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弟子の構え(見学3日目)

2日目の夜、なんだかもやもやした気持ちを抱えて、でも何が足りないのかを考えていた。
自分事として見れてない?
だから質問の言葉も出てこない?
そんな振り返りをして迎えた3日目。

今日は、
明日の仕込み(1窯分)
窯入れ(2窯分)
薪搬入

もう少し自分から。足りない部分を探していこうと考えて臨んだ。

ミキサーからばんじゅうへ生地を移す作業をしているとき、スケッパーの向きが逆だったことに気付かなかった。
そのことがきっかけで、その後塚原さんと話している中で、
「弟子の構え」の話が出た。
パン学校で教わった話。あの時に出てきた
「自分を殺す」
という言葉、理解しているようで全く理解していなかった。ただ真似すればいいということでもない。

塚原さんがそれを教えてくださり、
授業をどう受けているのかによって、
作業をふられたときの動きが違うという。
わたしはそれを、自分がその人の中に入った、または自分にその人が入ったと捉えることができた。

話を聞くまでの捉え方から、スッと自分の心におちてきて、その後の作業の見方とか、見る部分が
自分で視点を絞れるようになった気がする。

今日は、分割の半分くらいをやらせていただき、
ただ計るということではなく、次の作業のことも考えながら、一回一回の作業が次に生きるように。と言うことを教わった。(大きさと重さを捉えて、
何度も何度も分割して量を調整しないように)分割するときには、田村さん、先輩方が見守ってくれている。そのときのことを振り返ってみると、見守るっていうのも、こういうことなのかなって、見守ってもらってはじめて実感したかもしれない。わたしは見守りたいって、いつも子どもたちに関わっているけれど、見守っていられたかな?安心させられたかな?見張るになってないかな?

今日は薪くべもやらせていただいた。顔と目にぶわっとくる熱気、これもどの部分で、どの向きでやるかで変わってくるそうだ。膝のつき方から顔の位置、さっきの話があったからこそ見れる部分だったかもしれない。弟子の構えの捉え方がかわったとたん、なんだか見えてくる世界もかわった。昨日の霧が少し晴れて、場面が変わったような。弟子の構え…素晴らしいアイテムです。

そして、この日はドリアンのスケールの大きさをまたしても再確認する薪の搬入。夏場は特に大変だ。


このクレーンで下まで下ろす。一袋がすごい量

業者さん、スタッフで、ここ大きな袋からラックに積んでいく。そんなところまで想像に及ばず。
ひぇ〜っと心で叫ぶ。

店の中から外が見えなくなった。

パン1つについて、その材料だけではなく、様々な人、業者が関わっている。パンだけではない。世の中にあるすべてのものがそうであることも、パン学校に入ったり、見学に来なければ感じなかったこと、人生が豊かになる考え方。何か、方法をじっくり聞く時間だけではなく、自分の知らない世界の話(パンに関係あるなしに関わらず)その会話を聞くだけでも、自分の頭の中にある引き出しが多くなったようにも感じる。

作業後に食べたなかむー先輩の差し入れアイスは最高に悦を感じた。みんなでいろんな話をして、その時間も悦!ごちそう様です!

午後からは、江田島にある、soudaさんへ。

soudaさんの西村さん、終始笑顔でお話を聞いてくださり、薪の仕入れのこと、空間のこと、クラウドファンディングのこと(1番気になるワード)全てに丁寧に教えてくださった。わたしが最初に、どんなところで?という時に思い描いていた場所そのもので、居心地のよさから時間を忘れてしまった…

明日で最終日。どんな話をするんだろう。どんな時間になるんだろう。やっぱり次の日が楽しみになりつつも、緊張は消えない3日目の夜。でも、きっと明日も明日の弟子の構えで見ていこう。今日の想いを大切に。





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