反徳扶人
反徳扶人(徳に反して人を扶く)
徳は「用神」、人は他人である「応爻」とみて構造を分析します.
「我(世爻)」に関する爻や用神が動いて自分を生合するときは吉象となり望みが叶うのですが、せっかく用神が旺相して発動しても世爻と関わりをもたず、応爻や他爻を生合する場合、用神は自分以外の他人と縁を結ぶことになり反目することを言います.
たとえば女性から縁談に関することを占うとします.下記のように水山蹇から坎為水に之く卦を得たとします.用神は「午(火)」が官鬼爻です.
水山蹇ー坎為水
‥子(子孫)
—戌(父母)
‥申(兄弟)〈世爻〉
—申(兄弟) → ‥ 午(官鬼)
‥午(官鬼) → — 辰(父母)
‥辰(父母)〈応爻〉
この卦では用神が動いています.「午(火)」が発動することで世爻を剋し、かつ応爻に臨んだ辰(土)を生じている状態です.これは用神である官鬼爻が自分を嫌い応爻である「他人」に好感をもっていることを意味しており、世爻である自分にそっぽを向き、別の人に情を注いでいる状況です.
これを「徳に叛いて人を扶ける」といいます.
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