冬は天地の陽気が閉じかくれ、人の血気の収まる時である。

心気を落ちつけて、外に出さぬようにしまっておくがよい。
暖め過ぎて陽気を外に漏らしてはいけない。上気させてはならぬ。

衣服を暖めるのも少しにしておく。熱いのはいけない。厚着をしたり、火気でからだを暖め過ぎてはならぬ。

熱い湯に入浴してはならぬ。

力仕事をして汗を出し、湯気を泄らしてはならぬ。

貝原益軒 養生訓 松田道雄訳 より

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