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4月第3週放送(いつか憧れの)初段を目指す!スキがない将棋

Mr.パーフェクトの片鱗を見せ始めた豊島先生

2023年4月16日。今週もリアルタイムでTV前にスタンバイした。何だかこうも毎週更新だと私は日曜日に常に予定が無いのでは疑惑が浮かぶが、来週はイチゴ狩りに行くのでご安心頂きたい。(誰も心配していない)

この将棋講座が開講する前、他に自戦解説などはあるものの豊島先生が実際に講師形式で進行する番組は囲碁将棋チャンネルの「ようこそ豊島研究会へ」しか私は見た事が無かった。
これがまもなく配信終了(2023年6月30日まで)となる事が本当に残念で、有段者向けと明記されている通り、豊島先生が理路整然と聞き手無しのワンオペで進行する。
10分の尺はおそらくワンカメの編集無し一気撮りではないかと思われる。もしくはほぼ編集が要らないように、スラスラとよどみなく序盤定跡を読み上げ、カンペもほぼ見ない、全く噛むこともなく見事なまでの進行なのだ。俳優の長ゼリフも真っ青で、テレビマン的にも神進行である事は確実だ。

おそらく豊島先生は尺進行を意識しつつ一切無駄な編集が出ないようにと配慮してくださった事が手に取るように伝わる。無駄がない、スキが無い。そして有能過ぎる。緊張で5分のプレゼンさえカミカミな私にはそれだけで惚れ惚れしてしまい、何度見ても内容が頭に入ってこないという問題点はある。

将棋講座も3回目。今日の放送では前2回の放送よりも手数と説明が増え、ギュッと内容が濃く駆け足ぎみになる事からも、豊島先生の尺通り期待通りの進行がより際立っていた。とはいえ聞き手の山口恵梨子先生との和やかな会話もこなされ、スマートそのものだった。(また内容に気持ちがいかなかったので何度か再生してこの記事を書いていることは秘密にしたい)

将棋ノートの工夫

4月第2週放送のnoteに、将棋ノートを作ると覚えやすいと書いたが、これは本当に人それぞれだと思う。

実際、局面図を写真で撮りながら“Planner”等のメモアプリに貼り付け、iPadに手書き文字入力するほうが綺麗で、クラウド保存しておけば外出先でも見られるというメリットはある。

でも私は、豊島先生に半年間学ばせて頂いた事をデジタルデータではなくアナログなモノとして残したかった。それで方眼入りノートを将棋ノートにしてみたのだが、将棋独特の問題、局面図が厄介だった。
9×9のマス目を定規で書き込む手間、そして、私の人生かつて無いと言うほどに「歩」の文字を書く事に心が折れそうになった。少年老い易く学成り難し。この貴重な休日に私は歩とマス目に時間を費やしていては勿体ない。
そこで思いついたのが、道場や教室などで使われている将棋盤のゴム印だった。これなら浮いた時間を勉強に使えると、早速試してみた結果がこちらである。
【使用前】

手書き将棋盤は時間がかかる

【使用後】

ハンコで押せるので後手の逆さ文字もラクラク

実際に目で見ても明らかに見やすくなった。ただ問題はこのゴム印、以前は将棋連盟で販売されていたそうなのだが今は手に入りづらい。コピーした局面図を糊付けしていくのもいいかもしれない。探していたらnoteにねこまど代表の北尾まどかさんが用紙データをアップしてくださっている。視覚だけでなくちょっとした工作で手を動かす事によってぜひ局面を脳裏に焼き付けたい。(by三ちゃん先生)

5三金型を咎めよ(取られる前に仕事させる)

解説は☗5三歩成とした所の意図からだった。そもそも☖5ニ金の前にせっかく攻めの拠点になりそうなと金を差し出すなんてと素人の浅知恵では考えがちだが、実はその前に後手が☖5六歩で飛車先を止めた時点で、☗5四歩を銀で除去する狙いも含んでいた。
取られる運命ならばと先に突いて☖5三金と上ずらせるのが豊島先生が今日伝えたいポイントの一つだった。
☖5三金型は後に☗7一角を打ち込まれて飛車金両取りがかかるだけでなく、玉の腹が開いていて見るからに危うい。玉のお腹はキュッと引き締めなくては危険なのだ。(スキだらけのわがままなお腹周りを持つものとしては耳が痛い)

銀バサミで銀を捕獲せよ

そして上ずった金を守るため☖5四歩と指された後、一見悔しく見えるけれど実は駒得の狙いを秘めた☗6七銀と銀を引く一手が今日のパーフェクトゲームなポイントだった。
よく見ると☖5四歩を打った事により、☖6五銀はすでに退路を失っている。歩越し銀(歩よりも前に銀が出て行く)は銀バサミを狙われてしまうケースが多いそうだ。
先週に引き続き豊島先生がこの局面の補足解説をツイートしてくださった。私たちに馴染み深い、ぴよ将棋アプリを使ってスクショしてくださっているところが何とも「尊い」。

※Twitterが表示されない場合はこちらが画像の図

銀バサミの基本。後手の銀を次に取れる

【銀バサミを利用した頻出の受け方】

※図が表示されない場合はこちら

一つ目の図。銀バサミを使った基本の受け
2図。一つ目の図から☖7五歩→☗6五歩と進んだ
3図。2図から☖6五同銀→☗7五歩と進んだ。
後手は次に☖6六歩は二歩で打てないので
次に先手が☗6六歩と打てば銀が取れる。

感想戦が出来ればアマ高段者!

今週もとよぴー先生が視聴者のお悩み相談に答えてくださった。
アマチュア大会で感想戦をしたいのですが、とても全部覚えられませんという悩みに対し、感想戦が出来るともうアマ高段者ですよ、との事。
大会ではない時には、対局相手のかたに了承を頂いて、アプリやメモなどで棋譜を取ってみるといいですよというアドバイスだった。

正直、4月の講座に取り上げられたこの佐藤紳哉VS豊島戦の106手さえ、これだけ何度も反復したのに暗譜するのは私にとってすごく難しい。
しかし今回豊島先生の将棋講座を学んでみて、これまでいかに自分は一手一手適当に指していたか、だから棋譜が記憶にも残っていないのだということもよくわかった。
今後も指し手の意味をしっかりと考えながら、この一局は暗譜できるようになっていたい。来週の第4週放送でこの「基本が詰まった伝説の一局」の解説も終了となる。少し名残惜しい、もっと観たい気もするが、ここからは豊島先生に甘えるだけでなく、“自力で”ぜひ頑張っていこうと思う。

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