見出し画像

ProTechOne2023”今” 知っておきたい!テクノロジーとITエンジニアの”未来”

2023 年6 月17 日( 土)、PE-BANK は「ProTechOne2023“今”知っておきたい!デジタルテクノロジーとIT エンジニアの“未来”」を開催いたしました。
PE-BANK では、所属するIT フリーランスの方を対象にしたイベント「プロエンジニア フォーラム」を2014 年より開催してまいりました。そして昨年、IT エンジニアの皆様の活躍と成長を支えるイベント「ProTechOne」へとリニューアル。ITエンジニアやIT フリーランスの皆様がIT 業界で長く活躍し、その成長を支えるイベントへと進化しました。その2 回目となる「ProTech One2023-”今” 知っておきたい!テクノロジーとIT エンジニアの”未来”-」の模様をお届けします。


今回の「ProTechOne2023」では、弊社に登録するプロエンジニアだけでなく、一般のITエンジニアの方々にも参加していただき、イベントプラットフォーム「EventHub」を通じた講演をライブ配信。さらに、ZOOM を使用したユーザー参加型の「座談会」や、一般エンジニアの方も利用できる「ITフリーランス相談ブースでの対話」などを設け、多くの参加者に楽しんでいただきました。

冒頭、PE-BANK 代表取締役社長 髙田 幹也より開会の挨拶として、ITフリーランスの現状や現在の市場動向、そしてPE-BANKとしての取り組みやCSR活動などを紹介。続いて、情報処理推進機構(IPA)社会基盤センター人材プラットフォーム部 宇野東平氏より、参加者に向けて、デジタル人材の現状や課題についてご挨拶をいただき、「ProTechOne2023」がスタートしました。


講演1:
クラウド(AWS/ サーバーレス/ 生成AI)でIT エンジニアが押さえておくべきこと
株式会社サイダス 取締役CTO 吉田真吾氏

吉田氏は、「AWS Serverless Hero」を受賞した初の日本人であり、現在は「ジェネレーティブAI」のコミュニティを発足するなど幅広く活躍されています。

ITエンジニアは、どこでも通用するポータブルスキルを持っていることが大きな強みであり、個人だからこそ様々な方法で機会を創出できるのが大きなメリットであると語る吉田氏。その上で、これからの時代を生き残るには、自分の強みや特性を明確にするとともに、コミュニティでの活動が重要になると指摘します。

そうしたコミュニティに参加できるのもフリーランスの強みであり、よい繋がりが可能性を広げ、様々な情報をキャッチアップすることになると、ご自身の具体例を挙げて説明してくださる吉田氏。ビジネス機会の創出にもつながり、IT エンジニアとしての視野を広げることにもなるので、今こそ積極的にコミュニティへ参加してみてくださいとアドバイスをいただきました。

講演2:
GPT をはじめとする大規模言語モデル(LLM)の現在と未来
株式会社wevnal AI 戦略室 / AI-SCHOLAR編集部&AI新規事業担当
榎本和馬氏 榎本和馬氏

大学でAI×医療を専門に研究するとともに、個人では企業との案件
に従事し、AIを使った幅広い技術の開発と立案に携わっている榎本
氏。その幅広いAIの知識を生かし、現在はAI-SCHOLAR にも参画
しています。

講演では、AI研究の最前線にいる立場から、AIの歴史を振り返るとともに、2022 年のChat-GPTの登場でAIや大規模言語モデルがどのように変わってきたのか説明してくださいました。
Chat-GPTが大きな反響を呼んでいるのは、Chat-GPTが人間社会に適応させた大規模言語モデルであり、人間とのコミュニケーションに特化させたからだと語り、その開発のプロセス、技術を具体的に教えていただきました。
また、今後の社会におけるChat-GPTの立ち位置について語るとともに、労働市場に与える影響やITエンジニアが活躍できる新たな分野の可能性についても語ってくださいました。

講演 3:
ITフリーランスが将来に向け知っておくべき「保障」と「資産形成」
MSK 保険センター株式会社所属 ライフコンサルタント 石井聡史氏

IT企業でのSE 経験があるライフコンサルタントとして、個人や法人を問わず各地でセミナーを開催し、年間200 件を超える相談を受けている石井氏。今回の講演では、ITフリーランスはどのように資産を形成していくべきか教えていただきました。

