ペンギンアート

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ペンギンアートのひとりごつ https://chiebukuro.yahoo.co.jp/user/124982872

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♯5 芸術家とはなにか

先日、ソプラノ歌手のリサイタルにご招待され伺ってきた。会場は都内随一の格式あるホール。小編成ながら素晴らしい弦楽アンサンブルに加え、1階の直ぐ近くで彼女の息遣いやアンサンブルの余韻を最後まで堪能した。 忌憚のない意見を述べると、彼女は決して「声楽家」ではなく、ノーマイクでクラシカル調、ミュージカルソングなどを挟んだ「クラシカル・クロスオーバー歌手」。私は発声に関してしか分からないが、低声から中音域にかけては声がスカスカしてキューゾ出来ておらず、中音域からパッサッジョ(経過音

    • ♯4 アウトプットの重要性

      私のレッスンでは、生徒にたびたび発声に関して言語化をさせています。 今、高い音がつまったよね?どうしてだと思う 「口の中の面積が狭かったから?」 確かに、面積が狭いと響きもそれだけ薄くなるよね。他には? 「口の開け方が悪かったと思います。」 そう、口は横開きにすると頭蓋骨で見たとき、殆ど口は空いてないよね? つまり、基本はある程度あごを降ろして引けている状態にないと、喉が開いた事にはならないんだよ。 「口を縦に開けるようにします。」 では、全ての音域を縦で歌ったらどうかな

      • ♯3 生理的発声と音楽的発声

        「しゃべるように歌いなさい」「歌うようにしゃべりなさい」 こんな言葉を聞いたことはないだろうか。 parlareとは、演劇でも音楽でも扱う。「言葉」はそれだけ慎重に扱わなければいけないものだから、舞台に立つ者ほど大切に考えなくてはならない。 私がよく利用している「Yahoo!知恵袋」では、どういう訳か西洋音楽である声楽と日本で流行しているJ-POPは全く違う音楽として認識され、特に発声に於いては口をそろえて「この発声は違う!こうすべきだ!」と質問者をまくし立てている状況が多

        • ♯2 ひと夏のおもひで

          「夏休みだけ個人レッスンを受けたいんですけど…」 こういった相談を受ける事が多々ある。 学校が始まれば授業や部活にアルバイト。他の習い事も忙しいのだろう。 声楽指導やボイストレーニングでは、長期的にやらない方が良い場合というのはある。歌は楽しむものだが、上手く歌う為には「訓練」がいる。その殆どはスポーツジムで身体を鍛える事と同義であり、非常に地味な内容が多い。よほど真面目な生徒でも体感として発声を身体に染み込ませるまで、無意識に出来るようになるまでには時間を要する。長期的

        ♯5 芸術家とはなにか

          ♯1 誰が為のレッスン?

          先月、他教室でボイストレーニングを受けている方が体験レッスンに来た話をしようか。年齢的にも定年を迎えるので、前々から好きだった歌をきちんと基礎からやってみたい!そんな意欲的な男性が、アドバイスを求めに来校してくれた訳だ。まずはスタジオに入り声を聴いた。 ほとんどファルセット(裏声)。なんで!? 「先生が喉声になるといけないので、喉の力は抜いて歌いなさいと。お腹をしっかり使って歌えと。」 では聞くけど、貴方は今の声を使って色んな歌を歌いたいのですか? 「違います。力強い声を求

          ♯1 誰が為のレッスン?