家族を看取る、ということ。
2年前、祖父が亡くなった。88歳だった。
盆栽、狩猟、百人一首、温泉と、趣味の多い祖父。庭は祖父の作った盆栽でいっぱいで、季節ごとにいろんな花や実を見ることができた。百人一首は、全部覚えており、小さい頃一緒にお風呂に入った時や、祖父が盆栽の手入れをしている時などによく口ずさんでいた。
祖父は数年前から癌を発症し、高齢であることと、本人の希望で、入院をせず、在宅での投薬治療のみを行なっていた。介護にあたるのは、伯父を中心に私の母。状態が悪くなってきてからは、伯父と母に加え、