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2023年5月9日 【最新論文紹介】手湿疹に対するデルゴシチニブ軟膏の効果を、どのように評価する?

■ ブログで公開した内容の深掘りです。

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手指衛生がひろがるなか、手湿疹は増えている。

■ 手指衛生は、感染症の予防にとても重要な手法です。

■ 一方で、手指衛生は手湿疹には悪い影響をあたえることは多くのひとが認めるところでしょう。実際、手指衛生をよくおこなう医療者は、手湿疹をおこしやすくなることが報告されています。

Hamnerius N, Svedman C, Bergendorff O, Björk J, Bruze M, Pontén A. Wet work exposure and hand eczema among healthcare workers: a cross-sectional study. Br J Dermatol 2018; 178:452-61.


■ 手湿疹は、痛みやかゆみなど、を手や手首に皮膚症状が起こる疾患です。■ そして慢性手湿疹は、3ヶ月以上持続し、少なくとも年に2回再発する手湿疹です。

■ 第一選択薬としてステロイド外用薬が使用されますが、JAK阻害薬であるデルゴシチニブ外用薬が、手湿疹の改善に効果があるという報告があります。

■ すでに第IIb相試験において、デルゴシチニブクリームが、成人の軽度から重度の慢性手湿疹に有効かつ安全であることが示されています。
■ 8mg/g群と20mg/g群でそれぞれ36.5%と37.7%の患者が改善したという決結果です。



■ デルゴシチニブは、アトピー性皮膚炎に使用できるようになったコレクチム軟膏の薬効成分です。

■ ただし、現状使用できるコレクチム軟膏がそのまま使えるわけではなく、濃度により効果に差があるという結果になっていますので、現状のコレクチム軟膏の濃度ではやや力不足かもしれません。

■ すなわち、手湿疹に対するデルゴシチニブ軟膏の有効性に関しては、さらに検討が必要になるでしょう。

■ そして、手湿疹に関してはさまざまな指標があり、そのなかでも日誌が有用かもというランダム化比較試験がありましたので共有します。



この論文でわかったことをざっくりまとめると?

軽症から重症の慢性手湿疹のある成人258人を、デルゴシチニブクリーム1、3、8、20mg/g群、基剤群に1日2回塗布にランダム化し、16週間の効果を比較したところ、

✅デルゴシチニブクリーム20mg/g群は、そう痒と痛みの早期かつ持続的に軽減し、ベースラインから16週目までの4ポイント以上の改善を、それぞれ48.4%と63.6%の患者に認めた(基剤群では17.9%と5.9%)。


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