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居間から見える景色を眺めていると 風もなく風鈴は静かに軒先にたたずんでいる 深緑の庭が風鈴と同化してしまった夏の一日 団扇を片手に母はいつものように世間話が終わらない 風鈴だけがうなずいているのかもしれない 時間の流れはゆっくりと 季節の溝に思い出を刻んでゆきます 仏壇にお参りしてゆきなさいよ、と 母が思い出したように告げる いつもの風景だ 風鈴の音のように忘れた頃に耳に届く 季節の変わり目を教えてくれた
今年は線香花火を送り火にお盆も過ぎてしまいました。 映画館で「糸」を観ながら思い出を紡いでみよう。 縦の糸、横の糸 絡まりながら時間が過ぎる。 きみと過ごした夏も 僕の心には1枚の写真で残していたい。 蝉時雨も聞こえなくなり 日暮蝉の響き渡る鳴き声が季節の色をブルーに染めた。 浴衣姿の君は線香花火を何度も繰り返し 夏の記憶を紡いでくれた。
もうすぐお盆になる 今年はいつもと違うけど 灯りを点して思い出を語ろう キャンドルの灯りが星になる 君と過ごす時間は 空のカレンダーに刻まれる 今日の僕は明日の君と話しをしよう