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どこか似ていませんか?


この二人どこか似ていませんか?左側は前回も紹介をしたフランスの作曲家ベルリオーズ
右側は渋い演技で私たちを魅了させてくださった俳優の山崎勉さんです。ベルリオーズは政治家の麻生太郎さんにもどこか似ているよなぁと思っていますがいかがでしょう?
さて、音楽にも似ている曲ってありますよね?頻繁に行われているのは、自分が過去に作曲した曲からお気に入りのテーマを取ってきて別の曲に付け加えること。ロッシーニに至っては、過去に作曲したオペラの音楽全体に、全然別の歌詞をのせて別のオペラに仕立てるというスゴワザを行っていました(「作曲エネルギー」の省力化)。
今回紹介する事例は、ベルリオーズ作曲「ファウストの劫罰」にある『妖精のワルツ』のテーマを、こちらもフランス人作曲家として有名なサン・サーンスが自身の代表作「動物の謝肉祭」第5曲『象』のテーマとして使った例です。
この象さんは「くせ者」で、実はもう一曲からももらってきています。自分のイメージでは象が妖精のワルツにのって気持ちよく踊っている途中に軽くステップを踏んだみたいな感じのところです。この部分はメンデルスゾーンの劇付随音楽「真夏の夜の夢」の『スケルツォ』から持ってきています。3曲どれも2分ぐらいから6分ほどの短い曲です。ちょっと頭の体操で聴き比べてみてはいかがでしょうか?(とっても象らしい低い音なので、にぎやかな場所ではイヤホンで聞かれたほう聴きやすいかもしれません)

まずは話の展開の大本の ベルリオーズの妖精のワルツから
ベルリオーズ作曲「ファウストの劫罰」より『妖精のワルツ』(1846年作曲)

次に超低音、超低速になっているのでごまかされないように問題の象さんです
サン・サーンス作曲「動物の謝肉祭」第5曲『象』(1886年作曲)

さて 次は軽いステップの部分『スケルツォ』を聴いてみてください。
メンデルスゾーン作曲 劇付随音楽「真夏の夜の夢」より『スケルツォ』(1826年作曲)

ちなみに、『真夏の夜の夢』はご存じシェークスピアの有名な戯曲ですが これをもとにしたオペラも当然のようにありまして、英国のブリテンが作曲したものが各地で上演されています。2020年には東京の新国立劇場でも上演されました。こちらも不思議な世界が楽しめますよ。

By こばつね

ぺテルで劇場へ行こう!』、ペコのサイトにぜひ遊びにきてくださいね。

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