PHP初学者が歩む、家系図作成の道。【経緯編】
夏。2024年も無事に夏を迎えることができた。南海トラフがどうとか、怪しい部分は満載に。今年の夏は、去年よりかは暑くないような、同じくらいなような感じだ。
お盆もついでに来た。全国津々浦々(東京と千葉)からここ新潟に親戚が集合した。「昔会っただけ」や「小さいころに世話になった」というような肩書の人間ばかり集まって、気まずかった。当方、高校生だが、ほとんど誰一人として覚えていなかったから、イチから名前を覚える必要があった。会話中から、文脈中から、人物名だけ抜き出してそれが誰かと結びつけるタスクを強いられた。爺ちゃんの兄弟の子供なんだろうな、あの話題の人は婆ちゃんの兄弟の子供の話だな、昭和の兄弟の多さが仇になって難航した。
面白かったのが、分家が引き起こしたカスのサマーウォーズだ。そもそも別の家で生まれた人間が養子として本家に入れられて、嫁を娶ったら生活十分だと判断されて分家として見放される。ある会話中から聞き取れた、曾祖父の顛末はこういう感じだった。実はその前の嫁さんが種違いの子供を作って認知していたから別に親戚がいたり、その別の家とはずっと養子をトレードする関係でもはや同化しているのと同じだったり。だいぶ面白そうな話が昔の武勇伝のように飛び交ってきてワクワクしていた。私だけが一番星の若輩者なので、文脈から何から何までわからなかったが、サマーウォーズの「婆ちゃんが親戚一人一人に電話帳を頼りにしながら叱咤激励の電話巡りするシーン」的なわくわく感を抱いた。
マジで知らねぇ名前が無限に出てくるけど、そのどれも家族の思い出だと思うと、聞いているこっちがワクワクする。つまらない昔話はなかった。
ここで、昔話で一つの問題点が指摘された。「誰が誰だかよくわからん問題」である。
メクラババアは親戚だったような記憶がある、でもこれは別のババアの話と混濁している可能性が高い。だが、メタノールを飲んで失明したババアがいる話は、この後に「本井家全体がアルコールと共にあれ」という話に着地する。血筋がアルコール大好きだから、メタノールも飲んじゃうよね、というオチ。…別にそんなわけはないだろうが。だから、メタノールを飲んだ人間が親戚にいるハズなのだ。
さらに、そもそも田舎であることが話を難しくさせるのだ。
私が日中に電話を対応すると「チョウインドン」という名乗りの爺さんが出た。訳も分からずに、とりあえず事情を把握している婆ちゃんに電話をパスする。
この時、私は既知の語彙の中から一番近い単語「つっけんどん」だとして、「『つっけんどん』からの電話だった」と言った。だが「チョウインドン」だったために、恥をかいた。その経緯が会話に上がると、爺ちゃん兄弟ズがおもむろにそのことについて語りだした。それは屋号だ、ということらしい。現在の屋号は「会社・事業の表示名」みたいな意味が強い。だが、江戸の時代から全くと言っていいほど語彙がアップデートされない田舎では、「個人・一家の便宜的な呼び方」みたいな民俗学っぽい話が展開される。
とどのつまり、ローカルなあだ名だ。おそらく、昔の日本では集落での分業制が特に存在していて、アレはあの家、ソレはあの家、と能力を個人ではなく一家単位で分業していたんだろう。それで、能力の名前で人を判断していたっぽい。しかも、私の住む場所は昔からの町であるから、町人の文化が先行していた。屋号が流行ったのだろう。
聞いているこっちは、どの屋号が今でいうどの苗字なのかの対応が取れていない。多分この先もずっと取れない。だから、「もはや何の話をしているのかすらわからない」という一周回った面白さを孕んだコンテンツで笑うしかなかった。
この爺ちゃん兄弟ズ's 昔話を聞くたびに、会話が分断していた。「もはや聞くことをあきらめて世間話する派閥」「聞いてウォッチパーティ的なことをする派閥」だ。少なくとも私は面白がってウォッチパーティ的なことをしていた。いちいちメモを取らなければ理解すらできないような話をするほうが悪いが、こっちも工夫しなければその話を理解することはできない。だから、いつかは家系図やら何やらで全体マップを把握しなければならない。
役所に根気強く問い合わせれば済む、と言いたいが、遡ろうとすると基本的に直系しか出てこない気がする。私たちが求めているのは、養子以前の曽祖父の話だ。多分。で、その情報は今の爺ちゃん兄弟ズが口伝で伝えていくしかない。それが合っているのかどうかすらわからないが、それが文脈なのだからそれで考えることを余儀なくされている。
少なくとも自分のために、データベースを構築しておきたいと思って、PHP並びにDB設計を学習していきたい。ぼちぼちね。
今のところはこの入門動画で凄く簡単なBSSを作るところまでやってみた。これを学習というかは別だ。雰囲気だけ楽しむ、喫煙所の前で香りだけ嗅いで大人になったかのような優越感に浸る、そんな感じ。ただ、いい感じに楽しい気がするので、この構想を続投していくことにする。(終)
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