見出し画像

第65回 ほむスペ文字起こし:手足口病

ほむスペ(Twitterのスペース)を定期的におこなっています。
その文字起こしです。出典の明示などをしておらず、
広く公開する記事に比較し
より個人的な見解を含む場合があります。
そのため、限定公開としています。
誤字・脱字はご了承くださいませ。

はい、こんにちは。今日もよろしくお願いいたします。

今まだ救急外来中なので、もしかすると途中で呼ばれてしまうかもしれませんが、もし呼ばれなければ5分から10分ぐらいでざっくりしたお話をさせていただきたいと思います。

今回は手足口病という小児科ではよく見られる感染症に関しての話をさせていただきたいと思います。

手足口病って、名前からして、ちょっとかわいらしい名前なんですけど手とか足とか口とかそういった箇所に発疹が出るウイルス性の疾患、夏風邪の一つということになります。

原因になるウイルスに関しては、エンテロウイルスっていうウイルスの仲間で起こる病気です。そしてどちらかというと、夏から秋にかけて流行すると例年考えられてるんです。

今年はまだ東京ではそこまで流行しているわけではないんですが、全国的には一部の地域では手足口病がりゅうこうしはじめて、例年並みぐらいまでいってるところもどうもあるみたいです。

ですので、そろそろ東京の方にも、流行するかもということもあるので、今回、手足口病の話をさせていただこうと思います。


手足口病は、複数のウイルスが原因になっている

画像1

手足口病を今、エンテロウイルスの病気だよって話をしたんですけど、エンテロウイルスって言っても、これがまた種類がたくさんあるんですよね。

しかも、手足口病をおこすウイルスでもそれぞれちょっとずつ特徴があったりするので、小児科医は、今年はこのウイルスが流行ってるのかな、って考えながら見ているということになります。

 私はもう20年以上医者をしています。

20年ぐらい前は手足口病って言ったら、コクサッキーウイルスA16っていうのが中心になっていて、典型的な話としては、3日から6日間ぐらいの潜伏期を経て、高熱はそれほど多くはなくて三分の1ぐらいしか熱はでないのですが、熱が出たりとか、喉が痛くなったりで食欲が落ちたりとかして受診される方が多いのです。

そしてよく診察してみると、手のひらとか足の裏とか、口の奥の方に、2ミリから3ミリぐらいの水ぶくれの皮疹ができているっていうのが、夏の風物詩というか、今年も手足口が流行してきたなあと思いながら、診察するウイルスが手足口病のコクサッキーウイルスA16っていうな相手なんですね。


そして、1日か3日ぐらいで喉の痛みもだいぶ楽になってきて、だいたい5歳未満が一番多いので園や学校とかもいけますね、そういった話ができるというのが一般的な経過でした。


エンテロウイルス71は、髄膜炎や脳炎を起こすことがある

画像2

ただそうこうしているうちに、エンテロウイルス71型っていう手足口も時折流行が見られるようになりました。
そのエンテロウイルス71っていう相手は、だいたいコクサッキーウイルスA16と同じような経過なんですが、一部のひとが無菌性髄膜炎って言ってウイルス性の髄膜炎を起こすんですね。

ここから先は

2,404字 / 3画像
この記事のみ ¥ 100

noteでは、ブログでは書いていない「まとめ記事」が中心でしたが、最近は出典に基づかない気晴らしの文も書き散らかしています(^^; この記事よかった! ちょっとサポートしてやろう! という反応があると小躍りします😊