見出し画像

Domane SL 2020に1年半乗ったインプレ

Domaneに2020年1月から乗り始めて、もうすぐ1年半が経ちます。毎月コンスタントに1000km以上走っているので、走行距離は15000Kmを優に超えました。

とってもいい自転車だと思ってます。マルチパーパスバイクです。サイクリングにも、ロードレースにも、トレイルライドにも、シクロクロスにも、1台で何でもこなせます!

ただ、インプレ記事を探しても、長期間本格的に乗っている人を見かけません。ショップの販促記事か、初期のレビューがほとんどですね。もっと早い人はレーシーなモデルに乗っていると思うので、仕方ないのかもしれませんが…
 ということで、せっかくなので、1年半乗った感想をまとめて、皆さんにご紹介したいと思います!

なお、乗り始めたころの感想はこちらにまとめてあります。

■現在のパーツ構成

画像1
  • ホイール Bontrager Aeolus RSL 37

  • タイヤ Continetal GP5000CL 28C

  • チューブ Vittoria ラテックスチューブ

  • シフター Shimano GRX Di2 ST-RX815

  • フロントディレイラー Shimano Ultegra Di2 FD-R8050

  • リアディレイラー Shimano Ultegra RD-R8050-GS

  • クランク Shimano Dura-Ace FC-9100P 52/36 170mm

  • ボトムブラケット Token Ceramic bearing

  • スプロケット Shimano Ultegra CS-R8000 11-28

  • チェーン KMC X11-SL

  • ブレーキ Shimano Ultegra BR-R8070

  • ブレーキローター Shimano RT-MT900 160mm

  • サドル Sanmarco Concor Racing

  • ハンドル/ステム Bontrager Aeolus RSL Handlebar/Stem 380mm 100mm

  • ハンドルバーテープ Lizard Skins DSP2.5

  • ボトルケージ Tacx Deva

よくあるパターンですね、フレームとブレーキキャリパー以外、全部変わってる…これで、9.3kg→8.0kg?くらいになりました。

ちなみにフレームは、納車後にカスタムペイントしてもらって、チームカラーと合わせてもらいました。

■お気に入りポイント

振動吸収性能が高くて、エアロで、剛性もそこそこ高く、速い。登場当初はそんなキャッチフレーズがついていた気がします。
 長く乗ってみると、確かにそんな感じで、満足しています。

ですが、一番気に入っているのは、トータルパッケージでのスタイリング
 フレーム内蔵ストレージにより、サドルバッグはつけなくて大丈夫ですし、シートポストに取り付けられるリアライトのブラケットにより、ライトがサドル後ろにスマートにつけられます。

画像2

だから、普段の練習時からこんな感じで、非常にスマートなのです。レースに出るバイクみたいに、何もついていない感じでしょう?

また内蔵ストレージは、ツール類を入れても、まだスペースがあります。特にBB側。Di2のバッテリーが刺さってるくらい。

画像3
画像4

なので、PEKOさんお手製の超軽量輪行袋が、こんな感じで入ります。


画像5

すると、フレームバッグに着替えとカメラを入れて、リュックもなしで輪行旅ができるのです。最近の最大のお気に入りポイントです。これで1泊2日サイクリングとかもできちゃうわけですね。
 また、着替えが要らない&カメラも要らない、という人なら、普段と同じスタイルで走れます。

これがある限り(というよりも他のバイクで同じことができるようにならない限り)、Domaneに乗り続けると思います。

■快適なの?

Domaneの振動吸収性能については、ここで詳しく解説しています。

IsoSpeedは、期待するほど振動吸収性能が高いとは言えません。結構ハンドルが振動するんですよね。振動吸収性能を求めて、Domaneにするくらいなら、普通のロードバイクに28Cチューブレスタイヤにした方が良いかなと思います。
 でも間違いなく、荒れた路面でサドルが暴れません。そのため、荒れた路面でも気にせずペダリングし続けられます。結果的に脚を止めないし、グリップもするので、速い。
 そういった意味で、ただのサイクリング向けの自転車ではなく、やっぱりレース志向の自転車だと感じます。

画像6

ちなみに、SLRとSLグレードでは、サドル側のIsoSpeedの機構が違います。SLRは振動吸収性能を調整可能です。Madoneにも同じ機構が使われてます。
 ただ、SLRに乗ったことがないのですが、SLで特に不満はありません。また、フレーム重量も数百グラムしか違いがないので、SLで十分かなと思っています。

■速いの?

