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JAK阻害薬外用薬デルゴシチニブ軟膏は、円形脱毛症に有効か?|2024年6月13日

■ ブログで公開した内容の深掘りです。

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JAK阻害薬内服薬が円形脱毛症に効果が期待されており、副作用の少ない外用JAK阻害薬が治療に適応できるかどうか注目されています。

■ 円形脱毛症(AA)は、毛が部分的に抜ける自己免疫疾患です。
■ この病気は、主に毛根にあるCD8+ T細胞という免疫細胞が関与しており、生涯にわたって考えるとる発症リスクは約2%です。

■ 重症化すると頭全体の毛が抜ける全頭脱毛症や、全身の毛が抜ける汎脱毛症になることがあります。
■ 軽症であれば約50%の確率で自然に髪が再生します。しかし重症の場合は自然に治ることは稀です。
■ さらに、円形脱毛症は再発することが多く、長期間にわたって症状が安定するのは患者の3分の1に過ぎないとされています。

■ 円形脱毛症の原因は複雑で完全には解明されていませんが、Th1/IFNγ、Th2、IL-23といった免疫物質が関与していると考えられています。
■ これらはアレルギー疾患とも関連していて、アトピー性皮膚炎と円形脱毛症は相互の関連があることが知られています。

■ そして、内服JAK阻害薬バリシチニブや経口JAK3/TEC阻害薬リトレシチニブが、円形脱毛症に有効であることが報告され、一部保険適用にもなってきました。


■ とはいえ、これらの薬剤は全身に対する治療ですので、副作用の問題や薬価の問題があります。
■ もし外用薬でよければそのほうが…と考えますよね。

■ 最近、外用JAK阻害薬デルゴシチニブ軟膏の報告があります。


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