グレイトラグビー ~ワールドカップへの道~
※この記事は、執筆者の記憶だけを頼りに書いているため、実際の内容と相違がある場合もございますので、あらかじめご了承ください。
いま、ラグビーワールドカップが大盛り上がりだ。
この空前のラグビーブームの原因は、ラグビー日本代表の躍進そのものだ。
初めての自国開催、初めてのプール戦全勝、初めての決勝トーナメント進出・・・とにかく初めてづくしで、日本中が沸いている。
まるで昔から相手が格下だったかのようにロシアやサモアには余裕を持って勝って見せ、ラグビーの母国であるアイルランドやスコットランドにまで勝ってしまった。
だが、昔からラグビー日本代表が強かったのかというと、そうではない。
海外の強豪国と互角の勝負ができるようになったのは、ここ5年くらいのことだ。
僕は、中学一年生のときにラグビーというスポーツを始めた。
初めてラグビーをしたとき、こんなに楽しいスポーツがあるのかと心から思った。
そして、僕がラグビーを始めたその年にラグビーワールドカップオーストラリア大会が行われた。
そこに、ラグビー日本代表が出場した。
結果は4戦全敗。
世界の強豪国たちに、とにかくボコボコにされた。
自分がやり始めたスポーツの、自国の代表がボコボコに負けるというのは、想像以上にショックだ。
ラグビーというスポーツは日本人には向いていないのか?と思うと、自分の青春時代をラグビーというスポーツにつぎ込むことさえ馬鹿馬鹿しく感じるときもあった。
そんなときに出会ったのが、プレイステーションのグレイトラグビーというゲームだった。
現在30歳前後で、青春時代にラグビーをしていた人なら、必ず一度はやったことがあるのではないかというラグビーゲームだ。
このグレイトラグビーというゲームでなら、日本代表を使って、海外の強豪国と互角の勝負を演じることができた。
なんだったら、日本代表がワールドカップを制覇することだってできた。
このグレイトラグビーというゲームは、僕たちラガーマンに夢を見させてくれたゲームなのだ。
ただ、このゲームには、いろいろとコツがある。
そのコツを知らないと、ラグビーがスポーツとして成立していない状況にもなってしまうので、注意が必要だ。
まず一つ目のコツは、試合開始前の試合設定だ。
ここに、"ペナルティ"という項目があるが、そこで"オフサイド"を選択しておかないと、オフサイドをしても反則にならない。
つまり、ラックが形成された状態でもバックスのプレイヤーが敵陣に留まって、インターセプト狙い放題というとんでもない状況が生まれてしまう。
しっかりとしたラグビーの試合を楽しみたいのであれば、ここで"オフサイド"は選択するようにした方がいい。
次のコツは、ラックは人数をかけない方がボールをキープできるという不思議な現象をうまく使うことだ。
このゲームではラックができると、〇ボタンでラックに人が参加して、□ボタンでラックから人が抜けていく。
本来のラグビーであれば、人数をかけた方が密集ではボールをキープしやすいのであるが、このグレイトラグビーのゲームにおいては、なぜか□ボタンを連打すればボールをキープすることができる。
なんだったら、すごいパワーで相手が飛ばされていき、相手ボールのラックでさえも、□ボタンの連打でめくり上げることもできる。
なんとも不思議なシステムだ。
そして最後のコツは、ハンドオフを極めることだ。
ハンドオフを極めたものがこのゲームを制するといっても過言ではないくらい、このゲームではハンドオフが最強だ。
日本代表であれば、増保や桜庭、ラトゥなどがハンドオフで敵を弾き飛ばせるのだが、それは相手がオールブラックスのジョナ・ロムーであろうが、どれだけ海外の大型フォワードであろうが、吹き飛ばすことができる。
R1ボタンを押しっぱなしにしながら走り、敵が近づいてきた瞬間にR2ボタンを同時押しすれば、ボフッという音とともに敵を吹き飛ばすことができる。
ハンドオフさえマスターしていれば、CPUのどんなチームでも勝つことができる。
日本代表でオールブラックスを相手にしても勝つことができる。
しかし、そんなハンドオフでも、止める方法が唯一ある。
スマザータックルだ。
スマザータックルとは、上半身を掴みにかかるタックルのことだ。
このゲームにおいて、スマザータックルだけは、ハンドオフが通用しない。
実際のラグビーならば、スマザータックルほどハンドオフの餌食となるはずだが、なぜかグレイトラグビーにおいては、スマザータックルはハンドオフの影響を受けない。
ただ、このスマザータックルはCPUは基本的に使ってこない。
対人戦のときのみ、スマザータックルとの駆け引きが生まれるのがこのゲームの醍醐味だ。
プレイステーション2以降も、何本かのラグビーゲームが発売され、僕もプレイしてきたが、このグレイトラグビー以上のラグビーゲームに出会ったことはない。
なんだかんだで、一番よくできているラグビーゲームだと思う。
もちろん問題点だってある。
ノックオンは無いし、バックスのサインプレーもない。
それでも、それ以外の部分がそこそこしっかりしているし、何よりもラグビーへの愛を感じるゲームとなっている。
イングランドが試合をすれば、観客があの応援歌を歌う。
昨年にイングランド代表と日本代表がテストマッチをしたとき、マイケル・リーチ選手が、「グレイトラグビーで聞いたことのある曲をイングランドの観客が歌っていてびっくりした」というコメントをしていた。
僕たちの世代は、グレイトラグビーで、あの曲を知ったのだ。
ちなみに、このゲームでワールドカップを優勝すると、ボーナスチームを使うことができるのだが、その中に15人全員がジョナ・ロムーのチームが存在する。
あの化け物が15人いるのだから、とにかく強い。
でも僕は、オール・ロムーよりも、馬鹿でかいフォワードからめちゃ小さくて速いウイングのいるチームの方が好きだった。
なんていう名前のチームだったかなんてまるで覚えていないが、ワールドカップを優勝した後には、そのチームを使っていた。
とにかくいろいろと楽しいゲームだった。
こんなノートを書いていたら、グレイトラグビーがやりたくなってきてしまった。
今度実家へ帰ったら、久しぶりにグレイトラグビーやろうかな。
あのときと同じように、日本代表を使って、南アフリカをやっつけようかな。
いつだって僕がプレイするグレイトラグビーの日本代表は、世界最強のチームなのだから。
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