サイクリング向け?と思われているかもしれませんが、十分速いです。何も気になりません。ロードレースも普通に走れますし、荒れた路面でアタックとかできるので、面白いです。
 以前はリムブレーキモデルのEmondaに乗っていました。その時は実業団登録をしたりと、本格的に乗っていましたが、その時よりも区間によっては速いです。PBもいくつも更新しています。また平均時速も上がっています。
 やはり、エアロ効果と振動吸収性能による効率性、そしてスルーアクスル化による転がりの良さが効いているように感じます。

また、スプリントで1300wとか出しても、何の不満もありません。ちゃんと受け止めてくれます。

画像7

レース主体の方には物足りないかもしれませんが、ホビーレーサーにはうってつけのモデルだと思います。

■重さは?

かなり重かったです。完成車で9kg台。ホイール変えて、ハンドル変えて、ようやく8kg切りが見えてきました。
 というよりも、完成車のホイール+タイヤ+チューブが重すぎるので、ミドルグレードにでも交換すれば、それなりに軽くなります。

画像8

一番カスタムの効果を感じたのは、Di2化。シフターが200g以上軽くなり、ハンドル周りの軽量化が進んだので、バイクの振りが軽快になりました。
 というのも、ディスクブレーキモデルに乗り換えて、一番不満だったのは、もっさりとした感覚。リムブレーキ時代に合ったような、軽快な感じがなくなり、自転車の楽しさが損なわれていました。
 Di2化、ホイールとハンドル交換で、軽量化できたので、ほぼリムブレーキ時代と同じような軽さを取り戻しました。

これはカスタム前提の話になってしまうので、唯一のネガティブポイントと言えそうです。

■拡張性

Domaneは38Cタイヤまで入ります。650Bにすれば、もうちょっといけそうです。

なので、もともと完成車についていた丈夫そうなホイールに、グラベルタイヤを履いて、オフロードも何度か走りました。

画像9
画像10
画像11

オフロードを走るというのは、ロードバイクでオンロードを走るのとはまた違った面白さがあります。ただ走っているだけで面白いのです。

もちろん本格的にトレイルを走るなら、MTBとかが良いのだと思いますが、ちょっとしたグラベルくらいなら、十分楽しめます。

■まとめ、どんな人におすすめか

ロードバイクはいろいろな遊び方ができるスポーツです。実業団登録などして本格的に取り組むこともできますし、ヒルクライムレースなどを中心にホビーレースを楽しむこともできます。
 また、ブルべをはじめとする長距離サイクリングやツーリングも楽しいですし、近場をサイクリングしても見過ごしていた景色に出会うことができますし、最近では通勤手段としての人気も高まっています。

現実的に、DomaneSLはミドルグレードとは言え、50万円近い自転車ですから、ちょっとサイクリングを楽しみたいというような方には、高すぎる買い物になってしまうでしょう。そういう方にはもっと安くて、コストパフォーマンスが高い自転車がお勧めです。DomaneALとかありますしね。
 一方で着順や数秒の争いをしている方にも、物足りない自転車になるでしょう。そういう方には、Emonda、Madoneのような、プロも使っているような自転車がお勧めでしょうね(余談ですが、多分Trek-Segafredoの選手も、パリルーべ以外のクラシックレースは、Madoneで走る気がします)。

ではDomaneはどんな方にお勧めできるか。それは、スポーツとして自転車に乗ることを楽しんでいる方、速く、長距離を走ることを楽しんでいる方、1台でいろいろな使い方をしたい方です。
 毎週練習仲間と長距離ライドを楽しんでいて、たまにホビーレースやヒルクライムレースにも出場する。時にはツーリングを楽しむ。そんな方にはぴったりです。というか、ストイックにレース活動している人はごく一握りで、こういう楽しみ方をしている人の方が圧倒的に多いのではないでしょうか。

例えるならば、マラソンに取り組んでいて、年間数レース走り、サブ3を切っているような方にはもっと本格的なモデルが、初完走を目指す方にはもっと初心者向けモデルが合っている感じでしょうか。
 その中では、普段から数十キロのジョギングを楽しんでいて、出場するマラソンではサブ3.5~4をコンスタントに達成できるような人には、Domaneがあっていると思います。

画像12


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?