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続・150歳のバースデーケーキは本当に炎上するのか?


経緯:今年も150歳の誕生日おめでとう

こんにちは。今年も7月21日、トライガン・スタンピードの双子の誕生日が近づいてきましたね。
2024年7月4日には完結編のタイトルも発表され、今年も当日は双子の誕生日を祝うたくさんのファンアート・小説がSNSにアップされるのではないかと、ワクワクしています。

さて、昨年のお誕生日ファンアートでよく描かれていたのが、長命種である双子ゆえに150本ものロウソクを刺したケーキが炎上するシーン。
実際にそんなことが起きるのかという疑問を解消すべく、昨年検証をしたのですが、炎上する気配は感じたものの、炎の勢いに危険を感じて検証を途中で中止にしたのでした。(詳細は「150歳のバースデーケーキは本当に炎上するのか?」のページをご覧ください)

せっかくなので次は最後まで検証したい、しかもできれば大きなケーキで! と心に誓った昨年。コツコツ準備を進め、一年たった今、仲間の力も借りて改めて検証をすることにしました。

一年越しの再検証結果、ぜひご覧ください。

『続・150歳のバースデーケーキは本当に炎上するのか?』

※この記事を読んでいるお子さんへ:
火を使ったじっけんはとてもあぶないので、かならず、先生やまわりのおとなのひとに、そうだんしてからやってね。

前提:火の対策は万全に

昨年の検証ですっかり火の怖さを実感した私ですが、今年は大きなケーキで検証するとなると、炎上した場合に火力も強くなる危険性があります。
あれこれ調べた結果、消火スプレーを用意したうえで、屋外のレンタルスペースを借りて実施することにしました。
(消火スプレーと屋外レンタルスペース決定に至るまでの詳細は長いので、末尾に回しました。ご興味のある方はこちらから→「おまけ」)

画面キャプチャ:消火スプレーの商品ページ


変更:ケーキのサイズは大きく

昨年は4号サイズのケーキ(直径12センチ、2~4人分)を使い、炎上することは確認できました。
今年はせっかくなので、もっと大きいケーキで検証したい! しかし調べると、昨年使ったようなスポンジと生クリームのみの冷凍ケーキで、大きなサイズのものは販売されていませんでした。
お店で買ったり、完成品の冷凍ケーキで大きなものを買う場合、どんなに頑張っても6,000円オーバー。うーん、炎上して消火スプレーを使うとケーキが丸ごとダメなる危険性もある中で、それはちょっともったいなすぎる。

いろいろ調べた結果、冷凍品のスポンジだけだったら大きなものがあったので(完全に業務用)、それに泡立てた状態で絞り袋に入って売っている生クリーム(こちらも業務用)を絞って、ケーキを作ることにしました。

という訳で、今回の検証の前提条件はこちらです。

■ケーキサイズ:縦20センチ×横30センチ(長方形、パーティー用)
■ロウソクタイプ:スリム・ロング(去年と同じ)

調達:今年もアマゾンへ

材料調達のため、取材班は今年もアマゾンへ向かいました。
去年と違ってケーキに生クリームを塗らなくてはいけないので、いくつか道具を揃え、事前にスポンジと生クリームも買って、ちゃんと白いベースのケーキが準備できるか試してみることにしました。
ケーキに生クリーム塗るなんて小学生以来だけど、大丈夫かな?

■ケーキ:冷凍スポンジケーキ(白)角 五洋食品 830g スクエア プレーン デコレーションケーキ 大人数

去年のケーキと同じ、安定の五洋食品さんのスポンジ。


■クリーム:ホイップクリーム(低甘味) 1L【冷凍】

今年はケーキが大きいので食べやすいように、敢えて生クリーム(原材料が牛乳、値段高めでこってり系)ではなくホイップ(原材料は植物油脂メイン、値段安めであっさり系)で、かつ甘みの少ないものをセレクト。
しかし1リットルのクリームって、子どもの頃の私がみたら狂喜乱舞してたな……。


