破滅日記 6.23

久しぶりにLINEの友達欄を覗いてみた。
みんなの更新を見るのは少し楽しい。

今でもよく遊んでくれる人。
最近会えてない人。
何度か会ってそれっきりの人。
共に青春を駆けたかつての学友。

そして、もう、会えなくなった人。


未練があるわけではない。
もちろん恋心なんて残っちゃいない。

ただ、更新されたホーム画の飼い猫の写真を見て
もうその名前も思い出せないほど時が流れたことをどうしようもなく実感させられてしまった。

あれだけ時間を共にして、あれだけ感情を分かち合ってきたはずなのに。こんなにもあっさりと流れ去ってしまうものなのだろうか。

わたしは思い出をどれだけ抱えていられるだろう。
友人でも恋人でも、わたしにとって特別な人と過ごしてきた特別な時間をどれだけ覚えていられるだろう。
出来ることならその全部を鮮明に焼き付けて生きていたいと思ってしまう。いつか感傷的になって忘れたくなっても忘れられないような、何にも塗り替えられない特別をたくさんたくさん抱きしめていたい。

でもきっとその大半はだんだんと忘れてしまうだろう。
人生は結構慌ただしい。出会いも別れも寄せては返す波のように止まること無くこれからも幾度も繰り返されて、波が引いた後もこの手に残していられるのはほんの一掴みだけかもしれない。だからこそそれを大事に大事にしたいと思う。

それに、直接思い出せなくたって自分の中から消えてしまうわけではない。そうして大切に思える人と過ごした時間は波に拐われ忘れてしまったようでも広い海に溶けて自分の奥底に確かに積もってゆく。そうやって人間は成長していくものだと思っている。


どうか、これから先も最高に平凡で幸せな特別が続く
人生でありますように。


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