ITエンジニアの多くは、スキルアップやキャリアアップに全力で集中したいと考えている方が少なくないけれど、フリーランスだからこそ、将来についての保証や資産形成をしっかり考える必要があると石井氏。自身の現状を把握した上で、どのような手段で資産を形成していくべきか指南してくださいました。
将来的にどれくらいのお金がかかるのか、どれくらいの資産を形成するべきなのか、具体的な数字を示すとともに、どのような資産形成手段があり、それらをどう利用していくべきなのか実践的なレクチャーを行っ ていただきました。


座談会

「ProTechOne2023」では、以下の 3 テーマによる座談会形式のトークセッショ ンも実施いたしました。

テーマ① : 「クラウド」×「AI」×「 5G/6G 」で起きるこれからの変化に
     ITエンジニアが押さえておくべきこと
テーマ② : AI時代の到来!Chat-GPT/LLM 活用におけるセキュリティの問題 テーマ③ : 「フリーランス」×「マネープラン」将来を見据えた      ベストなプランを考える

ITエンジニア参加型の座談会は「ProTechOne2023」の会場を離れ、Zoom ウェビナーにて同時に開催。いずれのテーマも、時間ぎりぎりまで白熱したトークが交わされました。


講演 4:
活躍するITエンジニアに必要なこと
マイクロソフト コーポレーション クラウド デベロッパー アドボケイト 千代田まどか氏

マイクロソフトでクラウドデベロッパーアドボケイトとして活躍しながら、YouTube『ちょまどチャンネル』でゲーム配信も始めるなど、ITエンジニアとしてもインフルエンサーとしても注目を集める千代田氏。その千代田氏に、ITエンジニアとして活躍するためには何が必要なのか、ご自身の経験をもとに語っていただきました。大学では英文科だった文系の千代田氏が、どのような経緯でプログラミングと出会い、現在のポジションに至ったのか、挫折や紆余曲折を交えながら、興味深い経歴を楽しく語ってくださいました。
「好きなことを追求することで、より多くの人たちにリーチでき、活躍できる機会が得られるはず」と千代田氏。「ITにあふれた今の世の中だからこそ、ITエンジニアの皆さんの可能性は無限大です! これからの世界を創っていくのは皆さんのようなエンジニアです」と参加者にエールを送っていただきました。

基調講演:
脳科学からITエンジニアに伝えたいこと
脳科学者 茂木健一郎氏

イベントの締めくくりは、脳科学者として様々な分野で活躍する茂木健一郎氏による基調講演。脳科学者の観点から、これから人間とAIはどうのように共存していくのか、「IT業界」や「デジタル社会」の現在と将来も踏まえ、語っていただきました。

講演はAIやLLMの話題からスタート。その中でも茂木氏が高い関心を持つのは、やはりChat-GPT。Chat-GPTは、なぜこのような能力を実現できたのか。脳神経細胞が集まることで意識が生まれるように、個々の要素が集まるとその集合体以上のシステムが生まれる。そうした「創発」と呼ばれる現象がChat-GPTで起こっているのではないかと語る茂木氏。

さらに、Chat-GPTもひとつの道具。それならば、道具に対して精神性を見出すような考え方をする日本人こそが、AIと人間をいかに調和させていくか、世界的なスタンダードになるビジョンを示すことができるのではないか。そのビジョンを、具体的なプログラムやアルゴリズムに落とし込んでいくことが、ITエンジニアである皆さんのこれからの仕事になると、大きな可能性を示してくださいました。


PE-BANK常務取締役 高山典久の閉会挨拶により、「ProTechOne2023-“今”知っておきたい!デジタルテクノロジーとITエンジニアの”未来”-」は終了しました。

PE-BANKでは、「ProTechOne」をはじめとする様々なイベントやセミナーを通じて、これからも皆様の「学び」や「気づき」につながる機会をご提供していきます。皆様のご活用、ご参加をお待ちしております。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?