヒアリングをしてみました。

このQで良かったこと、次Qに向けてのコメント

こちらは下記のフォーマットに各メンバーで記入してもらうことにしました。

あえてProblemはいれず、Goodという枠で自薦他薦問わず良かったことを書いていくスタイルにしました。狙いとしては反省会の雰囲気をなるべく出さないようにし、メンバー同士を褒め称える場を作りたかったからです。

もう一つの For  next Q という枠でメンバーそれぞれの来Qの思いを書いてもらうことにしました。これは各メンバーが来Qに対して思っていることを表明しお互いに共有することで、来Qに向けてチームの方針がメンバー同士である程度定まることを狙ったものです。

Good も For next Q も、書いてもらうとお互いの功績ちゃんと見てるんだなーとかそういうことも考えてたのかーなど色々と発見がありました。

得られたフィードバック

実施した最後の5分で各メンバーにフィードバックを書いてもらったところ、下記のような意見が得られました。

  • なんか盛り上がった気がする!

  • 感謝をちゃんと伝える場があってよかった

  • ↑なんかエモさがあった

  • シンプルなフォーマットだけど雰囲気よかった

  • 発表会形式おもしろい(ちょっとはずかしい)

  • 照れた、すごく照れた。でもイイ!!

  • 評価時のPeerReviewでは書かれないことがフィードバックされるのでかなり良い

どうやら今回ゴールとしていた「楽しむ」の部分は十分に達成できたようで安心しました。自分も初めて参加して感じましたが他の人の前で褒められるのは嬉しいもののとても恥ずかしかったですね。

おわりに

唐突にKPTをやめてみたくなり自分でふりかえりを設計してみた結果、予想以上にエモいふりかえりとなりました。普段のレトロスペクティブではチームの課題について考えTryを出す、ということができているのでQの終わりのふりかえりとしてちょっと違う雰囲気でふりかえれたのは良かったんじゃないかと思います。ぜひ自分のチームではこんなことしている、というものがあれば教えてほしいです :)

Engineering Manager Advent Calendar 2021、明日は @takedajs さんです。


Meetyやってます!EMについて語りましょう!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?