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産業医科大学医学部2024年度入試 (入試の難易度)

はじめに

皆さんおはようございます、こんにちは、こんばんは。ぺんぐい~んと申します。私は2024年度の入試において産業医科大学医学部の一般選抜Bに出願し1次試験に合格し、2次試験は辞退しました(国立前期に合格のため)。本記事では産業医科大学医学部の入試について、試験当日の感想をまとめましたので、来年度以降に受験する方は過去問を解いた後の分析の際に参考にしていただけたら幸いです。予備校の再現答案がありますので、そちらに目を通しつつ試験の出来について述べたいと思います。

筆者のプロフィール

私は私立薬学部で仮面浪人をしながら地方国立大学医学部に入学しました。大学の授業に出席して進級条件を満たしながら医学部を受験しました。また、いわゆる多浪でもあるので様々な方に有益な受験情報を提供できるといいなと考えています。以上からわかるように現役で医学部を受験する方よりもむしろ、浪人生(多浪、仮面etc...)や再受験生を想定した記事になるかと思います。オンライン家庭教師(学習相談)を希望の方はX(旧Twitter)にてDMをいただければ幸いです。@penguin_654321までご連絡ください

難易度

私の持っている駿台の資料だと、産業医科大学の判定ラインはA判定66、B判定63、C判定59とのことです。産業医科大のどの方式の偏差値かは判断しかねたのですが、いちおう「私立医学部偏差値」で検索をかけて色々見たうえで分析してみました。産業医科大学が魅力的な大学であるということは大前提に、多くのサイトで言われているこの大学の難易度は実際の難易度よりも少し高めに見られているような気がします。
模試でこの大学の判定が悪い人も出願校の候補に入れてもいいんじゃないかな。特に多浪や再受験の人は国立後期の出願校として筆記試験を重視している大学を選択する人が多いと思います。そういった方針に合致する大学は往々にして難易度も高いんですよね。後期日程はどの大学であろうとレベルが高いんですが、山梨大学や奈良県立医科大に比べると産業医科大学の難易度の方が幾分マシに感じます。
私は2次試験を含めて正規合格したわけではないので少し無責任な分析になります。私の通う大学は国立医学部の中でもかなり簡単めな部類に入るのですが、同級生で産業医科大学に合格している人を見つけています。知名度が低いので難易度さえも謎に包まれている感じがする大学ですが、教育が魅力的なこともありますし、そこまでビビって出願を躊躇するほどの難易度ではないのかなと思っています。
私立医学部の学費は一般家庭の人は到底支払えないレベルで高いわけですが、かといって国立一本で受験を何年も続けてしまうよりかは、就学資金援助などを適宜活用して早く医学部を卒業してしまった方が人生全体で見たら良いみたいなこともあるはずなので、自分の適性や卒後の条件などよく調べたうえで私立を併願するなど戦略的な出願をしたいですね。

入試の感想


数学

大問1は例年通り単位変換の計算問題でした。大変情けないことにデシリットルの定義を知らなかったので、自分は1デシリットル=10ミリリットルとして計算してすべての問題を間違えてしまいました。(4)で大きすぎる値が出た時点で、この値をもっと小さくできるように薬を設計するだろうと常識的に考えるべきだったし、逆算してデシリットルの定義も修正するべきだったと試験後に気づいてかなり落ち込みました。デシリットルの定義は10ミリリットルか100ミリリットルのどちらかしかありえないのだから、前半と後半で別々の定義で解いて半分の点数を確保しよう、みたいな人もいたみたいで感心しました。まあそもそも定義を知っておけという話なんですが、過去問のリサーチ不足でした…
大問2は駿台全国模試より少し簡単くらいのレベルの小問集合でした。ミスだけは避けたいと丁寧に解き、2問程度の間違いに抑えられました。
大問3は平面幾何も問題でした。平面の問題が苦手だったのもあり少し考えても解法が思い浮かばなかったので、「方べきの定理より」とだけ記述して次の問題に進みました。使う定理が分かっていると示せるだけで部分点がもらえる可能性があると予備校で聞いたことがあったのでこういった地味な点数集めは常に心がけていました。
大問4は軌跡と領域の典型問題でした。特に記述が難しいということもないので完答した人が多いんじゃないでしょうか。
大問5は群数列の問題でした。教科書の例題にあってもおかしくないくらいのレベルの問題だったので、だいぶ用心して検算に時間を使いすぎてしまいました。
全体としては、平易な問題を時間制限の中でできる限り取る試験だったと思います。例年より簡単めに感じました。大問1で失点した人は相当不利になったと思うので過去問に出ている単位は必ず頭に入れて臨みましょう。

