ペリカンnote用02

1章-02、建築家を取り巻く社会

一つの職業、しかも唯一の、建築という職業は、進歩が必要されていないで怠惰が支配し、昨日を参考にしている。
その他のところは、どこでも、明日の心配に追われて解決へと導かれつつある。進まねば脱落する。
しかし建築においては、脱落は決してない、特権的な職業、生憎なことには!      
ル・コルビジェ <建築をめざして より抜粋>

コルビジェはんの建築をめざしては『住宅は住むための機械』で有名やで。建築と機械(飛行機)を比較して、建築は進歩が遅いと嘆いている一節やで。
ワイは建築家界隈を怠惰が支配していると思わへんけど、従来の成功モデル、思い描いている人多いと思うで。詳細は<1章−01>読んでな。

仕事の減少、設計料の値下げ、告示の金額も取れへん人がほとんどや。現在の建築家の状況は、特権的職業とはかけ離れている部分があるで。ツイッター界隈でもこんなん記事が、仰山タイムラインで流れているで。


建築をめざしての文中に、飛行機が成功した理由はトンボや鳥から着想を得るのではなく、飛ぶ機械という科学から着想を得たためという記述があるで。つまり、成功するために必要なんは正しい問題設定が必要やで。ちなみに飛行機での飛ぶための設定は、浮力と推進の研究やで。

さてワイらの時代における建築家は、鳥の格好であがいているのか、それとも新たな飛行機を作っているのか。正しい問題設定は何なのか、そこらへん、『建築家の未来はあかるいSYSN』で考えていこうで、SYSN。

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目次やで
1、ワイらの建築家の時代おもうこと

2、意識改革、必要ちゃうかな
3、SWOTと5forces at work
4、まとめてみるで

3、SWOTと5forces at work

フレームワークは建築家界隈で利用しはる人は少ないけど、種類はいろいろあるで。3C、4P、PDCA、SWOT、5FORCEなど、会社によっては独自のフレームワークがあるで。
もし興味あんねんなら、建築家になるための勉強の1/5くらいでも、学んでもえーんちゃうかな、ホンマの話。
ワイは建築家戦略的の立ち位置を説明すんのが、えーと思うからSWOT、5FORCEを説明するで。ちなみにSWOT分析は自社の強み、弱みを内部と外部から分析していくで。5FROCEは業界分析に使われることが多いで。せやから両方組み合わせてみるで。
こないな分析は経営戦略の視点からみると、経営者にとって必要なスキルや。お金儲けとも、ちょっとちゃうで。
ワイら建築家人生、どんな道を進むのか、航海図をつくらなあかんと思うんやけど、そないなときに役立つ分析やで。

SWOT 分析について

■強みについて
建築家の強みは専門家たるデザイン能力と建築知識と論理的思考、解決能力やで。いわゆる、この創っていくという実践者たる部分は一番の強みやと思うで。これは他業界と比べても絶対勝てる分野やし、絶対勝たなあかん基本の部分やで。

■弱みについて
専門家たる宿命やと思うけど、圧倒的に相手に伝える力がないと思うで、そうなってくると発信力にも影響が出てくるで、伝えたい人に伝える訓練が必要やで。
戦略的視点が非常に弱いと思うで、ほとんどの人が戦術と戦略をごっちゃにしてるで。主の武器とスペックが非常に高いなら、それでもかまへん思うで。でもな、そんなん少数やでホンマの話。ワイらほとんどが、満ち足りていない能力の中で勝ち取っていかなあかんで。

⬜︎機会について
今は技術革新やで、未曾有のチャンスやで。ワイはIT革命と同じ肌感覚を感じてるで、特に先端技術を取り入れていきたい建築家、今がチャンスやと思うで、ホンマの話。
建築界隈関係ないかも知れへんけど、他の業界も地図が塗り替えれる時期ちゃうかな。

⬜︎脅威について
ローテクなワイらの建築界隈にハイテクがどんどん入ってくんで。警鐘ならしてる人多いけど、ほんま同感やで。
例えば建築デザイン系から発生した場合のサービスと、違う分野から発生した場合のサービスでは全然システムが変わってくると思うで。例えば、フリーランスを登録するクラウドサービスの場合、ほとんどが納期が短かったり、安く依頼したいクライアントが多いで。全てが当てはまるわけちゃうけど、建築系でも思いあたるサービスも多いと思うでホンマの話。根本に建築家愛があれば、もう少し違う形のビジネスの形もあるんちゃうかな。
新しい技術ができた時に、新しいビジネスを建築愛を持つ人が作っていく。これは建築フィールドの人たちが是非開拓しなければあかん分野やで。
近い未来の技術でいうなら、×R、BIM、AR、AI、ここら辺は建築と親和性高いちゃうかな。

