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アラフォーR5司法試験体験記(短答刑法)

はじめに

こんにちは。アラフォー受験生のボーダーです。
今回は前回の短答民法に続いて短答刑法について私の感じたことを共有したいと思います。私の属性等は下記記事に書いてあります。そちらをご参照ください。


刑法は嫌いでも得意でもない。平均レベル

私は刑法については、自分としては書けたと思っいても、相対的にはいつも平均点くらいでした。やはり刑事系はみんなが得意としているからレベルが高いんですね。
そのため、私は早々に刑事系を他の受験生との相対的には得意科目にすることは諦めていました。短答で35点~40点を狙える程度の知識をインプットの上限とし、論文もBを確実に取ることを目標としていました。そのため、難しい論点は割り切って暗記することにしていました。例えば最後まで犯罪共同説やら身分と共犯などは曖昧なまま本番に挑みました。
以下は平均的なレベルかつ予備校教材のみで学んだ受験生として参考にしてください。

刑法短答42点、まずますOK。狙い通り。


結果としては42点でした。今回は4点問題が強制性交等罪の出題ミスにより全員正解となりました。これがなければ38点。
本番2週間前にR3とR4を通しで解いたところ、34点と35点でした。民法と違い特に直前の詰め込みで得点UPもあまり期待できないので、本番も35点が目標でした。結果42点なので満足です。

ごくごく平均的な初回受験の私の感想としては、刑法短答はほぼほぼ安定する科目だと思います。普通に論文対策も十分にしておけば35-40点は取れると思います。憲法より安定するし、費用対効果も高い科目ですね。

気付き①論文と短答で必要な知識はほぼ同じ

色々な予備校の先生や合格者が言うように、刑法については短答も論文も聞かれる部分はほぼ重なる印象です。85%くらいは同じじゃないでしょうか。
例えばR5の論文では、設問1で実行の着手(欺罔行為)、設問3で警察官への偽計業務妨害の成立の肯否が聞かれました。論文知識ど真ん中というよりは、論文知識の端&短答ど真ん中って感じですね。ここ2,3年の問題を見ているとほぼイコールと考えてよさそうです。
極論として、論文テキスト&論文演習を繰り返してさえいれば短答過去問を潰さなくても35点は固いと思います。言い換えると、短答過去問を何度もやり込んでも費用対効果は6,7点UPといった印象です。ほどほどでいいかもです。

※論文知識の範囲とは?
上記に述べた論文知識には下記のような知識も含みます。特に近年の論文試験は各論点の問題の所在の理解をベースとした判例と学説を問うものが多く出題されます。その意味では論文知識と短答知識がほとんど重なっていますね。
・少しマイナーだけど論文でも短答でも両方出るもの(Aランク論点)
例)文書偽造やら盗品等罪、親族特例、同時傷害の特例と承継共同正犯、身分と共犯、事後強盗の性質、原自行為の判例と学説、放火罪の公共の危険の意義やら故意対象、賄賂罪などなど

私が刑法でやったこと(参考)

①基礎テキスト
矢島のスピチェ(250ページ程度、16時間ほど)を繰り返し繰り返し回しました。血肉にしたと思います。

②問題集
伊藤塾の問題研究を繰り返しやりました。ほぼ回答できるまで繰り返しました。(48問、旧司法試験と予備試験の過去問です)

③論文過去問
時間がなく直近3年分しか解けませんでした。もっとも、ほとんど旧司や予備試験と変わらないので特に必要性も感じませんでした。
::::::::::::以上が論文メイン::::::::::::::

④短答過去問パーフェクト(辰巳)
全て一通り解きました。1年前までに完了。しかし、その後は時間切れで繰り返す時間がありませんでした。
そのため、直前期は各論だけに絞って繰り返しやりました。(全体の40%程度)

⑤短答過去問R3,R4の二年分
論理問題や穴埋め問題などのアウトプット目的に直近2年分を繰り返しました。知識インプットではなく、日本語の読解トレーニング、時間管理目的で解きました。

反省① 短パフェ未消化に終わる。。。

民法同様に刑法もまた、短パフェを繰り返すことができませんでした。。。
時間切れでした。

そこで私は短パフェは「各論部分」のみを繰り返すことにして、総論部分と罪数刑罰部分の復習&回すことは諦めました。
(総論部分と罪数部分も1年前には一通り解いて、2回は見直しはしました。ただし、直前期に見直す時間はなく血肉化することは諦めました。)

総論部分等は①基本テキスト(矢島スピチェ)と②問題演習(伊藤塾の問題研究、旧司と予備の過去問48題)のみで対応することにしました。
➡結論としては、たとえ総論部分について過去問を回したとしても結果は短答も論文もほとんど変わらなかったと思います。

気付き② 短パフェ全部いる?

民法同様に、結局全部やってもやらなくてもあまり点数に違いはないと思いました。あまりに量が多く直前期に回すこともできなかったです。
やはりボリュームが短パフェの半分ほどの伊藤塾の合格セレクトがいいのではと思います。私がもう一度1年前に戻るのであれば、短パフェではなく合格セレクトをやると思います。盲目的に短パフェをやろうと思っている人は一度考えてみてください。

まとめ

①論文知識のインプットと論文演習をすれば85%ほどは短答対策となる。両者はほぼ相関関係にあると思います。

②初受験、平均的受験生でも35~40点は安定して取れる。
論文対策をしていれば、平均的受験生でも安定して合格点がとれると思います。

③何がなんでも短パフェを使う必要はないと思います。ボリュームが半分ほどの伊藤塾の合格セレクトでよいと思います。かなりの時間節約ができると思います。

※刑法短答力のセルフチェック
ローの定期試験後など、刑法の網羅的知識がある状態で直近2年分を通しで解いてみてください。そこで30点以上取れれば、本番でもほぼ35点以上は確保できると思います。セルフチェックしてみてください。





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