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使って良かったテント ムーンライトテントII

モノは利便性だけじゃない。
重くても、かさばっても、出番が減っても、手離せないギアってあると思う。
僕にとって、そんなギアの一つがモンベルのムーンライトテントII。

魅力は三角形の美しさ

このテントは入り口の大きな三角と、足元の小さな三角で構成されている。
三角形はヒトがあぐらをかいて座ったとき、無駄の無い最小限のカタチ。

見た目にも安定感があって、シャープで、シンプル。
無駄なモノを排除して突き詰めたらこうなりました的な感じ。
このテントがどうやってデザインされたかは知らないけれど、機能的にもデザイン的にも良いなと思う。

三角窓で芸術鑑賞

朝起きたらカーテン開けるでしょ?
今日の天気はどうかな?って。
キャンプの時だって同じ。
だから、僕は起きたら三角の窓を開ける。
三角の枠越しに見える景色にワクワクしながら。
例えば、こんな風に。

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お寺とかで、丸だかにくり抜いた壁の奥に見える景色あるでしょ?
僕はアレが好きなんだけど、それがテントで出来ちゃう!
しかも、三角のフレーム越しに見える景色は毎回違う!

寝袋に入りながら、三角の外をしばらく眺めている。
横になったまま動ける範囲内で、見える景色を調整して、そのキャンプ地でのベストの景色を探し出したり。

この芸術作品を楽しむためのオススメは早朝だ。
鳥がさえずり始める頃からがベスト。
まだ暗いが、寝袋の中でまどろんでいると、うっすらと景色の輪郭が見え始める。
朝が白み始めると、次第に景色に何があるか判別出来るようになる。
霧が晴れてきたり、雨が止んだり、降り出したり。
太陽が昇るにつれて景色の輪郭と色が刻々と変化していく。
太陽が昇りきるまでの僅かな時間で、いくつもの作品を鑑賞する事ができる。

ただ、この偶然的な美しい作品は、残念ながらみんなと共有できるとは限らない。
それは、眠りに就く前に起こった出来事、心に感じたことの延長上にあるから。
最後の最後でやっと手にした一尾の悦びだったり、ペダルを踏みまくって辿り着いたキャンプ地だったり、ジャケ買いしたクラフトビールが思いがけず旨かったり。

これが、僕のムーンライトテントの楽しみ方。

今はウルトラライトとかいって、軽い素材でコンパクトなものが出回っている。それらからしたら嵩張ったり、重い部類に入ってしまうのだけれど、何十年も前から大きな変更なく販売されているムーンライトテントは今でも充分に魅力的だ。

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