5FORCE at WORK分析について

5つの競争要因と外部要因のフレームワークを用いて市場構造を分析することで、業界の魅力度を測ることが可能となる分析やで。建築家界隈の取り巻く状況を図式しているで。

■競合他社新規参入の脅威
建築業界に新規参入者が増えたり、過剰になると設計料単価の下落が始まり収益性が低下すんで。
建築家界隈の場合は一級建築士事務所設立条件をもつ、デザイン能力に優れた建築家っちゅうことになる思うけど、そない新規参入者が増えるとは思うてへんで。むしろ現在進行形で減り続けているで。
動向としては、リノベーション、コンバージョン、保育園、高齢者施設、観光施設、そないな分野が活発やで。

■「供給業者」と「顧客」関係性
ここでいう供給業者は、建設会社であったり工務店になるで。企業は工事単価を高くして、工事収益率を高くしたい考えてんで、それが会社の利益に繋がるやからやで。ここでいう顧客は、施主になるで。常に安くて良い商品(建物)を購入(契約)したいと考えているで。建築家はこの両者の関係性がどの程度の力関係を持っているかを分析する必要があるで。
現在の状況としては、大手ゼネコンは強気やろうけど、その他は基本的に施主の力が強いちゃうかな。
当たり前やけど施工会社が多ければ多いほど、施主が有利になり、逆に施工会社が少なければ少ないほど、施主が不利になるで。
施主の動向としては、例えば住宅は、住宅に割くことができる金額が減っているから、床面積がどんどん減っていっているで。これはデータを見れば明らかやで。

■「代替品」と関係性
ここでいう代替品はワイらのサービス(設計)に対して、代替可能なサービスを提供する会社のことやで。これが現れると、建築家業界の収益性が押さえつけれてしまうで。そないなると、市場は膨らんでいかんで。
例えば、戸建て設計でいえば、住宅メーカーの高級ラインや、高級マンションがそれに当たると思うで。
一般の住宅メーカーは、建てる価格帯は一緒でも客層はそこまで競合してへんと思うけど、建築家を協力会社に入れたハウスメーカーみたいなハイブリッド型みたいなのもあんで、そないなのは競合してんで。

■「業界内の競合企業」と関係性
ライバル建築家との競合関係がどないなってるかやで。こないな関係性は戦術論的な部分やから、みなはん個々で違ってくる思うで。切磋琢磨して、世代で連携していくとか、同じような考えの人と連携していくとか、競争行動をどのようにとっていくか分析すんのがえーで。
建築家界隈ではなく、大きな視点、デザイン界隈。さらに個人事業主みたいな、小さい個人集合体のフリーランス界隈を俯瞰してみると、発信力を高めようとする人が多いで。

■「業界の外側」と関係性
技術革新やら社会問題やら、業界の外側を取り巻く状況やで。これと業界地図の関係性をどのようにして組み合わせるかが、自分のポジショニングや航海地図を考えていく上では大切やで。

これらの分析した市場構造をもとに、3つの基本戦略を考えるのが、ポーターのポジショニング理論やで。今の時代、産業構造はもうちょい複雑やと思うんやけど、経営戦略の基本として勉強しといて損はないで。

3つの基本戦略
1、コストリーダーシップ(徹底的に金額を安くする)
2、差別化戦略(業界内にないサービスを提供する)
3、集中戦略(経営資源を集中させる)


4、おわりに

今回はワイら建築家の時代ということで、ざっくりと建築家業界を分析したで。当たり前の話やけど、外側の取り巻く社会の課題や未来が、ワイらの仕事になるんやで。
こないな分析を、個人に当てはめて考えて、問題設定を決めていくとえーで。ワイはこないな分析、建築家とめっちゃ相性えーと思うで。せやけど、学生時代、建築戦術レベル勉強するけど、経営戦略、もとい建築家戦略を学んでないで。ここでは戦略項目は深堀りはしないで、後の章で触れていくで。

今回のまとめや
・業界分析と自己分析をして、正しい問題設定を考えようで。そしたら建築家の明るい未来みえるちゃうかな。


最後にみなはん、建築家戦略は前のお話の建築家ヒエラルキー図一つやと思っている人が多いで。せやけど、そないなことないで、個人個人で自分の能力、状況を把握して、適した部分で航海図をつくっていき、挑戦することが大事やで。

こんなんフレームワークは魔法みたいな部分もあるから、頼りきりになるってまうと、大事な部分も見失ってしまうこともあるさかい、要注意やで、SYSN。

次回はSNSについて学んでいくで。





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