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竹を切る人たちから見つけた幸せのコツ -プロローグ-

田んぼの農作業もひとくぎりし、日に日に寒さがましてくる頃。
人々が外に出るのを嫌がりはじめる中、外でモクモクと働き始める人たちがいる。


1人の在日ブラジル人電話から始まった。

エンヒケ「近々、竹を切りに行くけど集落にいる?」


竹を切り出す職人達の季節だ。

10,11月の寒さが険しくなる頃に竹は地中から水分を吸うのをやめる。この時期に切り出す竹はしなりが強く,頑丈で,腐りにくい一級品の竹が採れる。

佐渡島は対馬海流の温暖な気候により、良質な竹が育つと言われており、真竹の名産地である。さらに、佐渡島はしなやかで強い真竹の北限の土地とも言われており、蝦夷地(北海道)へ輸出されていた。

江戸時代から明治にかけて大阪と蝦夷地(北海道)を繋いでいた北前船の寄港地でもあったため、蝦夷地への建築資材として竹は重宝されていた。

しかし、戦後になるとプラスチックが主流となり、今まで日用品や建築資材に使われた竹の需要はどんどんと縮小していまい、成長力が強い厄介者としてしばし名前が出てくるようになってしまった。


そんな中、荒れた竹林を整備しつつ、使っていこうとしているのが彼らバンブークラブのメンバーだ。

誤解をないようにいうと佐渡ヶ島には多くの竹林がいまだに残っており、その竹を活用した竹細工職人さんも多くいらっしゃる。そういった人たちも竹を活用して素敵な作品を作り出している

エンヒケ「時間があれば手伝ってよ〜」

ちょうど竹林整備をやるつもりでいたので手伝うことになった。

この竹切りの作業から彼らの仕事と生き方を見ることができる素敵な機会になった。そして、自分の幸せを見つめ直した。

続く。

竹林を登り抜けるエンヒケ達



いつも応援していただきありがとうございます。 多分、山にいくか不思議なものを食べる力になります。