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犬を家族に迎える③~ハウストレーニング(前編)~

自分だけの縄張り、家族との住み分け

犬を家族に迎えて、同じ空間で毎日を過ごす。
大多数の人が愛犬のためにケージやサークル、クレートを使って愛犬が落ち着いて過ごせるパーソナルスペースを用意してあげている事と思います。
人間も落ち着いてリラックス出来る自分だけの空間は大切ですよね。 
犬は人間よりも自分の縄張り(テリトリー)を大切にしている生き物です。
そして自分の縄張りを本能的に守ろうとします。
例えば愛犬にパーソナルスペースを与えず、リビングなんかで放し飼い状態で毎日を過ごすとどうなるか。
愛犬はリビング全体を自分の縄張りと勘違いし、問題行動の原因となってしまいます。
また、リラックスして過ごせる空間が無い事によってストレスを蓄積していく可能性が高いです。
これらを解決していく為のハウストレーニングです。
さらにハウストレーニングには愛犬を事故やトラブル等の危険から守る側面もあります。
貴方が不在の時や室内を清掃する時なんかに、愛犬が放し飼い状態で室内を走り回っている。
これは事故やトラブルの元ですね。
愛犬との健やかな毎日を送るため、そして予期せぬ危険から守るためにも、是非ハウストレーニングを実施していきましょう。

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愛犬のハウス選びとオススメ

ハウストレーニングを行うにあたって、ハウスが無ければ始まりません。
サークル?ケージ?クレート?
いろんな物がありますがどれを選んだら良いのか・・
ここではそれぞれの特徴とオススメについて話していきたいと思います。

●サークル
側面だけを柵で囲んだ、上下の面が無いものをサークルとよびます。
金属製や木製、プラスチック製から布製まで様々な種類があります。
最も設置が簡単で、開放的な空間を作れるのが特徴です。

●ケージ
簡単に説明するならサークルに天井と床面がついたものです。
サークルの様な簡易性と開放感はありませんが、サークルを使用する上でありがちな飛び出し等のトラブルに強い造りになっています。
ドアの開閉もロックする事でより安全性を高める事ができます。
折り畳み式のものもあり持ち運びに便利なものもあります。

●クレート
バリケン(バリケンネル Vari Kennel)ともよばれる、持ち運び可能な犬小屋の様なものです。
ケージやサークルに比べ狭く、トイレや食事をするスペースはありません。
ハウスとして使う場合はサークルやケージと併用するケースも多いです。
プラスチック製、布製のものが主に流通しています。

これら以外にもキャリーバッグや自作のものを使用したりと様々です。

クレートがオススメ

これらの中からハウスを選択するならクレートがオススメです。
狭くて窮屈に見えるクレートはあまり良いものに思えないかもしれませんが、クレートは犬のハウスとして非常に高性能なアイテムなのです。

まず狭くて窮屈そうに見えるというのは、犬にとって必ずしも悪いものではありません。
犬の祖先は自分で掘った暗い穴倉を巣穴として、眠ったり子育てしたり生活していました。
犬にとって狭くて暗い穴倉の様な場所は、安心して過ごせる自室の様なものなのです。
サークルやケージは飼い主からしたら柵の隙間から愛犬の様子を確認出来て便利ですが、犬からしたら常に監視されていてストレスを感じてしまうかもしれません。
また、クレートは愛犬ごと移動できるというのも大きなメリットです。
愛犬を移動させる時だけクレートやキャリーバッグを使う人は多いですが、見慣れない所に押し込められるのを嫌がる犬も多いです。
日頃からクレートでのハウストレーニングを行っておけば、移動時はもちろん災害等の緊急時もスムーズに対応できるでしょう。

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トレーニング開始

まずはハウスに慣れさせる事です。
選んだハウスがサークルであれ、ケージであれ、クレートであれ愛犬は初めて見るハウスを警戒してなかなか入ってくれないかもしれません。
気をつけなければいけないのが、嫌がる犬を無理矢理ハウスに押し込んではいけないという事です。
ハウスは犬にとって安心して過ごせる空間でなければなりません。
愛犬がハウスを警戒してなかなか入ってくれなくても、温かい目で見守ってあげましょう。
ハウスをあらかじめ愛犬のお気に入りの場所や、よくいる場所なんかに設置するとスムーズに進むかもしれません。
時間がかかっても良いのでゆっくりハウスに慣らしていきましょう。

重要なのは自分の縄張りを認識させること、ハウスが自分だけの安心して過ごせる場所だと理解させる事です。
そしてリーダー(貴方)とのテリトリーを明確にする事で主従関係をよりわかりやすくする事だという事を意識しましょう。

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