■ロウソク:健康生活 誕生日ローソク スリムキャンドル 長さ12cm 482-5F(5色×50袋)業務用・クリスマスイベント用

ロウソクは去年と同じもの。たっぷり入ってこのお値段はありがたし。


■道具類
その他に、パレットナイフ、ケーキナイフ、ケーキクーラー、耐火テーブルクロスもアマゾンで購入。これで調達準備は完了です。


試作:大きい&食べるの大変

さて、アマゾンさんからスポンジとホイップも届いたので、さっそく試作に取り掛かります。

まずは冷蔵庫で自然解凍しておいたスポンジを取り出しました。
10.9インチのiPadと並べてもこの大きさ。14インチノートPCくらいのサイズです。

厚さも5センチとしっかりあるので、とりあえず試作では2分割してみることに。

ホイップを絞って、パレットナイフで塗っていきます!
ちなみに、Youtubeのこちらの動画を事前勉強に見ておきました。

ぜえ、ぜえ。余裕がなくて途中経過の写真がないんですが、とりあえずここで限界。ボコボコだけど許して。

残ったホイップで飾りつけしたら、ちょっとそれっぽくなったかも。購入したクリームは絞り袋に入った状態で、口金も先っちょに付いているので楽ちんでした。
まあ、これなら何とか実証実験には耐えられるでしょう。

ちなみに、試作ケーキは分割して冷蔵保存の上、スタッフが美味しく頂いたのですが、とにかく量が多い……。スポンジもホイップも美味しかったんですが、さすがに消費がしんどかったです。ということで、今回の実証実験に参加してくれるメンバー数によっては、スポンジの厚みを薄くして、あとはトッピングに酸味のあるフルーツも用意しようと心に誓ったのでした。

仮説:このサイズなら炎上しない?

さて、無事試作もできたので、今年も事前に仮説検証です。

・ロウソクは去年と同じ
 →150本分で理論値4.7㎠、1塊にまとめると隙間も込みで16㎠
・ケーキ
 →縦20×横30=面積600㎠。去年が113㎠だったので5倍強。

さすがに5倍以上になるなら炎上しないんじゃない?
ということで、仮説は「炎上しない」としておきます。

150本のロウソク(画像は去年と同じものです)


準備:はじめるよー

検証は双子誕生日の1週間前、三連休の7月14に行うことにしました。
一緒にやってくれる人いませんかとX(旧Twitter)で呼びかけたら、AさんとMさんのおふたりが手を上げてくれたので、当日は3人で実施。わーい。
Aさんは去年「150歳のケーキって本当に炎上するの?」と呟いて、そもそも私が検証を行うきっかけになった大恩人。Mさんは何と遠方から仕事上りに夜行バスで駆け付けてくれました。マジでありがとう!
(都合が悪くて行けないけど楽しみにしてるよ、と声かけて下さった皆様もありがとうございました! とても励みになりました)

当日は池袋の屋上貸しスペースに集合。真夏&まだ梅雨なので天気が心配でしたが、当日は時々雨がぱらつくものの、最高気温は30度程度。屋上ですがターフテントを張ってくれていたので少雨は気にならず、酷暑でもなかったのでほっとしました。

2人がロウソクの袋を開け、150本準備してくれているうちに、ケーキを準備します。
試作の反省を生かし、スポンジは1センチ程度と薄めに切って、土台にはケーキ用の発泡スチロール(フェイクケーキ)を敷いてスポンジと一緒に生クリームを塗ることにしました。昔のウェディングケーキでよく使われていた手法ですね。

これを、こうして、こうじゃ!

試作と同じスポンジと生クリーム、そして土台用の発泡スチロール登場
スポンジ自体は厚さ1センチくらいに切って、下に5センチの発泡スチロールを置きます
試作よりは滑らかに塗れたかも。角の処理は素人なのでご愛敬ということで

おお、発泡スチロール作戦、めっちゃいい。固くて真っ直ぐなので生クリームが表面に薄く綺麗に塗れますし、土台が固いのでケーキが大きくても移動もしやすい!(発泡スチロールはフェイクケーキ用の清潔なものですが、さらにスポンジの間にはクッキングシートを敷いています)

ケーキの準備ができたので、AさんとMさんと一緒にロウソクを刺していきます。去年はひとりで25分かかりましたが、3人だととっても早い!
しかし最初は「ケーキ大きい! これは炎上しないかも」と余裕発言をしていた私ですが、だんだんと「あれっ……結構隙間なくなってきましたね」と態度を変え始め、最後の方には「これやばい、炎上するかも」とすっかり弱気になっておりました。うーん、どうなるんでしょう?

去年はハリネズミ状態でしたが、今年は剣山かな?(この写真はMさん撮影)
上から見た図。去年よりは隙間がありますが、どうなる?


検証:炎上しない! でも溶けた!

