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新連載! LINEの生活 #1 東湊太

ピロン!スマホの通知音がなり、東湊太(あずまそうた)は、自分が寝そべっていたソファーから身を起こし、スマホを取った。友人からLINEが来ている。

和樹{今日、予定ある? 7:00
湊太{特にないけど 7:01
和樹{お袋から映画のチケットもらったんだけど、来る? 7:01
湊太{いいよ 7:02
和樹{わかった!ホラー映画だからな!一時に駅に集合! 7:03

(げっ!よりによって大嫌いなホラー映画かよ…)
東はチッ、と舌打ちして、スマホを机の上に戻した。

東湊太。そこそこの中学、そこそこの高校、に通い、そこそこの大学を出た平凡な男である。年齢は二十七歳。恋人いない歴イコール年齢。ピザ屋でアルバイトをしているので、生活についてはどうにかなる。SNSをよく利用しており、主にTwitterやInstagram、ブログ、LINEなど、定番(?)のSNSを利用している。東は、普通の人より想像力が豊かで、小説家になることを夢見ている。ブログに小説を載せている。

ふう、と息を吐いた東は、朝食の準備に取り掛かる。いつものようにできた朝食の写真をInstagramに載せ、朝食を食べ、いつものようにTwitterに朝の呟きを載せる。東にとっていつもの日常。朝の呟きを載せた後、東はソファーに寝そべり、考え事をした。
元々この様に考え事をするのが好きな性格で、もう日課にまでなっている。いつもの考え事の内容は、別に重大なことではない。パンケーキとホットケーキの違いや、人形の作られるわけなどだ。(少しかわっているかもしれない)今日の話題(?)も、特に重大なことではない。今日は、「鉛筆とシャーペン、なぜ二つもあるのか」と言うことについて。鉛筆もシャーペンも、同じ様な機能を持っているのに、なぜ存在するのか?なかなか思い浮かばない。こんなことすることになるなら、どちらかはいらないのではないか?(ひどいとばっちりだ。鉛筆もシャーペンも何も悪くない)それならどちらをなくすべきか?
「う〜んンンンンん?」
東はいつもこんなことをしているが、今まで一度も自分の満足できる結論は出ていない。
「あ〜もうどっちでもいいか」
考え事が終わったのは8時ごろ。まだ時間はある。
「よし!ブログするか!」
東はパソコンに向かい、ブログを開いた。

続く

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