見出し画像

原因不明のこどもの肝炎…最近の報告をもとに、現在の自分自身のスタンスを考える

ほむスペ(Twitterのスペース)を
定期的におこなっています。
その文字起こしです。
広く公開する記事に比較し
より個人的な見解を含む場合があります。
そのため、限定公開としています。
誤字・脱字はご了承くださいませ。
※この記事は、マガジン
音声メディアの文字起こしマガジン
に収録しています。

(2022年5月10日21時のTwitterスペースの文字起こしです)

こんばんは。
今救急外来中なので途中で中座するかもしれませんけれども、少し外来が落ち着いているみたいなので、小児の急性肝炎に関して話を少しだけさせていただきたいと思います。

今回のお話は、イチ小児科医が外来で尋ねられたときにお答えをするための頭の整理です

私は、Twitterとか、もしくはブログなどでもあまり急性肝炎に関する発信をしていません。

というのは、まだ現状としてわかっていないことがたくさんあるので、思い込みのリスクがあるのではと思うからです。

それこそコロナが流行り始めたときに、様々な憶測がたくさん出てきたと思うんですけど、そのときのように専門以外の人が話に入っていってしまうと、かえって混乱が大きくなってきてしまうんじゃないかなと思ってるのです。

私はあくまでイチ小児科医ですので、専門以外のこと全てをわかっているわけではありません。専門でもそうかもしれません。

しかし患者さんに、保護者さんだけでなくお子さんから聞かれたりするんですよね。

『急性肝炎、今、新聞で出てるんだけどどういう意味なんですか』みたいに。

そういった場合にイチ小児科医でもある程度お答えできるようにしておいた方がいいかなと思うことがあって、論文とか海外のニュースとかも含めて見たりするのです。

Twitterスペースって、基本的に後に記録が残りません。
そこで、僕のこの患者さんにお話をする、もしくはしようと思っている内容を皆さんの前でちょっとお話をさせてもらおうと思います。


最近の総論を確認すると…


最近、4日ぐらい前だと思うんですけど、Journal of hepatologyっていうインパクトファクターが25ぐらいの雑誌に総論が載り、さらにLancetっていう有名雑誌の一つに短報が載っていたんです。

ここから先は

5,102字 / 5画像
この記事のみ ¥ 100

noteでは、ブログでは書いていない「まとめ記事」が中心でしたが、最近は出典に基づかない気晴らしの文も書き散らかしています(^^; この記事よかった! ちょっとサポートしてやろう! という反応があると小躍りします😊