バレンタインが日常に変わる時
1月のとある週末。風邪で寝込んでいたわたしはこの先楽しみがないと生きていけない!楽しみをつくって!と無茶振りを旦那さんにした。旦那さんはにっこりしながら「バレンタインがあるよ」と返してきた。
いや、バレンタインって君の楽しみじゃないか!というツッコミをしつつ、というかバレンタインの存在そのものを忘れていた自分にびっくりした。
バレンタイン、それは私にとって特別な日であることが多かったからだ。
もともと女子校だったこともあるけど、友チョコという概念があまりない時代だったこともあり、友チョコをあげることはしなかった。職場で先日「男性メンバーにチョコあげたいから有志募ります!」と言われたけど、ぶっちゃけどうでもよかった。(男性メンバーは好きです!笑)そこで有志を無視すると今後生きにくそうだからとりあえずお金出したけど、たまたま私の周りの男性メンバーは全員パートナーいるし好きな人に貰った方がいいだろと未だに思っている。お茶にごしの友チョコが個人的にあまり好きではない。
そんな私にとってバレンタインは一大勝負の時。片想いも、両想いも毎年このイベントに力を注いできた。
この時期が近づくと、Perfumeの「チョコレイトディスコ」を聴きながら、好きなあの人にどんなチョコを贈ろうか頭をひねって、チョコレート店をくまなく歩き、手作りにハマっていた時期はLOFTで材料集めをしていた。
片想いの人がいる時は、絶好の見極めの時。「チョコ渡したいからあそぼ!」と連絡して、約束を取り付ける。え、断られたらどうするかって?恋人候補から外す、それだけ。チョコも買わなくて済むしとても経済的。実際断られたこともあるよふふ。でもチョコを受け取ってくれない人と付き合ったところでどうしようもないしなあ。
彼氏がいる時は普通に渡して、一緒にご飯を楽しむ。ホワイトデーはこれが欲しいなってリクエストもする。一度お返しが面倒だからいらないと言われた。もちろんふられたよ、その後。
といったようにバレンタインはわたしにとっていい意味でも悪い意味でも一大イベントだったのだ。向こうの気持ちもわかるし。
そんなわたしだけど、今年はバレンタインは頭からすっぽり抜けていた。
それはわたしが特別なドキドキを必要としなくなったからだ。
相手の気持ちをバレンタインで試そうとしていた過去。けれど今は惚気になっちゃうかもだけど、疑いようがないのだ。旦那さんはわたしのことがとても好きなのだ。
毎日ひしひしと伝わる愛情。帰りは絶対連絡入れてくれるし、ご飯を作ったら毎日ありがとうと言ってくれる。お皿洗いは毎日してくれて、たまに美味しいご飯をオシャレなお店でご馳走してくれる。
バレンタインで気持ちを推し量ることなんて、もうしなくていい。
それでもバレンタインをウキウキ待っていた旦那さん。今日は実家に帰るから泊まりだということだったから、前倒しで昨日バレンタインをやってあげた。
帰ってきたところに大好きなハンバーグを用意。大はしゃぎしてくれた。食べ終わったところで、旦那さんが好きなGODIVAのトリュフを渡した。それとは別にLinzの個包装のチョコもつけた。
旦那さんは今会社で社内調整を色々しているんだけど、お願いごとが多くて彼らになかなか何かを返す機会がないことを悩んでいた。
「このチョコを明日会社にもっていけばよいよ!渡す時に感謝の言葉も添えてみたら」
これもすごく喜んでくれた。自分でお菓子を選ぶ暇もセンスもなかったからと感謝してくれた。
「嬉しいなー」とにこにこしてる旦那さんを見て、こんなバレンタインも悪くないなあって心がホカホカした。
恋の駆け引きをドキドキ楽しむバレンタインもいいけど、純粋に好きな人の喜ぶことを徹底してやるバレンタインも素敵だな。
バレンタインはお菓子会社の戦略だよ、という人もいる。まあそうでしょう。でもせっかく戦略でも、楽しめる機会があるのならとことん楽しむのもありかもしれない。
今日がみなさまにとって素敵なバレンタインになりますように。
ハッピーバレンタイン❤
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