Covid-19(通称コロナ)の影響まとめ -その7-

コロナシリーズの第7弾。今日は、日本の失業者はどれぐらい増えるのだろうか見てみます。第4弾で世界の失業者は2億人を超える可能性があると書きましたが、それだけだとちょっと実感がわきづらいので具体的に日本はどうなのか、と。

失業者の増加は、負の側面ではローンの焦げ付きや、社会保障費の増加などがあるかもしれない。一方で、採用に困っていた企業からすると、実は採用のチャンス、ニトリの似鳥さんが仰っていたように土地代が下がって攻めるチャンスかもしれない。

と思ったので、これをどうチャンスに変えられるかという視点でも見ていただけると。(前置き、長い)

日本の失業者数の見通し

最初にまとめてしまうと、50-200万人の失業者が増える可能性がある。そして、飲食と宿泊業だけで100万人の失業者を生み出す可能性がある。

ニッセイ基礎研究所のレポートによると、失業者は100万人以上増加し、2020年10-12月期には272万人に達する(前年同時期は159万人)と言う見通し。https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=64220?site=nli
野村総研によると、失業率は3.1〜5.2%に悪化するシナリオを発表。人数換算だと、ピーク時で50万人〜200万人、新たに失業者が増える見通し。
https://www.nri.com/jp/keyword/proposal/20200324
日本総研によると、宿泊・飲食業だけで100万人(宿泊で33万人、飲食で66万人)近くの雇用調整の可能性を想定。https://www.jri.co.jp/page.jsp?id=35932

ちなみに、宿泊業・飲食サービス業の従事者数は540万人程度とされており、仮に100万人が失業するとした場合、5人に1人の割合で職を失う規模感となる。
http://www.stat.go.jp/data/e-census/2016/kekka/pdf/k_gaiyo.pdf

宿泊業・飲食サービス業の従事者の構成比は、女性が6割超、男性が3割という構造で女性が多い業種となっている。また、平均年齢は44.8歳と他の業種に比べると若い。
https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2015/kekka/kihon2/pdf/gaiyou.pdf

こうした人材が他の業種・業界に出て行く可能性、また、それにとともに、店舗があった場所が空く可能性などを、攻める気満々の企業は虎視眈々と狙うのでしょうか。(光通信はこのタイミングでかなり他社の株を買い増ししているとか)

すごい単純な、労働力のギャップでいくと、有効求人倍率ベースだと、土木・建設系や、介護など。個人的には、食に携わるという軸では農業などもあるのかも?と思ったり。日本でもUbereatsを始め、ギグワーカーの流れもあるが、非正規雇用&アメリカでも絶賛問題が起こっているように、低賃金で買い叩かれ易い構造なので、あんまりお勧めできないような・・・。

本日の余談|海の向こうの失業率

太平洋を超えたアメリカでは、3月の失業率は4.6%に悪化し、米セントルイス連邦準備銀行のエコノミストの推計では4-6月期には30%を上回ると予想されています(1930年の大恐慌を上回る!)。
コロナで亡くなる人よりも、不況によって亡くなる方の方が多くなるなんて話もちらほら聞こえてきますが、、、本当に、そうならないように祈るばかり(そして、自分に何ができるだろうか)

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