見出し画像

浮気のようなもの

昨夜は理事をつとめている学校の今年最後の理事会ということで、クリスマスのカクテルパーティも兼ねて会長さんのお宅でミーティング。湾を一望する丘の上にあるとても素敵な家だった。

ミーティングはさっさと終えて、用意してくれた飲み物とスナックを楽しませていただいた。デビルドエッグ、プロシュートやサラミ、各種チーズ、オリーブ、クラッカー、そして様々なクッキー類。こういうの大好き。

この理事会は私は今年入ったばかりだし、私ともう一人を覗いてはみんな50〜60代。私が一番若いので、みんな本当に良い人だけど時々ついていけずに焦る。この会長さんのお宅もいたるところに素敵なアートが飾ってあり、溜め息がでる。私も大人になったらこんな家に住みたい。

理事会メンバーPさんから聞いた面白い話。

彼女も今年からこの理事会に参加したのだがシアターの世界での経験はとても多い。彼女の夫は、話を聞くと大学教授?でミュージシャンでもあるそうだ。たまたま音楽の話をしていて彼女がシェアしてくれた話。

「彼ピアニストなのね。数年前にちゃんとしたベイビーグランド(ピアノ)を買って以来よく弾いてるんだけど、家でちょっとしたコンサートもやるようになって。この間なんて家で練習してて。フルートの人が来たの。(私とその場にいた人に)あなたたちフルートやってたりしないわよね?(首を降る二人)よかった。私あれ苦手なのよ。嫌いじゃないんだけど。ピアノとフルートでいろいろやってて、そしたらなんかクラリネットの人とかも来ちゃって。夫は『金曜日ここでリハーサルするけど良いよね?』ですって。今日のはリハーサルじゃないの?って(笑)」

「私は音楽全然ダメな人なんだけど、夫や子供達が弾くので楽器は沢山あるのよ。それである日ビデオ観ながらヨガやってるときにふと家にあるウクレレが目に入ってね。やってみようかなと思って。早速弦を張り直してもらって、少しずつ練習しはじめたのよ。」

「でも夫がミュージシャンでしょう。彼の前で練習したくなくって。絶対色々言ってくるから(笑)なんで彼が外出したあとに練習したりしてね。そのうちすごく面白くなってきて、少しは弾けるようになってきたの。」

「友達に会ってもウクレレの話しかしないもんだから、心配されちゃって。『あなた、それ浮気のようなものじゃない。彼が出かけてからこっそり弾いてるなんて』って言うのよ!私も『そんなんじゃないのよ、これはあくまで趣味で。。。』なんて言い訳も浮気みたいじゃない(笑)そしたら友達が『あなた、彼に正直に言いなさいよ』って言い出して。私は絶対言いたくなかったんだけど(笑)、仕方なく白状することにしたの。」

「夫とコーヒー飲みに出たときに『実は、話があるの』って切り出したわけ。夫は『話ってなに?』ってびっくりしてて。」

「『ずっとあなたに言っていなかったことがあるので、正直に打ち明けたい』って言ったら目まん丸にしてさ、『Tell me!』って言ってて(このあたりで聞いてる一同笑いをこらえられない)、ホント浮気を告白するのかっていうくらい緊張したわよ。『実はずっとウクレレを練習してた』って言ったら『もっと深刻な事かと思った!』って言われたけど(笑)」

結局、夫さんは彼女のウクレレ好きを喜んでくれて、彼女は彼が家にいるときでも練習するようになったそう。でも一つだけ条件があって、夫さんは彼女の練習を聞いても何も言ってはいけない、というものだそうだw

彼女とはまだ知りあって日が浅いのだけど、笑いながらシェアしてくれたこの話で、ますます彼女が好きになった。


もし共感していただけたら、サポートしていただけるととても喜びます。頂いたサポートは創作に使わせていただきます♪