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Vol.114:「観察者ユリヤ」が幻視した「南山王」

「審神者マーシー」に連れられての「審神者」修業。
充実した御嶽や拝所巡りのラストは糸満市にある、「サンティン毛」であった。

「サンティン毛」周辺はロータリー近くにある公園やUFOのような展望タワーがあるとともに、その土台のような岩場には墓がごっそりとあり、地下は鍾乳洞にもなってる場所。糸満市の最重要聖地と言われているらしい。

公民館の奥の散策路の壊れかけた階段を降りると、そこには古代の森を思わせる、巨石の谷のようであった。いくつかの御嶽や拝所がある。
周辺にゴミが散逸しており、少し荒れているなという感じだった。

そこを抜けると、幾分広いポイントに出たが、古墓があり、塞がれた入り口は線香によって黒く煤けてもいた。

此処で写真を撮る。「審神者マーシー」は「何か写ってるかもね」と言っていた。聖地であるが、そのエネルギーの強さの影響だろうか、ネガティブな出来事も多いのだと言う。エネルギーに敏感な人は近づけないらしい。

この写真を、その日の夜、「観察者ユリヤ」が見て、「ここは凄いね」、とコメントしてきた。どういう意味の凄いか図りかねた。どちらの意味でもありうる。

すると、「威厳のある偉い方が写っているね。どなただろう?」と聞いて来た。

「審神者マーシー」に聞いてみると、最後の南山王である「他魯毎(たるみ)」であるという。

この日には南山城にも参拝しており、神社の奥にある歴代南山王の墓と呼ばれる石の棺の写真にも、「観察者ユリヤ」は反応していた。

さて、南山王の事を紐解く。

琉球は、南山、中山、北山の3つの王国の時代があり、それぞれの王が中国と交流するくらい拮抗していた。その混乱の中、尚巴志が歴史上初めて三山統一を果たすのだ。歴史書によると、南山王は、傲慢であり民衆からの支持を失ったとある。
歴史書は勝者が記述するものであり、敗者を悪く書くものであり、なんだかんだ、南部で覇権を成し遂げた存在であり、パワフルだったのだろう。

「観察者ユリヤ」曰く、うみんちゅのような風貌で、顔の濃い人物らしい。自分の人生をやり切ったという感じで、威風堂々としているという。しかし、少しイラついてるのは、もう少しゴミとか掃除して欲しい感じかなぁ、という事だった。

もちろん、肉眼では単なる風景写真にしか見えない。
しかし、「観察者ユリヤ」のような人にはしっかりと見えているのだ。

この写真のインスタにハートマークつけてる人の顔ぶれをチェックする。
無意識か意図的にかは分からないがハートを付ける人々。
おそらく、「南山王」を幻視したのかもしれない。

この「サンティン毛」にはしっかりと「他魯毎」王が糸満市民を守護しているようである。根強い信仰心が導いた現象であろう。

続く。

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