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夏はヒツジとδs=0

ヒツジの軽快さで白い雲を嗅いで湖の音を訪ねる。帰ったら使わなくなった黒いリュックサックを部屋に飾って、空っぽの犬小屋を頭に思い浮かべよう。1、2、3、1、2、3、月から噴き出すヤコブソン、9、10、11、街の窓に波しぶき。それでいいと思う、だから遠い神社に涼みに行こう。

「どっかで鳥がないてなかったか?」

「いいえ、それよりもあなたは元気にしていましたか?」

宇宙の裏からやってきたヒツジたちが綺麗に咲き並び単純な歌を複雑そうに歌っている。不安そうな眼差しが暖かい空に差し込み、酷く幸せそうな微笑みが左から右に、右から左に、1、2、、3、、んーと、実はそのどちらでもないようだ。

夢、みんなの前でいい人になると演説をぶちかましたあの歪みをたっぷり含む大きな足跡だ。ああ、裸眼じゃぼやけるんだよなあ、はやくあの口ぐせがききたいだけなんだよなあ。


「なあ、どっかで鳥がないてなかったか?それだけでも答えてくれないか?」


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