英語

例年通りの問題構成でした。私は客観問題はほぼ完答したので、難易度は少し例年より簡単だった気が個人的にします。
実際にどうなのか定かではないですが、2024年度に産業医科大学の正規合格をつかみ取った友人が、産業医科大学は英語の採点が厳しいから少し低めに点数を見積もっていたと言っていました。確かに英文和訳の問題はあからさまに「構文を取り違えて誤答する人がいるんだろうなぁ」という問題が出題されている感覚があるので、試験場での手ごたえよりも低めの点数になっている可能性は十分にありそうです。自分でわかっているつもりでも採点者に伝わらないと全く意味をなさないので、普段から謙虚な答案作成を心がけたいですね。
生成AI関連の出題がありましたが、ほぼ同様のトピックが東邦大学でも出題あったので医学部の作問担当の人たちの間で人工知能が重要なトピックだという認識があるのでしょうか。
ここ数年は英作文も問題集に練習問題としてのっていそうな書きやすめな問題が出題されています。絶対に文法ミスなく書けるフレーズを持ち込んで吐き出すことで確実に得点できますね。
センター試験から共通テストに移行した影響で文法の学習に時間をかける受験生は減っているような気がしますが、大学の個別試験で依然として文法が関わる問題(いわゆる4択問題の形式でないとしても)が出題されているので、頻出分野は確固たる文法力を付けて試験に臨みたいですね。

化学

計算問題も少なく完答した人もそれなりにいそうでした。ただ、私は問題で要求されている答え方と異なる表現で解答してしまう失敗をしたので問題をよく読んで要求にしっかりこたえることにだけは注意しましょう。

物理

大問1は力学からの出題でした。重心系の知識がある人は計算せずに完答できそうな問題ですね。
大問2は電磁気からの出題でした。これまた平易な問題で何か読み落としをしているんじゃないかと若干とまどいを感じました。ただ予備校の電磁気の授業で、「みんなは電流の向き、力の生じる向きなんて間違えないと思ってるだろうけど、案外ボロボロだから百発百中で当てよう」と言ってる先生がいたのでこういった問題も意外と間違いが多発しているのでしょうか。
大問3は波動からの出題でした。干渉計の問題でしたがこれといって言うことはないんですね…
例年はもう少し重厚な問題が出題されている印象があるのでこの年だけで出題のレベル感を判断するのはよくないです。

余談

私は汐留の試験場で受験したのですが、私は産業医科大学を最後に私立大入試の全日程が終了したこともあり、リフレッシュでもしようと帰りに汐留から上野のあたりまで歩いてから自宅に帰りました。やはり体を動かすとスッキリしますね。
浪人生はいろいろなところで勉強を長時間するようにプレッシャーをかけられると思いますが、集中できてもいないのに長時間机に向かっていると、机に座っていることが目的になってしまい主客転倒な気がします。私はアプリを使って勉強時間の記録をしていたのですが、集中できている時間だけを記録するようにしていました。短時間で成果を出さなきゃいけないプレッシャーと向き合う覚悟を決めることで、浪人生であろうと趣味の時間を十分にとることができます。こんなエラそうなことを言っておいてこの事実に気づいたのはほんの最近なのですが…
勉強のメリハリ以外にも参考書ルート、どの季節講習がいいか、最終的にはどの大学に出願するのかなど、受験を通して決断を迫られることは多く、これらに対してしっかりと向き合って、後悔もしつつ前に進んでいく日々は人生の中で決して無駄な時間にはならないと思います。
ダラダラと書きましたが、気合いだ!周りの目は気にするな!ということでしょうか。

さいごに

以上、産業医科大学医学部の入試についての記事でした。例年に比べて平易な問題が出題されていて薄めの感想になってしまったのですが、ここまでお付き合いくださった方は本当にありがとうございました。これからも不定期ではありますが、他の記事を更新するつもりでいますので、そちらのチェックもよろしければお願いします。


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