【注意】「ついでに」の使い方
昔N1をもっている外国人の方が職場にいたとき、
授業の直前に、配布物をお願いされて、すでに不機嫌だったところに、「ついでにこれも伝えてほしい。」と頼まれてすごくイラっとしたのが印象に残っています。
そのときは「さっきの使い方すごく不快にさせるよ。」と言ったものの、ぱっと理由は説明できなかったんです。
「ついでに」の後ろは“負担の軽いこと”でなければならないんですよね。
だから人に「~のついでに・・・してくれる?」と頼むのは危険だと思います。
家族にはよく言いますよね。友達も親しければOK。目上の人が目下の人に仕事の指示をするときも、それがついででできることをわかっている人からの指示だから違和感ない。
ということで、学生には目上の人へ依頼するときは使わないことと教えました。
じゃあ、いつ使ったらいいのか。
仕事で自分から何かをすることを申し出るときです。
「休憩のついでに電池買ってきますね。」
「このデータ書き換えておきますね。今〇〇で開けたついでに。」
ただ「やります。」だと、周りは『わざわざ申し訳ないな。』と思うのですが“ついでに”と聞くと、『そうか。ついでなのか。ならお願いしよう。』と気楽に構えられるのです。
気の利く人って感じになりますよね?恩着せがましさなしにやりますアピールもできて、大変重宝する表現だと思います。
ちなみに次のような使い方もNGなので他社の人との会話ではついでが事実でも慎むこと。
「わざわざご足労いただきありがとうございます。」
「いえいえ、A社に寄ったついでなので。」
・・・え、うちの会社はA社のついで?
これはもちろん「がてら」の使い方でも同様です。(「がてら」の授業で紹介しました。)
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