自分がバチバチと発光した旅
広告代理店に勤めている時、疲労とストレスで体を崩し、1週間ほど入院した事がある。3日間の絶食だったが、それほど空腹も感じず、2日ぶりに入ったお風呂の鏡に映った自分のやつれ具合に「これはヤバい」と漠然と思ったことを覚えている。
当時付き合っていた恋人は全く本を読まない人だったけれど、暇を持て余していた私のために何冊か本を見繕って持ってきてくれた。きっと本屋の店頭に並んでいた物を適当にピックアップしたのだろう、ジャンルはバラバラで小説や自伝、エッセイと豊富なラインナップだった。