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通勤電車を降りてみたら・・・

定年まで毎日同じ電車で通った駅
スマホの画面を見ながら過ごした時間
常連の通勤者と席の譲り合いで
四季もなく時計の針のように進んでゆく

通勤電車を降りてみた

60歳になり、雇用延長もあったのだけど
50代になると、徐々に窓際の席へ移されてゆく
会社は家族との生活の糧を稼ぐ場所
でも、セカンドライフを夢見て電車を降りた

誰かに指示されることに慣れていた

会社の中では機械の部品のように
担当があり、上司の指示で動くのが大半だ
たまには自己主張もあるが、上司の許可がないとままならない
時計の歯車のように毎月正確に仕事をしていた

夢はあるのか?と聞かれて

夢ではご飯が食べれない
でも、稼がないと貯蓄だけでは暮らして行けない
どこかの会社で再び時計の歯車として働くのだろうか
会社と自宅の往復で残りの時間を費やすのだろうか

後悔したくない

駅のホームで電車を待つ間に考える
線路の向こうに青空が見える
構内アナウンスで電車の到着が告げられる
電車の音と胸の鼓動がリンクしてホームの屋根に反響する

不安が先に到着する

到着のベルの音がする
自然と黄色い線の内側に立つ
いつものローテーション
でも、明日の自分を想像してしまう

いつもの電車に乗って

スマホを置いて窓から外を眺めてみよう
通学中の小学生の列や
通勤渋滞の車列が見える
朝日が差し込む世界が新鮮に思えた

行き先は自分次第

大きな駅に着くと人が動く
流れに任せるのか
吊り革で次の駅まで行くのか
扉が閉まるまで考える

知らない駅で降りてみよう

誰かが書いた時刻表でも
降りたことがない駅はある
いつもと違う景色を見に行こう
ほんの少しの勇気で



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