私はビデオ撮影をすることとし、点火係はMさんにお願いしました。火傷しないよう気をつけつつ、チャッカマンで端から点火していきます。

……が、めっちゃ時間がかかる!!
よく考えてみればそりゃそうですよね。150本のロウソクに1本1本点火してかなきゃいけないんですから。去年は炎上したのであっという間に火が回りましたが、今年は5分程度かかりました。盲点だったわ……。しっかり火をつけてくれたMさん、ありがとうございます。

▼点火の様子を2倍速で(BGMが付いているので音量にご注意ください)


しかしロウソクをスリムタイプにしたことが災いし、点火が終わる頃には最初に点火したロウソクが1センチ以下まで溶ける事態に。ひゃああ、ロウソク溶けるの早い!

しかし、微風が吹いて炎が揺らいでも、今回は周りのロウソクと一体化して炎上はしない! 何度か繰り返しましたが、毎回ちゃんと元に戻りました!
おお、これはすごい!!

▼風が吹いても大丈夫(BGMが付いているので音量にご注意ください)

ぎりぎりで全部の点火が間に合い、急いでハッピーバースデーを歌って、3人で火を吹き消します。なんとかロウソクが溶け切るまでに、間に合ったのでした。


結論:大サイズケーキだと、ロウソク150本立てても炎上はしない


しかし、ケーキの表面は溶けたロウソクの蝋が零れ落ち、150本のロウソクの火にあぶられて生クリームが解け、大変なことに。
今回はスポンジを薄く切っていたので、表面を削って食べるのも不可と判断し、破棄することにしました。ごめんよ……

火を吹き消した後、表面大惨事になってしまったケーキ
特に最初に点火した側は、生クリームもドロドロに

気を取り直し、残しておいた残り4センチ厚のスポンジに、余った生クリームとコンビニで買ったフルーツを乗せて、リンゴジュースで乾杯!
スタッフ3人で美味しくいただきました。

結び:今年も楽しみにしてます

という訳で、去年と今年の検証結果を合わせると、以下のような結論になりました。

  • 2~4人用の4号ケーキに150本のロウソクを立てると炎上する

  • パーティー用の長方形ケーキ(20×30センチ程度)に150本のロウソクを立てると、炎上はしないがケーキ表面がダメになる。

という訳で、炎上場面を描きたい(書きたい)なら、ケーキは小さめにするがおすすめ。甘いもの好き(と思われる)ヴァッシュに美味しいケーキを(表面を削らず)そのまま食べさせてあげたいなら、ロウソクは150本立てず、数字タイプのロウソクを使ってあげましょう。

▼こういうやつ:KALOLINNA バースデーナンバーキャンドル


トライガンファンの皆さん、今年も双子誕生日のファンアート&小説、楽しみにしてまーす!

ではでは、ペンゴロでした。

(本編終わり)


おまけ

本編ではサラッと済ませましたが、消火スプレー&屋外レンタルスペースに至るまでには、こんな試行錯誤があったのでした。
という訳で、長くなるので削ったおまけです。一応、ちゃんと火の対策は考えたんですよ、ということで。

1.消火スキルを上げるには?

昨年途中で断念した検証のリベンジは、早い段階で一年後にしよう決めました。そうすると結構準備時間がある。それならせっかくだし、ネタも兼ねて消火器・消防関連の資格取れないかしら? とまずは調べてみました。

①消防設備士乙種6類
「消火器 資格」で検索すると、「消防設備士乙種6類」という情報が。ほうほう。
TACさんの解説ページによると、「第6類消防設備士は、ビルなどの建物に設置されている消火器(いわゆる「業務用消火器」)の点検や整備を行うことができる国家資格です。」とのこと。
ただし、あくまで「設備士」なので点検や整備であって、消火の仕方という視点ではなく、消火器の使い方講習もない模様。うーん、それならちょっと趣旨が違うかな。
他にも検索してみましたが、調べた限りではその他資格でも、消火器の使い方を扱うものは見つけられませんでした。

画面キャプチャ:資格の学校TAC|消防設備士乙6とは?


②消防署で消火器訓練はできる?

