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ブラジルから日本へ

あの時そう選択したから、、

15才の時、家出をするって決めたから、
17才の時にブラジルから日本に
出稼ぎに行くことになりました。
当時の私は親や弟との関係に不満を持っていて、
自分の居場所を求めて
家の外で時間を潰しフラフラと過ごしてました。
この家から出て行く!
そう決めたもののブラジルという貧困の国。
15才の私はアルバイトをしても
貰えるお給料が自分のお小遣いにしかならない。
貯金なんか絶対に出来ない。
こんな状態で、
家を出ても自分で家賃は払えないし
それ以前に15才のやつに家を貸してくれるところもない!
そんな当てもなく家出をすれば、
親に見つけられて連れ戻されるだけ。
そんな面倒なことは嫌だ。

『争いはしたいわけじゃない!』

『自立したいだけ!』

『1番手っ取り早いのは結婚かも!』

そう閃いて
男の人に選んで貰えるように
自分を可愛く見せることにした!
ますますお給料が足りなくなる。
16歳の誕生日が来る前に彼氏が出来た!
よし、このままいけば遅くても18歳で家から出れるかも!

後2年!

2年ぐらいあっという間に過ぎる!

15年耐えてきただもん

2年ぐらい大したことない!

2年後、私はもうこの家に居ない。
そう夢を見ながら毎日過ごしてると
ある日従兄弟が家に遊びに来た。

日本からのお土産を大量に持って
いろんなお話しを聞かせてくれた!
当時の日本はバブルで従兄弟が2年働いて
貯めたお金で家を建てて、商売を始めるとか!
ウッソ!そんなに貯めれるのか?って聞くと!
普通に生活しても貯めれるって言う!

これだ!

私は目を光らせながら、いっぱい質問した!

『女の人も行ける?』

『どんな仕事をする?』

『16才でも雇ってくれる?』

『言葉は?』

いろんなことを聞いて全部クリア出来そうだった。

『これしかない!』

『結婚なんか当てにしてる場合じゃない!』

その日から親を説得する為に毎日話し合いました。
親も私に対する不満は有った。
そりゃそうですね
親からすれば毎日フラフラばっかりして
家のお手伝いもしないし
学校も行かないし
でそんなことぐらいはわかった上でお話ししてた。
私の事が可愛いから厳しく言うとか
大事やからとか綺麗事いっぱい並べてくれた。
だったら、尚更!

可愛い子に旅をさせろう!

で私は勝った!

17才の時にパスポートから受け入れ先の準備が完了して
私は日本に来ることができました!

あの時!そう選択したから、今の自分が娘を産んで親になった!

あの時!そう選択したから、親に笑われないように頑張ってきた!

あの時!そう選択したから、私は私で生きることが出来てる!

あの時!そう選択したから、私は両親に深く頭を下げて

私の親になってくれたことに感謝出来るようになりました。

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