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化粧

私は化粧が好きだ。
決して上手いわけでもないし、寝坊した朝なんてめんどくさくてしょうがないとは思うが。

朝、洗顔したばかりの顔に優しく化粧水やら乳液やらを塗って
隠したい場所をコンシーラーや下地で隠し
軽くクッションファンデを叩く。
粉をかけて、眉毛を仕上げ、その日の気分でアイシャドウを選び、目元にラインを引く。
朝の慌ただしい時間には正直めんどくさいことこの上ない工程たちではある。
しかも、化粧が上手いわけではないので出来上がった顔、あまり変化がない。
残念ながらそういう美術的センスがないのだ。

それでも私は化粧をするのが楽しい。

たぶん、大人のお絵描きみたいなものだ。
新しいコスメを使うときの感覚は、確かに買ったばかりの文房具を使うときに近い。
今となっては色々文房具を買うこともなくなって学生時代からのシャーペンを使い続けていたりするあたり、収集の対象がメイク道具に変わったのかもしれない。

こうやって文字を打ちながら考えると
平凡な日常に私なりのどきどきを強制的に生むための道具として化粧を利用しているのだろう。

新しいアイシャドウを瞼に塗るとき、どきどきしたりする。
それが思った以上に自分に合っていたりすれば嬉しくなる。
友人や同僚に「その色素敵」なんて言われた日には天にも昇る気持ちだ。(これに関してはめったにないことだから嬉しい)


まぁ、瞼なんてたった二つしかないのに、毎年少しづつアイシャドウが増えていくのなんて、ちょっと愚かだなと思ったりもするのだけど。

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