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隣の列は短く見える

こんにちは。

バカリズム原案の1本15分ほどのショートドラマが3本。
どれも面白かったけど「夕暮れ時の葛藤」が特に最高だった。

前半はスーパーのレジ待ち列における葛藤(どの列に並ぶのが一番早くレジに進むことができるか)が描かれていて、あるあるなのに予想外というのがテーマにもなっている通り、後半は「そんなことってある!?」と思わせつつも、しっかりドラマになっていてとても15分と思えないストーリーがある。
誰にでも当てはまる日常のあるあるを拾い上げるセンス、それをドラマに仕立てる脚本、ドキドキさせる予想外の展開、だが着地はしっかり決める、手腕〜〜〜しゅわーん!
またバカリズムの手ひらの上でごろごろ転がされてしまった。



わたし自身もスーパーレジ待ち列での葛藤は何度も経験してる。
馴染みのスーパーでは普段そこまで気にしていなくて並んでいればいつか順番が来るぐらいに思ってるけど、夏、アイスを買っちゃった日なんかは例外で、このレジ待ち列選びに本気を出さないといけない。溶けちゃうからね。
失敬失敬!と思いながら前に並んでいる人のカゴの中をさーっと覗いて、商品数が少ない人の割合をなんとなく読み取り、並んでいる人の年齢層も鑑みて(やっぱり若い人は会計も早い傾向にありますよね)、レジの店員さんが誰かをチェックし、そのレジ台の位置なども考慮して、(今日はここでいくかあ...)みたいなことを毎回やっている。


レジ位置の考慮はこういうこと。

タブレットで文字を書くのが永遠に下手

この場合だとわたしは3に並ぶかも。
空きレジの真横のレジ列に並んでいると、「お待ちの方どうぞ〜」って新たな店員さんが登場し、新たなレジ台に案内される可能性がある。

1も、サーピスカウンターが隣接しているので混み具合で店員さんが応援に来てくれることがある。




ドラマじゃなくても、ささやかな予想外ってものは起こりうる。
商品自体の交換(卵が割れてる等)、レジ機エラー、会計時のトラブル、現金支払いで1円を1円ずつ運動会の玉入れの数を数えるかのごとく会計皿に出していく爺さん(レア度:SSR)の出現など。あとは、店員さんと顔馴染みでついつい会話に花が咲いちゃう系おばちゃん(SR)も居る。
本当に最速を目指すのであれば、その場の的確な状況把握と予想、思いがけない事態に対する柔軟な対応、列を並び直すという決断力、その全てが必要になってくる。
思考〜めっちゃ思考〜!
疲れている時は、その一連の「選択」それによる行動の「変化」結果が好転することへの「期待」結果に対する「一喜一憂」、全てがめんどくさくなってしまうな。
並び直してそっちのほうが遅かったら、(うぷぷぷ!わざわざ並び直したのにあいつ遅いでやんの!うぷぷ!)って思われてそうだもんな。
いや、わかっちゃいる、誰もそんなこと思ってないし私がただの自意識過剰奴だってこと。


こういう一箇所に並ぶ列が集約されていて、空いたレジから案内されるシステムだと安心する。
あー、列に並んでさえいれば、選択も決断も期待もせずに成り行きに身を任せていればいいんだって。




レジ待ちは時を同じく並んでいる人たちとのせめぎ合いみたいな要素があるけれど、人のあたたかさを感じる出来事も過去にあった。

  • レジ待ちをしていると、前にひとりで並んでいたお爺さんが、「おねいちゃん、買い忘れたもんがあるんでコレ(カート)見ててくれんか」と言って商品を取りに行き、私もその間に白だしを買い忘れたことを思い出してお爺さんが戻ってきたら「私もいいですか!?」と白だしを取りに走ったことがある。後ろのおばさんも「あたしもあたしも!」と言って走っていった。続け続け!

  • なんか下の方から声がするなと思って目線を下げると、90度に腰の曲がったおばあさんが、私が知らない間に落としていたらしい手袋を拾って渡してくれたこともある。ご婦人は周りの人より目線が低かったから見つけてくれたんだね。感謝感謝...!

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