消火器の使い方に関する資格がないことは理解しました。まあ確かに、火事の時は誰でも使えないと困りますから、よく考えてみれば当然ですね。
じゃあ消火器の使い方に慣れたらいいんじゃない? 小学生の頃とか、避難訓練の後にクラス代表が消火器の使い方を消防署職員さんに指導されながら実践してたよね? と思い出しました。
以前職場の同僚が消防署で救急訓練(心肺蘇生とか)の一日講習を受けていたことを思い出し、消防署で消火器訓練が受けられないかなーと検索。

しかし、都内に3か所ある防災館でも、地震の揺れ体験や応急処置講習等はやっていたのですが、消火器訓練のプログラムはありませんでした。
個別の消防署のサイトを調べても、近隣企業から要望があれば消火器訓練の相談に応じる、としている程度でした。うーん、そうかあ。

いちるの望みを託して会社の総務部に探りを入れてみましたが、「防災センターから無線が流れるので、当日その時間は会議やらない方がいいですよ。え、避難訓練とか消火器訓練? やりませんねぇ」とのこと。ですよねー、コロナ後ってそんな感じになりましたよね。

画面キャプチャ:防災館(東京消防庁 都民防災教育センター)


③スプレーで消火しよう!

こうして、消火器を使いこなそうという作戦はすっかり暗礁に乗り上げてしまったのでした。うーん困った、どうすんべ。と思いつつ調べていて見つけたのがこれ、消火スプレーです。これならスプレーするだけで簡単ですし、天ぷら火災にも使える消火力で安心。という訳で、道具はこちらに決定!

画像元:メーカー商品紹介ページ


2.屋外会場を確保せよ

次に屋外会場の確保です。昨年の検証では、急遽自宅のベランダで実施しましたが、けっこう火の勢いがあったので、今年は最初から屋外の会場を確保しようと思っていたのでした。
しかし私は車を持たないペーパードライバー。郊外のキャンプ場に車で行くという手段はとれません。そこで、電車で行ける都内のキャンプ場を調べてみました。

①平和島公園キャンプ場(大田区)
調べてみたら、大田区が運営するキャンプ場がありました。京急線平和島駅より徒歩10分ということで、電車で行けそうです。
申し込みは決められた期日までにネットで行い抽選になりますが、ネットのユーザー登録は大田区の窓口じゃないとできない! そうかー。ということで、日曜日朝に電車で大田区役所に出かけ、ユーザー登録を実施。
予約は「うぐいすネット」で利用希望月の2か月前の16日から月末に抽選申込ができ、翌月2 日から7日までにうぐいすネットで結果の確認と利用申し込みの確定作業をする方式。5月16日にさっそく12枠申し込みをして、ドキドキしながら6月2日の午前中にうぐいすネットを開きました。
が、結果は12枠全滅……。まあ、大田区在住でない人間が7月の土日に抽選に当たるのは難しいですよね(もともと区内優先と聞いていましたし)。
仕方がないのでこちらは諦めました。

⓶築地川公園(中央区)
次に調べると、中央区の築地川公園という場所がありました。こちらも築地駅から徒歩圏内。しかし予約は1か月前の当日、中央区在住者か勤務者に限って、現地に朝8時集合して抽選するよという鬼仕様(すごいですね……)
これならハードル高いから予約取れるかも、ということで、6月14日(金)の朝に現地へ。
しかし到着してみると、現場近くの管理事務所には4人が集まり抽選に。(私以外に一人はお子さん連れの近所住まいらしいお父さん、もう二人は家族に頼まれたっぽい定年退職後のおじい様たち)
あえなく抽選にはずれ、こちらも断念することと相なったのでした。
ちなみに、抽選は到着順に受付リストに名前を書いておいて、使い古しの封筒を渡される→中に入っている厚紙の数字が「1」なら当選、それ以外の数字は落選、という方式でした。超絶アナログでちょっと面白かった。。

6月の築地川公園は真っ白なアジサイがとてもきれいでした


③レンタルスペース
この時点で実施予定日である7月三連休の1か月前。当初想定していた会場は確保できず、場所の選定は白紙に戻ってしまいました。消火器に続いてこっちもか! まあ、区立のキャンプ場は利用料金が激安だったり、無料だったりするので仕方がないですね。
しかし、どうすんべ。友人を召喚して車を出してもらうか? うーん、でも車持ってる友人はたいてい家族持ちで三連休は予定がありそうなんですよね。はて困った。
という時に思いついたのが、レンタルスペース。もしかしたら屋外でバーベキューできる所があるんじゃないかしら? と思いついて調べたら、おしゃれ高級なバーベキュースペースに交じって、池袋に比較的リーズナブルな屋上貸しスペースがありました。
という訳でこちらに決定! これで無事場所も決まったのでした。

画像キャプチャ:今回お借りしたレンタルスペース


という訳で、以上でおまけも終了です。
長い文章をお読みいただき、ありがとうございました。

(終わり)


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