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今時のお寺は「ナムい」がキーワード

昨日、仕事の気分転換に、twitterで今時の話題がないかをチェックしていた。すると、びっくりするようなツイートを発見した。

京都にある「知恩院」が型破りな宣伝を開始しているのである。
知恩院というと、浄土宗の開祖である「法然上人」ゆかりのお寺だ。

これは、私のインスタグラムで見かけた知恩院さんのポスターである。今ちょうど、秋のライトアップイベントをしていて、去年はおとなしめだった記憶があるけれど、今年は何かが違った!

最近、大きなお寺では、ホームページ開設は当たり前になっているし、twitterやInstagramでの宣伝に力を入れている。

しかし、知恩院さんの活動は半端ないぐらいユニークだ。
お若い僧侶が、木魚をベースとした音楽の元に門前にクールにたたずむ動画を配信していたり、知恩院を訪れてInstagramに写真をアップする時に「#ナムい」をハッシュタグにというお願いと、若い子が興味を引きそうな方法で、SNS上で活動している。
(動画は、知恩院のホームページ、youtubeでもみることができる)

ここまで、仏教の有名宗派であるお寺が、SNSで注目されるのはあまりないかもしれない。というより、控えてきた。

なぜ、若い僧侶を動員して、題材的にSNSを使って宣伝しているのか?

多くのお寺はホームページで止まっているけれど、お寺は今深刻な運営難に困っているところはある。
大きなお寺にしても、今観光で支えられているところもあるけれど、「檀家離れ」や「若者のお寺離れ」も関係していると考えられる。

私は、小さい時から実家があるお寺さんの檀家に入っていて、お彼岸やお盆のお坊さんのお参りは当たり前の世界だった。
高校は、仏教系学校で、お寺が運営していたから、「宗教教育」を授業に取り入れていたので、違和感は感じない。

最近は、若い人が親から離れている人が多く、お寺との付き合いもなくなりつつあるので、お寺側が運営に苦しみ始めている。

そこで、知恩院がどかーんと出したのが「#ナムい」をキーワードにした若い僧侶による若い人へのインパクト作戦なのかもと考えられた。
私は、カトリックに改宗しているけれど、日本のカトリックでは、ここまで「イェーイ」というノリはまず少ない。

学校でも、宗教団体が運営している学校で、昔ながらの「宗教の時間」を設けている学校は、存続しているものの、授業内容はあまり学校の宗派の色をあまり濃く出さない内容に変えている。

子どもが、現在仏教系の私立中高一貫校に通っているけれど、宗教の時間は、話を聞いてみたところ、中学生に対しては、深い内容は行なっていない。ただし、命日関係や花祭りは重要視していて、親も参加できるので、入学してから、お参りさせてもらっている。

今時は、これぐらいハジけてみないと、お寺に興味を持ってもらえないのかというと、そうでもなくて、「御朱印集め」が流行っていて、スタンプラリーという捉え方の人はいるかもしれない。でも、「集めていくことで、心が清められている」という感想を出している女子に、お寺人気は支えられている。

お寺側も、ここまで「イェーイ」と乗って、積極的にお寺の存在を気楽に知ってもらおうと努力しているので、ふざけているわけでもない、「お寺さん側の積極的努力」に乗ってみてもいいかも。

こういう試み、私は大好きだ!


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